春に餌をあたえる注意点を知りたい人「金魚の餌やりはむずかしいって聞いた。病気になったり、死んでしまったりするのは、まちがった餌やりが原因であることが多いって。特に春は注意が必要なんだよね?そのあたりを詳しく知りたい」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
春の金魚の餌やりの注意点について解説しています。この記事を読むことで、春の適切な餌のあたえかたがわかります
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚が体調をくずしてしまったり、病気になってしまったり、そして最終的に死んでしまうことになる原因として、まちがった餌やりがあります。
金魚は胃を持たない生き物で、水温によって活動性が変わる変温動物であるため、水温の変化に合わせて餌をあたえなければなりません。
その調節がむずかしいんですね。
というわけで、今回は金魚の春の餌やりについて解説します。
【金魚】春の餌やりの方法や注意点を解説します
では、金魚の春の餌やりについて書いていきます。
注意しなければならない理由をまとめると、次のようになります。
春の餌やりに注意が必要な理由
- 冬眠明けで体調が万全でない
- 水温の変化が激しい
- 産卵を控えている
それぞれ掘り下げていきます。
冬眠明けの金魚の状態
春の金魚は体調が万全ではありません。
冬眠明けで、身体が戻りきっていないからです。
まとめると次のような状態です。
冬眠明けの金魚の状態
- 冬の間餌を食べていない
- 消化器官が万全ではない
金魚が冬眠している間は、基本餌をあたえません。
消化できなくなるからです。
それに、活動性がいちじるしく低下するため、餌を食べる必要もありません。
金魚が本格的に冬眠するのは、水温が5℃を切ったあたりからです。
しかし、10℃を切ったあたりから、餌をあたえないようにしなければなりません。
長いところでは約3ヶ月間、餌をほとんど食べていない状態になります。
つまり、消化器官が働いていない状態が続くのです。
ですから、春を迎えていきなりたくさんの餌をあたえてしまうと、身体が追いつかずすぐに消化不良を起こしてしまうことになります。
消化不良は金魚にとって大きなストレスとなり、免疫力の低下をまねきます。
免疫力の低下はさまざまな病気の原因にになります。
また、消化不良自体も、転覆病という金魚にとって不治の病の原因となります。
なので、冬眠明けの給餌開始は、消化の良い餌を少しずつあたえるようにしてください。
人間でも、病気などで絶食した場合、食事は消化の良いお粥を少量から再開しますよね。
そして、徐々に身体をならしつつ通常の食事に戻していきます。
金魚も同じで、冬眠明けは慎重に餌をあたえる必要があるのです。
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春は三寒四温、水温の変化に注意
給餌の開始は水温が10℃を超えたあたりから開始します。
ただし、餌やりを再開したからといって、必ずしも毎日あたえる必要はありません。
むしろ、毎日あたえると金魚が体調をくずす原因となります。
なぜなら、春は日々水温が変化するからです。
注意点をまとめると、次のようになります。
水温の変化に対する注意点
- 三寒四温と呼ばれるほどの気温の変化
- 水温に合わせて餌やりが必要
- これから水温が上がるタイミングで給餌
春は三寒四温と呼ばれるほど日によって気温の変化が激しく、20℃近くの陽気になったかと思ったら、真冬並みの冷え込みになることもあります。
ですから、水温の変化に合わせて餌をあたえなければなりません。
ポイントは、餌を食べたあとの気温の変化です。
金魚は餌を食べてから2時間ぐらいかけて餌を消化します。
ですから、餌を食べているときの水温が10℃を超えていても、そのあと10℃を切るぐらいさがるようなら、消化不良のリスクが高くなります。
餌を食べてから最低2時間は水温が下がらないタイミングであたえてください。
たとえば、午前中から昼過ぎまでの間で、10℃を超えているようであれば安心です。
これから気温が上がっていくタイミングだからです。
しかし、夕方から夜にかけては、気温が下がっていくタイミングになります。
このときにあたえてしまうと、消化不良を起こしやすくなります。
餌やりは午前中から昼過ぎまでに終えるようにしてください。
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産卵に向けて良質な餌をあたえる
気温が徐々に上昇し、水温が20℃近くになると、金魚は繁殖活動をします。
メスはお腹に卵を抱えるようになり、オスは産卵をうながすために追尾をします。
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それまでにしっかりと栄養を摂取できるようにしてあげてください。
産卵にはかなりの体力が必要になるからです。
また、餌によって卵の質も変わってきます。
親魚が健康で栄養状態が良いほうが、卵の質も良くなります。
栄養のしっかりとふくまれている良質な餌としては冷凍赤虫があります。
たんぱく質を豊富に含み、消化にも良い餌です。
ベースの人工餌と組み合わせながら、1日に1食、もしくは数日に1回あたえるといいですね。
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まとめ:ヒーターを設置している場合は別です
金魚の春の餌やりの方法や注意点について書きました。
冬眠明けの金魚はデリケートなので、十分注意してあげてください。
なお、冬の間や、春の水温対策としてヒーターを設置している場合は、この限りではありません。
冬の間も春先も、通常通り餌をあたえることができます。
初めて冬越しをする当歳魚については、ヒーターを設置してあげるのもいいですね。
そのほうが冬眠明けのリスクをさけることができます。
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。