外掛けフィルターを使用したい人「金魚の飼育に外掛けフィルターを使おうかと思っているんだけれど、外掛けフィルターの特徴やメリット、デメリットを知りたいな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚の飼育に使用できるフィルターとして、外掛けフィルターがあります。
外掛けフィルターとは、水槽の壁面に掛けて設置する形になっています。
比較的安くで購入できて設置もかんたん、水槽の上が完全に開いた状態にできるなど、いろいろとメリットがあるいっぽうで、他のフィルターと比較すると濾過能力が低かったり、ランニングコストがかかるといったデメリットもあります。
というわけで、今回は外掛けフィルターの特徴やメリット、デメリット、どんな場面に適しているのかといったことを解説していきます。
外掛けフィルターのメリットとは?
では、まずは外掛けフィルターのメリットについて書いていきます。
水槽の上部を占有しない
外掛けフィルターは、水槽の外側の面に本体を設置するため、水槽の上部を占めてしまうことはありません。
なので、照明の設置がしやすいといったメリットがあります。
たとえば、上部フィルターだと水槽の上部にふたをする形となります。
しかし、外掛けフィルターでは上からの視界の邪魔になりません。
上から見やすい
水槽の上部をオープンにしておけるということは、金魚を上から楽しめるということにもなります。
投げ込み式フィルターのようにエアレーションもないので、泡によって見えにくいということも回避できます。
金魚はそもそも、上から見るのに適した姿になるように改良されてきました。
昔は現在のように、ガラス水槽が一般的に出回っていなかったからです。
ですから、タライなどで飼育することが多かったんですね。
タライなどで飼育すると、上から金魚を観賞することになります。
なので、金魚は上から見ると美しいように作られてきたのです。
とはいえ、最近は水槽で飼育する人も増えてきたので、横から見ることでいっそう魅力が高まる、という種類や個体も増えてきています。
壁掛けフィルターであれば、どちらも楽しむことができるのでうれしいですね
場所を取らない
壁掛けフィルターは、水槽に引っ掛ける形になるため、場所を取りません。
外部フィルターのように、別にスペースを作って設置する必要がないのです。
水槽への吸水パイプ、本体とつなぐホースもいりません。
また、投げ込み式フィルターのように、エアポンプとフィルターをチューブでつなぐ必要もありません。
ですから、水槽周辺がすっきりします。
酸素をしっかりと供給できる
水中への酸素の取り込みは、水面から行われます。
水面に空気に触れることによって、酸素が水中に溶け込むのです。
壁掛けフィルターだと、水面が空気に触れやすくなるので、水中への酸素の供給がしっかりできます。
静音性に優れている
外掛けフィルターは、小型~中型(45cm以下)の大きさの水槽に適したフィルターになります。
このサイズでは、他に投げ込み式フィルターがありますが、外掛けフィルターのほうが静音性に優れています。
商品によっては、ポンプのモーターを水中に配置するタイプのものもあり、静音性を高めることもできます。
金魚の邪魔にならない
外掛けフィルターは、水槽の中に本体を配置する必要がありません。
水槽の中に入れるのは、水を汲みあげるためのパイプ一本だけです。
ですから、観賞する際に金魚の邪魔になりません。
また、金魚が生活するにあたっても同様で、水槽のスペースを占領してしまうことがありません。
外掛けフィルターのデメリットとは?
たくさんのメリットがある外掛けフィルターですが、残念ながらデメリットもあります。
ここからは、そのデメリットについて見ていきます。
外掛けフィルターのみでは濾過能力が低い
外掛フィルターの弱点のひとつは、上部フィルターや外部フィルターと比較すると濾過能力が低いという点です。
濾過層が小さく、濾材をたくさん入れることができないからです。
なので、60cmを超える大きさの水槽では頼りなく感じます。
60cm水槽サイズ用の外掛けフィルターもあるので不可能ではありませんが、単体ではちょっと心もとないかなと。
いっぽうで、45cmまでの小型から中型の水槽では十分な濾過能力を発揮してくれます。
ランニングコストがかかる
外掛けフィルターの濾材は、専用のマットを使う形になります。
このマットには活性炭が入っていて、吸着(化学)濾過が発生するようになっています。
吸着濾過とは、飼育水の汚れを吸着して取り除く仕組みの濾過です。
しかし、いくらでも吸収できるわけではなく、定期的に交換する必要があります。
ですから、専用のマットをそのまま使うのであれば、ランニングコストがかかることになります。
とはいえ、交換用マットは、1箱1000円ほどで半年弱持ちます。
1年で2500円ほどですね。
これを高いと感じるかどうかは、人によって異なってくるでしょう。
水流に注意が必要
外掛けフィルターの一部の商品では、強い水流を発生する場合があります。
金魚は止水性、つまり水流のない環境を好むため、強い水流は金魚にとってストレスになります。
また、金魚が小さかったり、泳ぎが極端に苦手な品種だと、水流に抵抗するために体力を消耗してしまい、弱ってしまうこともあります。
ただし、最近は多くの商品で水流の調節機能が備わっています。
ですから、調節機能のある外掛けフィルターを選ぶようにしてください。
外掛けフィルターはこんな人におすすめ
最後に、外掛けフィルターのメリット、デメリットを踏まえ、どんな環境で用いると良いかについて書いていきます。
小型水槽で気軽に金魚を飼育したい
外掛けフィルターは、濾過能力が低いとはいえ、小型の水槽であれば十分な能力を発揮してくれます。
ですから、45cm以下の水槽で金魚を飼育する場合は、外掛けフィルターが候補にあがってきます。
投げ込み式フィルターよりも濾過能力が高く、そして静か、さらに水槽周りをすっきりとできるのがいいですね。
初期投資にお金をかけたくない
外掛けフィルターの価格帯は、1000円~2000円ほどが目安となります。
サイズによってはさらに値段の高いものもありますが、60cm用でも2000円以下で購入することが可能です。
上部フィルターだと、
60cmのサイズで2500円~3000円ほど、45cmサイズの水槽用でも2500円ほどの価格設定となっています。
上部フィルターの場合は、サイズが小さくなっても値段はあまり変わりません。
投げ込み式フィルターだけでは不安、かといって上部フィルターほどお金をかけたくない、という方は、濾過能力的にも外掛けフィルターがおすすめです。
大きめの水槽のサブフィルターとして使用したい
水槽の濾過能力をアップするために、サブフィルターを導入したい、というかたにも外掛けフィルターは適しています。
上部フィルターや外部フィルターの補助として活躍してくれますね。
ただし、上部フィルターがメインで、ライトも水槽にのせるタイプの場合は、外掛けフィルターを設置するとすっきりとおさまりません。
ライトを少し水槽の幅からずらして設置する必要があります。
見た目に重きを置くか、濾過能力を優先するかで選択してください。
【金魚】外掛けフィルターの特徴や利点を解説します
外掛けフィルターの特徴や利点について書きました。
改めて、外掛けフィルターは次のような人におすすめです。
- 小型~中型の水槽のメインフィルターとして
- 安価でそこそこの濾過能力がほしい
- 濾過能力をサブフィルター追加でアップしたい
- 上からも金魚を観賞したい
この記事のリンクをまとめておきます。
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。