金魚の水換えの頻度を知りたい人「金魚の水換えの頻度を知りたい。金魚を飼っているんだけど、金魚が死なないようにするためには、水がきれいじゃなきゃダメだよね?でも、水槽の水って汚れがわかりにくい。どれぐらいの頻度で水換えをしたらいいのかな?」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
金魚水槽での水換えのメカニズムと、適切な水換えの頻度について書いています
こんにちは、せいじです。
金魚のふるさと、奈良県大和郡山市出身で、大和郡山市から金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚飼育で欠かせないのが定期的な水換えです。
水換えをしないと、水槽内に有害物質が溜まり、金魚が病気になったり、死んでしまったりするからです。
ところで、この水換え、どれぐらいの頻度でする必要があるのでしょうか?
結論から言うと、すでに安定稼働している水槽であれば、2週間に1回、半分の量の水換えでOKです。
ただし、水槽の大きさや飼っている金魚の数、そして使っているフィルターや毎日あたえる餌の量などが影響し、それらの飼育環境によって調整が必要です。
というわけで、今回は金魚水槽の水換えの頻度について書いていきます。
金魚水槽の水換えをしなければならないのはなぜ?
金魚水槽の水換えの頻度について書く前に、どうして水換えが必要なのかを見ておきます。
それは水が汚れて金魚に有害となるからですが、金魚水槽では、次のようなものが水の汚れの主な原因となります。
飼育水の汚れの原因
- 金魚の排泄物
- 餌の食べ残し
これらによって飼育水に汚れが溜まり、金魚が体調を崩す原因となるのです。
特に、濾過作用が働いていない水槽だと、毎日のように水換えが必要になるほど、飼育水は汚れます。
いっぽう、濾過作用が働いている水槽であれば、濾過のバランスをうまく保ちつつ、定期的に水換えをすることになります。
濾過作用には次の3つがあります。
フィルターの3つの濾過作用
- 物理濾過
- 生物濾過
- 化学濾過
3つの濾過作用についての詳細は、金魚水槽のブクブクの役割とは【ブクブクなしで飼う方法も紹介】をご覧ください。
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この中で、水換えによって効果に影響があるのが生物濾過になります。
生物濾過はバクテリアの作用によって、金魚に有害な物質であるアンモニアを分解し、ほとんど害のない硝酸にしてくれます。
ただし、この硝酸も量が増えると、金魚にとっては有害となります。
ですから、水換えによって排出する必要があるのです。
金魚水槽の水換えの頻度を判断する要素とは
では、水換えの頻度を考えるにあたって、どのような要素をふまえて考える必要があるでしょうか。
前述したように、飼育水の汚れは金魚が出す排泄物と、餌の食べ残しによって発生します。
そして、その汚れを軽減するのが、濾過作用ということになります。
まとめると、次の3つの要素から、水換えの頻度を検討する必要があります。
水換えの頻度を判断する要素
- 飼育している金魚の数と水槽の大きさ
- 餌やりの回数
- 水槽の濾過能力
掘り下げてみていきます。
飼育している金魚の数と水槽の大きさ
飼育している金魚が多いほど、排泄物が増え、水が汚れやすくなります。
逆に少ないと、水は汚れにくくなります。
また、水量が多ければ多いほど、水の汚れは少なくなります。
なぜなら、受け皿が大きくなるからですね。
金魚を安全に、そして水換えの頻度を減らしつつ飼育するには、大きな水槽に少ない数の金魚を飼育したほうが良いということですね。
餌やりの回数
あたりまえですが、金魚は餌を食べた分だけ糞をします。
ですから、餌の量を増やせば、それだけ水が汚れやすくなります。
逆に、餌をあげなければ、水の汚れはほぼ起こりません。
濾過能力
最後に、水槽の濾過能力の影響を考える必要があります。
たとえば、次のような事柄が影響します。
水槽の濾過能力に影響する要素
- フィルターの種類
- 濾材の種類
- 底砂利の有無
- 飼育水の溶存酸素量
フィルターの種類
投げ込み式フィルターより上部フィルター、そして上部フィルターより外部フィルターのほうが濾過能力は高くなります。
これは、バクテリアの棲み家となる濾材の量が影響します。
濾過層が大きく、濾材をたくさん使えるフィルターのほうが、生物濾過の効果が高く、水の浄化作用がアップします。
濾材の種類
普通の綿の濾材よりも、多孔質の濾材のほうが、たくさんのバクテリアが棲み着くことができます。
底砂利の有無
底砂利もバクテリアの棲み家となるため、底砂利を敷いている水槽の方が、濾過能力は高くなります。
飼育水の溶存酸素量
汚れを分解してくれるバクテリアは、酸素を必要とします。
飼育水の溶存酸素濃度が高ければ、その分バクテリアがたくさん繁殖できる環境となり、濾過能力があがります。
水換えをやりすぎると生物濾過の機能が低下する
さて、ここまで書いてきたように、水換えの頻度を考えるにあたっては、水の汚れのペースに合わせる必要があることが分かっていただけたと思います。
水の汚れが気になるからということで、汚れの度合いを無視して頻繁に水換えをすると、生物濾過が作用している水槽では逆効果になる場合があります。
というのも、前述したように生物濾過はバクテリアによって作用します。
バクテリアは水中にもたくさんいるため、水換えをすると、飼育水とともにバクテリアが排出され、一時的に数が減少することになります。
そこから水換え前のバクテリアの数に戻るまで、ある程度の時間が必要となります。
バクテリアの数が戻る前に、新たに水換えをしてしまうと、さらにバクテリアが減少し、生物濾過の作用がうまく機能しなくなります。
減少したバクテリアの数が戻る期間は、60㎝水槽(水量約60ℓ)の大きさだいたい1週間ぐらいと考えられます。
なので、生物濾過が作用している水槽での水換えの頻度は、1週間以上あけた方が良いということになります。
金魚水槽の水換えの頻度はどれぐらいが適切か?
ここまでの内容をふまえて、状況に応じた適切な水換えの頻度について書いていきます。
なお、次のような水槽の環境を想定しています。
条件に当てはまらない場合は、微調整していただけたらと思います。
水換え頻度を考える参考例
- 60cm水槽(水量約60ℓ)
- 上部フィルター
- 綿の濾材
- 底砂利あり(五色石約5ℓ)
- 5cm前後の金魚4~5匹
では見ていきます。
通常飼育時
餌を5分で食べきれる量、1日1~2回のペースであげる状況であれば、2週間に1回、半分の水換えをおすすめします。
餌をたくさんあげる場合
1日の餌の回数を3~5回に増やし、金魚を大きくする場合は、1週間に1回、半分の水換えをしたほうがいいですね。
水質の悪化を防ぐとともに、新水の刺激によって金魚の餌食いが良くなります。
水温が10℃を下回り、餌をあげない場合
水温が15℃を下回るようであれば、消化の良い餌を少なめにあたえましょう。
そして、水温が10℃を下回るようであれば、餌を完全にあたえないようにしてください。
餌を完全に切った状態だと、金魚の排泄物もほとんどなくるので、水の汚れがなくなります。
ですので、餌をあたえないうちは、水が泡立っていたり、悪臭がひどくなっていなければ、水換えをする必要はありません。
金魚水槽の水換えの頻度はどれぐらいが最適か?まとめ
金魚水槽の水換えの頻度について書きました。
水の汚れは金魚の数や餌の量だけでなく、水槽の環境にもよります。
なので、どの水槽にも同じ頻度になるわけではありません。
ただし、一定の目安をつけることはできますよね。
ですので、本記事を参考に、金魚が健康に過ごせる水を維持できるペースをつかんでいただけたらと思います。
というわけで、今回はこの辺で終わりにします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。