金魚の病気など

金魚が白点病になった!塩水浴のみでの治し方を時系列で紹介します

2020年3月30日

金魚を塩水浴のみで治したい人「金魚の白点病を塩水浴だけで治療したい。白点病にはメチレンブルーが効くらしいけれど、物品が青く染まってしまうよね。ヒーターで水温を上げると治りが良いっての聞いたんだけれど、ヒーターを買うお金がかかる。だから塩水浴だけで治したいんだよね。白点病の時系列での症状や治癒していく様子がわかるとうれしいな」

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この記事の内容

金魚の白点病を塩水浴のみで治療する場合の時系列の症状の推移と、治療経過について書いています

こんにちは、せいじです。

金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より、金魚マイスターの認定を受けています。

さて、金魚を飼育しているかぎり、避けて通れない病気とされるのが白点病です。

金魚の風邪といわれるほど、金魚では発生しやすい病気なのです。

特に金魚を購入したり、金魚すくいですくって持ち帰り、新しく飼いはじめたときになりやすい傾向があります。

今回はそんな白点病の治し方を初期症状から完治に至るまで、時系列で紹介します。

白点病がどのような初期症状からはじまって発症し、終息していくのかといった全経過がわかっていただけると思います。

前提として、今回治療に用いたケースの金魚や飼育環境をまとめておきます。

飼育環境

  • 養魚場から自宅の水槽に来て約1週間
  • 60cm水槽、上部フィルターにより飼育
  • 水温は18~21℃(自然水温)
  • 水槽は立ち上げたばかり
  • キャリコ出目金8匹(4㎝程度の大きさ)
  • 塩浴(塩水浴)のみで治療

金魚店などではなく養魚場となっているのは、養魚場経営者である友人から直接譲り受けた金魚だからです。

この8匹のキャリコ出目金の白点病の初期症状から本格的な発症、そして治療経過を書いていきます。

ミソなのは、塩水浴のみで治療する、というところです。

メチレンブルーや水温を上げるといった方法は、今回は一切使っていません。

なお、白点病の治療方法の詳細については、金魚の白点病を治療する4つの方法【早期ならほぼ完治します】を読んでいただけると嬉しいです。

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金魚が白点病になった!塩水浴のみでの治し方を時系列で紹介します

それでは金魚の白点病の治し方についてまとめていきます。

時系列なので、1日目、2日目という形で、金魚の病気の進行具合や、対処方法について書いていきます。

1日目:初期症状、金魚が背びれをたたんでいる

金魚が我が家にきてちょうど1週間目、金魚の様子に異変が発生しました。

前日に給餌をはじめたばかりでしたが、どうも金魚に元気がありません。

それを示すサインとして、金魚が背びれをたたんでいる状態が長く続いていました。

金魚の元気のなさがもっともわかりやすいのは背びれの状態です。

背びれを長時間たたんでいる金魚は、体調が悪いサインと受け取ってください。

異変はもうひとつありました。

飼育水の水面が泡立っていたのです。

ただの泡ではなく、粘着質のある泡でした。

これは、金魚が粘液を出していることにより発生したと考えられます。

金魚の体表は粘膜で覆われ、その粘膜はからだを守る役割をしています。

体調を崩したり病気になると、金魚は粘液を異常に出すことがあります。

それによって水面が泡立つのです。

2つの前兆により、白点病の可能性が高いな、と感じつつも、もう少し様子を見ることにしました。

2日目:金魚が暴れる・背びれや胸びれの痙攣・白点→塩浴実施

しかし、翌日に症状はさらに悪化します。

金魚が水中を漂っていたかと思うと、突然狂ったように泳ぐのです。

その姿はまるで暴れているような感じです。

そして、底砂利にからだを擦りつけるような、たたきつけるようなしぐさを、何度も繰り返すようになりました。

その他にも、背びれ、胸びれが痙攣しているような動きを見せていました。

この時点でほぼ白点病が確定です。

そのうち、1匹の背びれに白い点が出ているのを発見し、100%白点病であることが確定しました。

本来であれば、1日目の時点で塩浴をはじめるべきでしたが、今回は白点を確認してから塩浴をスタートしました。

金魚が浮いて鼻上げをしだしたため、エアレーション開始

塩浴を開始した直後、8匹の金魚のほとんどが、浮くようになりました。

鼻上げをしているようにも見えます。

どうやら酸素不足の可能性が高そうです。

塩水にすると、真水よりも水中の酸素濃度が下がります。

それに加えて過密飼育ということで、エアレーションを開始することにしました。

しばらくして、鼻上げ行為はなくなったので、酸素不足だったことが確定しました。

3日目:白点が増える

3日目に入ると、前日1点だけだった白点が、複数見られるようになりました。

底砂利にからだをこすりつけるしぐさも、前日よりさらに頻繁に見られるようになりました。

今回は、塩水浴のみでの治療ということで、つらい中ですが静観していきます。

4日目:白点がさらに増える

4日目、白点の数がさらに増えました。

尾びれをや胸びれ、背びれなどを中心に、体表にも白点が見られる個体がいます。

からだのかゆみが増しているようで、前日よりもさらに激しく底砂利にからだをこすりつける仕草をします。

ただし、もうそろそろ白点虫が成虫に成長し、金魚から離れるのではないかと推測しています。

5日目:白点がまだまだ増加、全換水実施

ところが、予想に反して白点がさらに増加しました。

金魚自体は元気そうですが、白点が減らないのでちょっと困ってしまいました。

とりあえず、このタイミングで全換水を実施しました。

金魚を小さなバケツに移し、水槽の水をすべて抜きます。

それから飼育水が0.5%になるよう、約300gの塩を投入。

そこに新水を入れて準備完了です。

金魚を戻し、塩浴継続です。

このときに最大限注意したのが飼育水と新水の水温をできる限り合わせることです。

水温差が大きいと金魚にストレスをあたえてしまい、免疫力が低下してしまいます。

免疫力が低下すると、白点虫の寄生を許してしまうことになります。

ですから、デジタル水温計を使って、慎重に調整しました。

6日目:白点が減少しはじめる

白点が減少に転じました。

一気に減りましたね。

白点虫が成熟して、繁殖に移った証拠です。

とはいえ、金魚のからだには白点虫がまだ残っており、たまにからだをこすりつけるしぐさをします。

もう少し時間がかかりそうですね。

7日目:白点がさらに減少

順調に白点が減っています。

白点虫の成虫が金魚のからだから離れていっているようです。

いっぽうで、目には見えませんが大量の白点虫が生まれていると推測されます。

ここからは、再寄生しようとする幼虫と、それを阻止せんとする金魚の免疫力との闘いとなります。

8日目:白点が完全に消える

8日目、金魚の体表や各ひれにあった白点が消失しました。

成虫になった白点が、完全に金魚を離れたためです。

金魚がからだを砂利にこすりつけるしぐさも減りました。

ただ、減ったとはいえまだそのしぐさをすることがあります。

なので、白点虫はまだ存在すると思われます。

ということで、もう少し様子を見ていきます。

9日目:白点病の再発はなし

金魚のからだから白点が完全に消失してから1日が経過。

再発することなく、白点はまったく見られていません。

砂利にからだをこすりつけたり、胸びれや背びれを痙攣気味に動かすこともなくなりました。

とはいえ、目に見えない白点虫の幼虫がからだに付着している可能性も残されているため、さらに1日塩水浴を継続します。

10日目:白点病が治る

白点病の症状が完全になくなりました。

これで治療は終了です。

今後については1週間に1回、半分ずつの換水を2週続けて行い、真水に戻していきます。

まとめ:塩水浴のみでの白点病の治療期間

無事、塩浴(塩水浴)のみによって、白点病が完治しました。

前兆から完治までの期間は、10日間でした。

もちろん、その後も白点病の再発はありませんでした。

今後はしっかりと予防をしていきたいと思います。

ちなみに病気の予防については、【重要】金魚の病気を予防する6つの方法とは【かんたんです】の記事をご覧いただけるとうれしいです。

ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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