金魚の餌やりについて知りたい人「金魚の餌やりが知りたい。金魚の餌ってどれぐらいの量あたえたらいいのかな。あと、1日何回ぐらいあたえたらいいんだろう。それに種類もたくさんあるよね。どんな基準で選べばいいのか知りたいな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
金魚の餌やりの方法について、網羅的に解説しています
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚を飼育する楽しみのひとつとして、餌やりがあります。
餌をあたえると、金魚は非常によろこんで食べますからね。その姿を見ると、本当に愛おしくなります。
ただし、まちがった餌やりのしかたをすると金魚を殺してしまう結果となります。
事実、金魚が体調をくずして病気になったり、死んでしまう原因の多くは餌のあたえすぎやまちがった餌やりなんですね。
ですから、金魚をうまく飼うためには、正しい餌やりの方法を取得する必要があるのです。
というわけで、今回は金魚の餌やりについて網羅的に解説します。
金魚の餌やり(給餌)について網羅的に解説します
では、金魚の餌やりについて書いていきます。
あたえすぎやまちがった餌やりで金魚が死ぬ
金魚が死んでしまう原因の多くは、まちがった餌やりと言われています。というのも、金魚は胃を持たない生き物で、消化能力が非常に低いからです。
なので、消化不良をおこしやすいんですね。
それにくわえて、変温動物であるため温度によって身体の機能が変化します。消化能力にも影響するので、水温に合わせて餌の量を調整する必要があるのです。
金魚が消化不良を起こすと、転覆病を発症するリスクが高くなります。また、ストレスによって免疫力が低下し、細菌感染症などの病気を発症しやすくなります。
その結果、死んでしまうことになるんですね。
水温以外でも、金魚の消化能力に影響を与える要素があります。環境や金魚の体調です。それらをふまえて、都度餌の量や種類を考えなければなりません。
まとめると、次のようになります。
金魚の餌やりを調整する基準
- 水温
- 環境
- 体調
水温に合わせて餌の種類や量を調整する
日々の飼育の中で、金魚の消化能力にもっとも影響をあたえるのは水温です。
金魚は、水温が高いほうが消化能力が向上し、低くなると低下します。
具体的な水温による消化能力の差をまとめると、次のようになります。
水温による金魚の消化能力
- 29℃以上:高
- 25〜28℃:最高
- 20〜24℃:高
- 15〜19℃:中
- 10〜14℃:低
- 9℃以下:最低
消化能力に合わせて、餌の量と成分を調整してあげてください。
あたえる餌の量
餌の量については、1回あたりの量と1日の回数に分けられます。
1回あたりの餌の量は、3~5分で食べきれる程度にしてください。とはいえ、どれぐらいが3~5分で食べきれる量なのか、最初はつかみづらいと思います。
ですから、少しずつあたえながら量を把握するようにしてください。
一度にたくさんの量をあたえすぎると、食べ残しの原因となります。餌の食べ残しは飼育水の汚れにつながり、水質の悪化や苔の発生の原因となります。
しっかりと食べきれる量だけあたえるようにしてくださいね。
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1日の回数については、消化能力が中程度以上になる水温であれば、1日1回を基本としてください。
金魚が生きていくために必要な量としては、これだけで十分です。消化に負担がかからず、健康に長生きしてくれます。
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金魚を大きく育てたい場合は、消化能力が高以上の際に2~3回に増やしましょう。
最大の状態であれば、3~5回まで増やしても大丈夫です。ただし、消化不良を起こしていないか注意しながらあたえるようにしてください。
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逆に、金魚の消化能力が最低になる9℃以下の水温では、絶食しましょう。金魚は冬眠状態となるからです。
冬眠状態で餌をあたえると、金魚は確実に消化不良を起こし死んでしまいます。
ですから、餌をあたえてはいけないのです。
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餌の形状等による種類
餌の種類には、様々なものがあります。
金魚の餌の種類
- 粒上(浮上性・沈下性)
- フレーク状
- 半生餌
- 生餌
粒上の餌は、水に浮く浮上性タイプと水に沈む沈下性タイプのものに分かれます。
泳ぎが得意な品種であれば浮上性タイプを、泳ぎが苦手な品種であれば沈下性タイプが向いていますが、個体によっては変わってきます。
詳細については、以下のリンク記事をご覧ください。
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半生餌、生餌については、代表的なものとして赤虫があります。
赤虫は金魚の大好物で、特に冷凍赤虫や生きた赤虫に対しての食いつきは半端ないですね。
詳細については、【金魚の餌】赤虫の種類や特徴をわかりやすく解説をご覧ください。
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餌の成分による種類
餌には形状などによる種類のほかに、成分による種類があります。
特に金魚の成長や消化に影響してくる成分として、たんぱく質、脂質があります。
その量の差によって、次のようなちがいがあります。
成分による餌の特徴
- 高たんぱく、高脂質:成長しやすいが消化が悪い
- 低たんぱく、低脂質:消化に良いが成長しにくい
消化能力が中~低場合は低たんぱく、低脂質の餌を中心に使い、高~最高のときには高たんぱく、高脂質の餌を使うことで、効率良く金魚を成長させることができます。
それぞれの詳細とおすすめの餌については、下記のリンク記事をご覧ください。
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餌をあたえてはいけないケース
ここからは、金魚に餌をあたえてはいけないケースについて書いていきます。
消化不良や体調不良、病気のとき
金魚が消化不良を起こしているときや、元気がない、体調をくずしていると感じるとき、そして明らかに病気になっているときは、絶食してください。
餌をあたることで、より体調が悪化してしまうからです。
人間も同じですが、消化をするにはそれなりのエネルギーが必要になります。金魚は特に消化能力が低いですから、必要となるエネルギーも大きくなります。
なので、体調が悪いときに消化が必要になると、金魚の身体に負担がかかり、体調をより悪化させてしまうことになります。
金魚の状態が悪くなったら餌を完全に切って、体調を回復するために塩水浴を実施してください。
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金魚をあたらしく導入したとき
金魚を買った、金魚すくいで金魚を持ち帰ったときは、3日~1週間は餌をあたえないようにしてください。
新しい環境に適応するためのエネルギーを確保するためです。
金魚は環境の変化に敏感な生き物です。その変化に適応するためには、エネルギーが必要となるんですね。
その状態で餌をあたえてしまうと、体調をくずして病気になるリスクが高くなります。
環境に適応するまで、しばらく様子を見てあげてください。
水換えした日は餌を控えめにする
水換えをした日は餌を控えめにしてください。まったくあたえない、という選択でもいいでしょう。
なぜなら、水換えも環境の変化になるからです。
古い水に新しい水が入ってくることは、金魚にとっては環境の変化になります。ですから、餌をあたえないか、もしくは少なめにしてあげてください。
金魚の餌やり(給餌)について網羅的に解説します:まとめ
金魚の餌やりについて、網羅的に解説しました。
本記事とリンク記事をご覧いただくことで、金魚の健康を守りながら成長させることができるはずです。
餌やりは金魚飼育の楽しみですからね。餌やりを楽しむためにも、正しい餌のあたえかたを習得してください。
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。