
桜錦を飼いたい人「桜錦の飼い方育て方を知りたい。桜錦を飼いたいと思っているんだけど、特徴とか飼育方法を知りたいんだよね。また、どこで手に入るのか、どれぐらいの値段で購入できるのかも知りたいな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
桜錦にハマって10年以上経ちます。
なんといっても桜錦の魅力はその美しさ、そして、個体による個性のちがいです。
日本人の思い入れが強い桜という名前と、それを連想させる赤と白の体色、そしてそれを彩るモザイク透明鱗がとても魅力的な品種なんですよ。
らんちゅう型の品種ということで、飼い方がむずかしいというイメージを持たれるかもしれませんが、そんなことはありません。
また、少し値段が高めなのでハードルを感じるかもしれませんが、徐々に取り扱っているお店も増えて、手に入りやすくなりつつあります。
というわけで、今回は桜錦について網羅的に書いていきます。
桜錦の特徴
まずは桜錦の特徴について、作られた過程や品種としての特徴、どこで手に入るのか、どれぐらいの値段するのかといったことを詳しく書いていきます。
桜錦の作出過程、愛知県弥富市の深見氏が作出
桜錦は愛知県の弥富市にある、深見養魚場の深見光春氏の手によって誕生しました。
平成8年に正式な金魚の品種として認定された、まだ歴史の浅い品種です。
深見氏は作出過程について、次のような経過があったと話しています。
最初から新しい品種を作ろうとしたわけではなく、肉瘤のしっかりと出た江戸錦を作るために、らんちゅうと江戸錦を交配させたことがはじまりだったそうです。
思ったような固体ができず試行錯誤していると、江戸錦の特徴である黒や浅葱色が抜けた個体ができてしまいました。
江戸錦として世に出せない個体、ところが「これはこれで美しいな」と思った深見氏は、その個体から受けたイメージした桜を用い、桜錦と命名したのです。
それから何度も桜錦同士を交配させて、固定化に成功したそうです。
最初のらんちゅうと江戸錦を交配させたのが昭和44年のお話しで、品種として正式に認定されたのが平成8年です。
20年近くの時を経て、桜錦は正式承認されたわけですね。
桜錦の身体の特徴
桜錦の品種としての特徴は次の通りです。
赤が多いのを赤勝ち、白が多いのを白勝ちの桜錦と表現します。
ベースとして透明のうろこをもち、そこに普通のうろこが混ざるので、モザイクのようにキラキラして見えます。
このようなうろこをモザイク透明鱗(とうめいりん)と言います。
桜錦はどこで手に入る?
以前はインターネットや金魚専門店、アクアリウムショップでしか手に入りませんでしたが、最近はホームセンターでもよく見かけるようになりました。
入手度合いとしては、特にむずかしくない品種となっています。
桜錦の価格、値段は?
桜錦の値段としては、5〜6cmの個体で800円〜1200円ぐらいであることが多いですね。
ただし、頭のコブである肉瘤の出具合であったり、顔にあるコブ、ふんたんの出具合によって価格が変わります。
高級な桜錦になってくると、2000円~5000円ほど、大きいものであれば1万円前後の値段がつく個体もいます。
桜錦の寿命はどれぐらい?
桜錦の平均寿命は5〜6年とされています。
個体によっては10年以上生きるものもいます。
うまく育てることができれば、10年前後は生きることができるのではないでしょうか。
桜錦の大きさは?
大きく成長させると、15cmぐらいまでになります。
普通に飼育していても、10cm前後にはなりますね。
大きくなると、モザイク透明鱗の美しさがより一層映えます。
桜錦に適した水温は?
さくらにしきが適応できる水温は、0℃〜40℃と幅広いです。
活動的に生活できる水温は18℃〜28℃程度ですね。
ただし、激しい水温の変化には弱いので、注意が必要です。
桜錦といっしょに飼育するのに向いている生き物は?
桜錦との混泳に向いているのは泳ぎが苦手な品種です。
具体的には次のような生き物があげられます。
同じ体型をしているらんちゅう型の金魚と混泳させるのはまったく問題ないですね。
桜錦ばかりで飼うのも美しいですが、らんちゅうや江戸錦との混泳も、それぞれの特徴が目立って楽しいです。
あと、出目金も泳ぎのレベルは近いので、混泳に向いていますね。
金魚以外では水槽の苔を食べてくれる石巻貝を入れておくと、便利です。
それに、餌の食べ残しを処理してくれるヤマトヌマエビも重宝します。
ただし、ヤマトヌマエビを入れる場合、人工の草など金魚から隠れる場所を作ってあげる必要があります。
なぜなら、桜錦に食べられてしまうリスクがあるからです。
桜錦の飼い方育て方
桜錦の特徴についてまとめてきました。
ここからは桜錦の飼育方法について書いていきます。
桜錦を飼育するのに必要な道具とは?
桜錦は止水性で、水深の浅い環境を好みます。
プラ舟やタライなどで飼育するのが向いていますね。
水槽でもらんちゅう用水槽といった、水深が浅めのものを用いると良いでしょう。
水槽で横から見る姿も美しいですが、プラ舟やタライで上から見る姿も桜錦の魅力のひとつです。
上から見るらんちゅう型の姿を楽しむのもいいですね。
とはいえ、普通の水槽で絶対に飼えないわけではありません。
より適した環境ということで、水深の浅い環境をおすすめしています。
桜錦には沈下性の餌が向いている
桜錦に適している餌としては、沈下性の人工餌があげられます。
桜錦は背びれを持たないらんちゅう型なので、泳ぎが苦手な品種となります。
また、転覆病も比較的起こしやすい品種となるので、餌を食べる際に空気もいっしょに飲み込んでしまうリスクのある浮上性の餌は向いていません。
なので、沈下性の餌をあたえるようにしてください。
沈下性の人工餌をベースに、時々冷凍赤虫をあたえると、喜んで食べますね。
桜錦の成長をうながすことにもなりますので、赤虫をあたえるのもいいでしょう。
水質管理など、環境整備をする
環境が整ったら、あとは基本的に他の金魚と同じ飼育方法で問題ありません。
これらにより、飼育することが可能です。
青水飼育をするとより美しくなる
桜錦は屋外で青水飼育すると、非常に美しくなります。
赤と白のコントラストが際立ち、モザイク透明鱗も映えますね。
丸々と健康に育ってくれるので、青水飼育、おすすめです。
参考記事には、水槽で飼育した場合と、屋外で青水飼育した場合の、同じ個体の変化の画像を掲載しています。
ぜひご覧ください。
桜錦の繁殖の方法について
桜錦は個々の柄やうろこの具合、肉瘤などに特徴が出やすい品種です。
なので、繁殖するにあたっても奥が深く、楽しい品種ですね。
自分の思うような桜錦を作るために試行錯誤することで、より品種の魅力を感じるはずです。
具体的な繁殖方法については次の通りです。
詳細については【桜錦の繁殖】産卵、卵の孵化、稚魚を育てる方法を解説しますをご覧いただけるとうれしいです。
【金魚】桜錦の飼い方育て方【飼育方法を網羅的に解説します】まとめ
らんちゅう型の金魚、桜錦の特徴や、飼い方育て方について書きました。
桜錦が比較的新しい品種ですが、古き良き日本の金魚の文化を守った品種とも言えます。
品種の元であり、よく似たタイプの江戸錦とはまたちがった魅力を持っていますね。
このふたつの品種をいっしょに飼育するのも、同じタイプの身体ながら、それぞれの品種の特徴が際立って楽しめると思います。
というわけで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。