水温を上げると白点病が治りやすい理由を知りたい人「水温を上げると白点病が治りやすいと聞いた。どうして水温を上げると白点病が治りやすいの?そのメカニズムが知りたい」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
金魚の白点病の治療で、水温を上げると治りやすい理由について書いています。この記事を読むと、水温を上げることでウオノカイセンチュウ(白点虫)が弱体化する理由がわかります
こんにちは、せいじです。
金魚の病気、白点病の治療では、水温を上げると効果的とされています。
水温を上げることでウオノカイセンチュウ(白点虫)が弱体化し、塩水浴や薬浴の効果が高まるのです。
その理由として、ウオノカイセンチュウは25℃以下の低水温を好み、30℃以上ではほぼ発生しないことから、水温を上げること自体でウオノカイセンチュウが死滅すると考えられているのです。
ただ、それは少しちがうようで、厳密にはウオノカイセンチュウの弱体化が正しいようです。
ウオノカイセンチュウを弱体化させるためには、ヒーターで28℃まで水温を上げると良い、とされています。
とうわけで、今回は水温を上げることで白点病の治療効果が高まる理由について書いていきます。
【金魚の病気】水温を上げると白点病が治りやすい理由とは
水温を上げると白点病が治りやすい理由について書いていきます。
ウオノカイセンチュウが増殖するメカニズム
まず、白点病の原因であるウオノカイセンチュウが増殖するサイクルについてです。
まとめると次のようになります。
白点虫の増殖サイクル
- 金魚に寄生
- 金魚から栄養摂取して成虫になる
- 金魚の身体を離れて増殖
- 増殖した幼虫が金魚に寄生
ウオノカイセンチュウは、金魚に寄生してから7~8日間で成熟し、卵を産める状態となります。
厳密にいうとシストという状態になることができる状態になります。
成熟した成虫はやがて金魚から離れてシスト化します。
そして、シスト内で分裂して増殖し、大量のウオノカイセンチュウが放出されるのです。
誕生した幼虫は、寄生できる金魚を求めて泳ぎ出します。
そして、無事金魚に寄生できると、また7~8日後には増殖するために金魚を離れるのです。
これを繰り返してウオノカイセンチュウは増えます。
たくさんのウオノカイセンチュウに寄生されると、金魚はストレスと栄養を奪われることによってやがて弱っていきます。
なので、早期の治療が必要になります。
ちなみに、メチレンブルーなどを使った薬浴の効果があるのは、寄生していない幼虫に対してだけです。
それ以外では薬の効果がありません。
水温を上げると白点虫は弱体化する
では、水温を上げることで、ウオノカイセンチュウがどのような状態になるのかについて解説していきます。
水温が上がると、シスト化して増殖する際の分裂のスピードが上がります。
そして、より多くの幼虫が生まれるのです。
ただ、誕生する数は多くなりますが、速すぎる細胞分裂によって個体自体は弱くなります。
なぜなら、細胞分裂が速すぎると、きちんとした形を形成されないまま増えていくことになるからです。
きちんとした個体になるためには、細胞分裂が適正なスピードでないといけないからです。
ですから、数は多いながらも体質の弱いウオノカイセンチュウが誕生します。
これは金魚の産卵でも起こる現象です。
金魚の場合、水温が高くなるごとに孵化までの期間が短くなります。
しかし、個体自体は弱くなったり奇形が増えたりします。
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他の治療と組み合わせることで確実に駆除できる
水温を上げて細胞分裂を速め、弱い幼虫を誕生させることで、塩水浴や薬浴の効果が高まります。
弱いウオノカイセンチュウは、寄生する力も低下するため、金魚の免疫力が下がっている状態でも寄生を防ぎやすくなります。
それに加えて塩水浴で免疫力が回復できれば、ウオノカイセンチュウの寄生をシャットアウトできるようになるのです。
金魚に寄生できなかった幼虫は、20時間前後で感染力を失い、48時間後に死滅すると言われています。
より徹底的に駆除したい場合薬浴を実施するとよいですが、幼虫が弱体化していれば薬の効き目が強くなり、駆除しやすくなります。
すべて組み合わせれば、より強力に駆除することができます。
水温をあげるためには水槽用のヒーターが必要になります。
ヒーター選びは種類や水量に合わせたワット数など、確認しなければならないことが多いです。
そのあたりやおすすめの商品をまとめた金魚の飼育におすすめのヒーターを紹介【3つのタイプから選ぶ】をご覧いただくと、そのあたりの手間が省け、求める商品が手に入るはずです。
探すむだを省いて、金魚に時間を使ってあげてください。
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白点病治療を失敗しないようにする方法
水温をあげることによって白点病治療の効果が高まる理由について書いてきました。
ただ、いったん白点病がおさまっても、すぐに再発してしまった、なんていう経験を持っている人もいるかもしれません。
ウオノカイセンチュウは前述したとおり、寄生してから1週間ほどで成熟し、増殖するために金魚から離れます。
このとき、見た目上は金魚の身体から白点が消えた状態となります。
なので、白点病が治ったと誤解してしまいがちです。
しかし、これは増殖のためにウオノカイセンチュウが離れただけです。
つまり、このあと大量の幼虫が誕生し、再び金魚に寄生しようとするのです。
ですから、白点が消えたからといって、治療をやめてはいけません。
12日間は治療を継続してください。
ちなみに、白点病に効果が高いとされるメチレンブルーについては、色素が消失するまでの3~6日間です。
なので、白点病を完全に駆除するためには、最低でも2回の投与が必要になるということです。
【金魚の病気】水温を上げると白点病が治りやすい理由とは:まとめ
白点病の治療で、水温を上げる効果のメカニズムについて書きました。
水温を上げることで得られる効果は、ウオノカイセンチュウの細胞分裂を促進し、大量発生させる代わりに弱体化たらしめるものです。
こうすることで塩水浴や薬浴の効果を高め、ウオノカイセンチュウを駆除しやすくするのです。
ちなみに、どうしても白点病を薬を使わずに治療したい、という人もいるかもしれません。
というのも、白点病の代表的な薬であるメチレンブルーは、投与すると水槽のパッキンや底砂利が青く染まってしまうからです。
場合によってはしばらく金魚の鼻が青く染まってしまうこともあります。
白点病は、塩水浴のみで治療できる場合があります。
その治療の様子を時系列で書いた記事があるので、よかったらご覧ください。
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ということで、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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