金魚とホテイアオイの相性を知りたい人「金魚と水草のホテイアオイの相性を知りたい。金魚って、水草を入れても食べてしまうっていうよね。その中でも、ホテイアオイとは相性が良いって聞いたんだけれど、そのあたりどうなの?」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
金魚とホテイアオイの相性について書いています。この記事を読むことで、ホテイアオイが金魚にもたらしてくれる効果や、ホテイアオイを入れる際の注意点がわかります
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚と水草は相性が良くないと言われます。
なぜなら、金魚は雑食性のため、水草を食べてしまうからです。
そんな相性の悪い水草の中でも、ホテイアオイは比較的金魚と相性が良いとされています。
ホテイアオイの歯はかたく、金魚が食べることができないからです。
そのため、水草のメリットをたっぷりと享受できると言われてるんですね。
では実際に、ホテイアオイは金魚にどのような効果をもたらしてくれるのでしょう。
また、ホテイアオイを入れるにあたって、どのようなことに注意する必要があるでしょうか。
そのあたりを解説していきます。
ホテイアオイの効果
まずは、ホテイアオイを金魚の水槽に入れた場合に、もたらしてくれる効果について見ていきましょう。
まとめると、次のようになります。
ホテイアオイがもたらす効果
- 酸素を供給する
- 水を浄化する
- 餌になる
- 隠れ家になる
- 日除けの効果
- 産卵床になる
それぞれ掘り下げていきます
酸素を供給する
ホテイアオイは、金魚の水槽に酸素を供給してくれます。
太陽の光と二酸化炭素、水を使って光合成をし、酸素を放出するからです。
ですから、金魚の数にもよりますが、エアレーションがなくても飼育することができます。
水を浄化する
ホテイアオイは、水の汚れを除去する働きもしてくれます。
汚れが、ホテイアオイにとって栄養分となるからです。
飼育水の汚れの原因は、金魚の糞や餌に含まれている有機物です。
有機物が溜まると、水槽内には苔や藻が発生しやすくなります。
なぜなら、有機物は植物の栄養分になるからです。
苔や藻が、金魚に有害となるわけではありませんが、観賞性については低下します。
ホテイアオイを入れておくと、ホテイアオイも植物であるため、有機物を餌として消費します。
その結果、苔や藻の発生をおさえてくれることになるんですね。
また、屋外飼育の場合、水温が上がると、飼育水が青水と呼ばれる緑色に変色しますが、ホテイアオイを入れておくことで、色づきを軽減することができます。
色づきの原因が、藻の発生だからです。
餌になる
金魚は水草を食べます。
それは、ホテイアオイでも例外ではありません。
ただし、ホテイアオイの場合は、葉が水面より上にあるのと、かたいために食べることができません。
金魚が食べるのは、水中に伸びるホテイアオイの根です。
この根が、金魚の餌がわりになるんですね。
隠れ家になる
ホテイアオイは、金魚にとって隠れ家になってくれます。
隠れ家があると、金魚は安心して生活することができます。
屋外でトロ舟(プラ舟)などを使用して飼育する場合、上からの視界が広くなります。
ホテイアオイは、その上からの視界を遮る役割をしてくれるのです。
絶対に必要なわけではありませんが、金魚が環境に慣れるまでは、入れておいた方がいいかもしれません。
ただし、金魚の姿が見えにくくなるため、観賞性は低下します。
日除けの効果
ホテイアオイの大きな葉っぱは、日除けの効果ももたらしてくれます。
特に夏場は、水温が上昇するのを和らげてくれますね。
産卵床になる
金魚が産卵する時期には、ホテイアオイは産卵床になってくれます。
産卵床とは、卵を産みつけるための道具です。
金魚が卵を産んだ場合、少しでも多くの稚魚を孵化させるためには、親魚と分ける必要があります。
また、水槽の底や壁面に卵を産みつけるよりも、まとまって産みつける場所があった方が、卵は孵化しやすくなります。
そのために、産卵床を用意するのですが、ホテイアオイの長く伸びた根が、産卵床に適しているのです。
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ホテイアオイを入れる注意点
次に、ホテイアオイを入れるにあたって、注意しておくべき点について解説します。
注意するべきことがらの前提として、ホテイアオイの成長力があります。
ホテイアオイは、世話がかんたんで、放っておいても勝手に成長していきます。
その結果、金魚に思わぬトラブルをもたらすことがあります。
まとめると、次のようなトラブルです。
ホテイアオイによるトラブル
- 酸素不足を引き起こす可能性
- 根にからまるトラブル
- 金魚に食べられ枯れる
- 枯れて水を汚す
- 室内での維持管理が困難
掘り下げていきます。
酸素不足を引き起こす可能性
ホテイアオイが増えすぎると、金魚の酸素不足を引き起こす可能性があります。
酸素不足になると、当然金魚は死んでしまうため、注意が必要です。
ホテイアオイによって酸素不足になるのは、次のような条件がそろったときです。
酸素不足が起こる条件
- ホテイアオイが増えすぎ
- 水面全体を葉が覆っている
- 水温が上昇
ですから、ホテイアオイの増え過ぎには十分注意してください。
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根にからまるトラブル
ホテイアオイは、水面の葉っぱ以上に水中の根が成長していきます。
根が伸びすぎると、金魚の生活空間を圧迫するようになり、思うように泳げなくなります。
時には、根にからまって身動きが取れなくなり、死んでしまうケースもあります。
金魚に食べられ枯れる
金魚と水草の相性が悪いとされる理由に、金魚に食べられて枯れてしまう、という問題があります。
ホテイアオイの場合は、根を食べ尽くされてしまうと枯れてしまいます。
しかし、ホテイアオイの成長は非常に早いため、かなりたくさんの金魚を水槽に入れるか、もしくは根を好んで食べる個体を多く入れない限り、食べ尽くされてしまう可能性は低いです。
そして、少々食べられても、また生えてきますし、仮に枯れてしまったとしても、ホテイアオイ自体それほど高価な水草ではないので、また買い直すということも容易でしょう。
ですから、金魚の餌代わりと割り切ってもいいかもしれません。
ちなみに、私は80ℓのプラ舟に、5〜7cmほどの出目金を3匹入れていますが、枯れるどころか勢いよく成長しています。
うちの出目金が、一般的な金魚と比較してあまり根を好んで食べていない可能性もありますが、食べ尽くされる心配はそれほどしなくていいでしょう。
枯れて水を汚す
仮に、金魚が根を食べ尽くしてしまったり、ホテイアオイに寿命がきたり、はたまた環境が悪いという理由で枯れてしまった場合、枯れたホテイアオイは飼育水を汚すことになります。
ですから、枯れてきたら水槽から出すようにしてください。
屋内水槽では飼育が難しい
屋内水槽で水草を飼育する場合は、通常のライトよりも強力なものが必要になります。
光合成をするために必要な光を確保するためです。
しかし、ホテイアオイについては、それでもうまく成長させるのは難しくなります。
ホテイアオイを入れるのは、屋外水槽にした方がいいでしょう。
金魚とホテイアオイの相性は?効果や金魚が食べるかどうかについて
金魚とホテイアオイの相性について書きました。
この記事をまとめると、次のようになります。
この記事のまとめ
- ホテイアオイは、水を浄化したり、酸素を供給したり、金魚が安心して生活できる環境を作ってくれる
- ただし、ホテイアオイが増えすぎると、金魚にトラブルをもたらすことがある
- きちんと管理することで、飼育しやすい環境を作ることができる
ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。