金魚の種類

らんちゅうの外飼いでは雨水に注意が必要【雨除けをしましょう】

外飼での雨水の影響を知りたい人「らんちゅうを屋外で飼育しているんだけれど、雨水って活用できる?自然の足し水になるからいいかなって思っているんだけれど、実際どうなの?雨水って入らないほうがいいのかな」

こんな疑問を解決します

この記事の内容
らんちゅうを外飼いする場合の雨水の影響について解説しています

こんにちは、せいじです。金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。

さて、らんちゅうを外飼いする場合は、プラ舟(トロ舟)と呼ばれる容器を使用することが多いと思います。間口が広く取れ、浅めの水深になるので、らんちゅうの飼育に向いているからです。

らんちゅうの飼育容器はどんなものがある?初心者におすすめは?

プラ舟で外飼いする場合、注意点として設置場所があります。雨が降ったときに、雨水が入り込むような場所だと、らんちゅうに悪影響が発生してしまうからです。

雨水による影響には、次のようなものがあります。

雨水が入り込む影響

  • 水温が急激に低下する
  • 水質が急激に変化する
  • 汚れが飼育水に入り込む
  • 青水がサラ水に戻ってしまう

これらにより、らんちゅうに健康被害が発生するリスクが高くなります。

というわけで、今回はらんちゅうを外飼いする際の、雨水の注意点について解説していきます。

らんちゅうの外飼いでは雨水に注意が必要

では、らんちゅうを屋外で飼育する場合に発生する、雨の影響について書いていきます。雨水が入り込むことによって、らんちゅうに多大な影響が発生するリスクがあります。

特に、最近の雨は「ゲリラ豪雨」と呼ばれるように、短時間で猛烈に降ることがあります。その雨が一気にプラ舟に入り込むと、確実に影響が出ます。

それでは影響の中身について、掘り下げていきます。

水温が急激に下がる

雨水がプラ舟に入り込むと、飼育水の温度が急激に低下する可能性があります。雨水は地上の水よりも水温が低いからです。

雨はかなり上空の雲から、地上に降ってくきます。上空は地上よりもずっと気温が低いので、雨水も当然冷えた状態で落ちてきます。

落ちくる間にいくらか温められますが、それでも地上の水温とくらべると低いために、らんちゅうの飼育水の温度が低下してしまうのです。

らんちゅうは水温の急激な変化に弱く、ストレスによって免疫力が低下します。免疫力が低下すると、白点病などの病気につながります。

ですから、雨水が多量に入り込む環境は避ける必要があります。

水質が急激に変化する

雨水は、水温の変化にくわえて、水質を急激に変えてしまう可能性があります。

金魚が好む水質は、中性〜弱アルカリ性です。しかし、雨水は「酸性雨」と呼ばれるように酸性の水質になっています。

ですから、雨水が入り込むことで飼育水も酸性に傾いていくことになります。そして、それは金魚にとってストレスのかかる環境になるということです。

金魚は適応力の高い生き物なので、緩やかに変化する分には馴染んでいくことができます。たとえ弱酸性レベルになったとしても、徐々に変わったなら適応することができるのです。

ただ、変化が急激だと、変化幅が小さくても金魚は強いストレスを感じます。そして、病気になるばかりではなく、最悪の場合はpHショックを起こして死んでしまうこともあります。

金魚のペーハー(ph)ショックとは?症状や対処方法を解説します

汚れが飼育水に入り込む

雨は、地上に落ちてくる間に、大気に浮かんでいる不純物を取り込みます。そして、いっしょになって落ちてきます。ですから、雨水には大気中の汚れがふくまれているのです。

トロ舟に雨水が入り込むということは、大気中の汚れが入り込むということになります。それによって金魚が体調をくずしてしまう可能性があります。

もし、急激に雨が降って、雨水が入り込んでしまったら、その後水換えをするようにしてください。水換えによって、汚れを排出するようにしましょう。

青水がサラ水に戻ってしまうことも

外飼いで越冬する場合、飼育水を青水にする必要があります。冬の寒さから金魚を守るためです。

らんちゅう飼育に青水がもたらす効果とは?

夏場の日差しが強い季節では、2〜3日もすれば勝手に青水になりますが、気温が下がってくる秋から冬にかけては、水換えの量や頻度を調整して、青水を維持していかなければなりません。

その環境で、大量の雨水が入り込むと、青水だった飼育水が透明なサラ水になってしまうことがあります。

晩秋や冬にサラ水に戻ってしまうと、ふたたび青水にすることができません。ですから、サラ水で冬を越さなければならず、らんちゅうに多大な負担をかけることになります。

青水を維持するためにも、雨水をしっかりと避けるようにしてください。

雨を防止する方法と注意点

ここからは、雨水が入り込むのを防止する方法と、その際の注意点について書いていきます。

ビニールシートや波板で雨を防ぐ

もし、軒下など屋根の下にトロ舟を設置できるのあれば、それがベターです。その時々の風向きによって多少雨水が入り込むかもしれませんが、少量であれば問題が発生する可能性も少ないです。

軒下などには置けない場合は、半透明のビニールシートを敷いたり、波板を設置したりして、雨水が入り込むのを防いでください。

こまめに開けて蒸れを防止する

ビニールシートをかぶせたり、波板を直接トロ舟において雨除けをした場合、トロ舟の中の蒸れに注意が必要です。

トロ舟内が蒸れると、らんちゅうがエラ病を発症するリスクがあるからです。

エラ病とは、らんちゅうが呼吸をする器官であるエラが冒されてしまう病気の総称です。この病気の治療はなかなか厄介で、発症すると死んでしまうリスクが高いです。

ですから、天気が回復したら外すなど、こまめに開閉するようにしてください。

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風通しの良い設置を心がける

開閉が手間だと感じる場合は、風通しが良くなるように雨除けを設置してください。

たとえば、一部開放しておける状況を作るとか、トロ舟に直接設置する形ではなく、トロ舟との間に空間を作った状態で設置するなどです。

トロ舟の上に園芸用の支柱や木材などで骨組みを組んで、そこにビニールシートや波板を置くなどしてもいいでしょう。

らんちゅうの外飼いでは雨水に注意が必要:まとめ

らんちゅうの外飼で雨水が入り込むことの影響や、対策について書きました。雨水が入り込むと、最悪の場合らんちゅうが死んでしまうリスクがあります。

ですから、記事内で紹介した対策などを講じて、雨水が入り込まないようにしてください。

ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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