
金魚の稚魚を育てたい人「金魚が産卵しました。孵化した稚魚を育てたいと思っています。稚魚を元気に育てる方法を教えてください。また、稚魚が死んでしまう原因もわかると嬉しいです」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
金魚飼育の楽しみとして、繁殖があります。
金魚を買ってきて育てるのも楽しいですが、その大切な金魚に子供を産んでもらって、その子達を育てていくというのも、さらに愛着が湧いて良いものです。
「稚魚なんて簡単に育てられないのでは?」
と思うかもしれませんが、きちんとした手順を踏めば、素人でも育てることは可能です。
というわけで、今回は金魚の稚魚の育てかたについて、詳しく書いていきます。
産卵から孵化までについては、下記の記事をご覧いただけると嬉しいです。
金魚の繁殖、産卵時期や手順、必要物品など【わかりやすく解説】
金魚の稚魚の育て方
金魚の稚魚の育て方について書いていきます。
金魚の稚魚の成長、色や形は?
金魚の稚魚は、次のような段階を経ます。
- 針子
- 青子
- 幼魚
- 成魚
金魚の稚魚は、生まれたばかりの時はまるで針のような形です。
なので、針子と呼ばれます。
身体は透けていて、濃い灰色のような色合いですね。
ここから少し大きくなると青子と呼ばれるようになります。
まだ金魚らしい色が出てきていない状態なので、このような名前がつけられています。
おそらく、青魚のような色なので、青子と呼ばれていると思われます。
ここからもう少し大きくなると少しずつ金魚らしい色が出てきます。
こうなってくると幼魚と言われる段階になります。
ちなみに、個体の中には色変わりせず、青いままのものもいます。
金魚の稚魚にエアレーションは必要か?
金魚の稚魚にも、成魚と同じくエアレーションが必要です。
生きていくために酸素が必要だからです。
ただし、エアレーションをするにあたって注意点があります。
- 水流が強くなると稚魚が弱るので、弱め設定
- 投げ込みしき濾過を投入すると、稚魚が濾過に吸い込まれてしまうので、エアストーンかスポンジフィルターを使用する
この2点です。
投げ込み式濾過に吸い込また稚魚の姿はなかなか悲惨です。
なのでくれぐれも使わないようにしてください。
スポンジフィルターを使えば、稚魚を吸い込むことなくエアレーションができ、また濾過能力も発揮してくれます。
稚魚飼育にはスポンジフィルターがとても便利ですね。
もちろん、稚魚だけでなく成魚に使えますので、あれば重宝します。
洗えばいくらでも使えるので、コストパフォーマンスもいいですね。
私も愛用しています。
金魚の稚魚の餌はいつから?
生まれたばかりの稚魚は、お腹に栄養分の入った袋を持っています。
しばらくはその栄養分で生きることができるようになっています。
栄養分がある間は、容器の壁面や産卵床にくっついてじっとしています。
なので、すぐに餌をあげても食べません。
餌やりを開始するのは、稚魚が泳ぎ始めてからで大丈夫です。
稚魚がえさをもとめて泳ぎ始めたら、ブラインシュリンプや(冷凍)ミジンコ、稚魚用の人工餌などを与えてあげましょう。
詳しい餌のやり方やおすすめの餌については、金魚の稚魚の餌の種類やおすすめの餌を紹介を読んでいただけると嬉しいです。
金魚の稚魚の水換え方法は?
稚魚の水換えの方法についてですが、個人的には1週間に1回、全換水を実施しています。
こうすることによって、水質を維持しつつ、水換えの刺激によって餌食いを促進することができます。
デリケートと言われる金魚の稚魚ですが、この方法で大量に死んでしまったなどの経験はありません。
詳しくは金魚の稚魚の水換えを詳しく解説【秘密の道具を解禁します】を読んでいただけると嬉しいです。
金魚の稚魚の選別について
稚魚を元気に大きく育てるためには、選別が必要です。
必要な稚魚だけを残して、奇形や元気のない子、成長が遅い子などをハネるのです。
つい「かわいそう」と思ってしまいますが、これをしないと稚魚全体の成長が遅くなったり、死んでしまったり、といったことが起こります。
養魚場を営んでいる方でない限り、飼育スペースには限りがあると思いますので、ここは心を鬼にして選別し、少数精鋭で育てていきましょう。
稚魚の選別の詳しい方法については金魚の稚魚を選別する理由や目的と失敗しない選別方法をご覧ください。
金魚の稚魚が死ぬ原因は?
ここからは、金魚の稚魚が死んでしまう原因について書いていきます。
これらの課題をクリアすれば、大量に死んでしまうといった状況は避けられるはずです。
餌が不足している
稚魚が死ぬ原因として、まずは餓死があげられます。
餌が足りていなかったり、また食べられる大きさの餌でなかった場合、餓死する可能性がありますね。
稚魚の餌については、ブラインシュリンプや(冷凍)ミジンコ、稚魚用の人工餌をあげるようにしてください。
ただし、無駄にあげすぎると水質の悪化を招いて大量死につながる恐れがあります。
少しずつ餌の量を調節しつつ、適切な量を見極める必要があります。
酸素が不足している
エアレーションをしていない場合、酸素不足によって稚魚が死んでしまう可能性があります。
基本、稚魚は大量に生まれることが多いですので、きちんとエアレーションしてあげましょう。
エアレーションをする場合は、エアストーンかスポンジフィルターを使用するのが良いですね。
スポンジフィルターであればバクテリアの繁殖も期待でき、稚魚も吸い込まないのでおすすめです。
水流が強すぎる
エアレーションや濾過機によって強すぎる水流が発生すると、稚魚が死んでしまう可能性があります。
水流に逆らおうとして体力を使い、弱ってしまうからです。
なので、エアレーションは緩めにかけるか、弱めのポンプを使う方がいいですね。
水質が悪化している
餌をあげすぎたり、死んだ稚魚をそのままにしていたりすると、水質が悪化して稚魚が死んでしまいます。
残った餌や死んだ稚魚はスポイトで取り除くようにしましょう。
また、週に1回程度、水換えをしてください。
私の場合は週に1回、全換水しています。
これで特に問題は発生していません。
水温が適していない
水温が低すぎる場合、稚魚の成長に影響が出たり、死んでしまうことがあります。
稚魚を育てるにあたっては、20℃~25℃ぐらいが良いですね。
ちなみに、私は屋外で稚魚を飼育しています。
その場合は気温の影響を受けて水温が変化します。
だいたい4月の後半ぐらいから稚魚が孵化し、5月、6月と飼育しています。
日によって、また朝夕と気温の変化はありますが、80ℓの水量と日よけなどによって、稚魚へのダメージには至っていません。
急な水温の変化
金魚は急激な水温の変化に弱い生き物です。
稚魚になると、なおさらデリケートになりますね。
なので、水換えをする際に、新しい水と飼育水に温度の差が大きすぎると、稚魚が死んでしまう可能性があります。
新水と飼育水の水温を極力合わせるようにしてください。
私はまったく同じケースに、同じ量の水を入れ、そのまま3日ほど屋外に汲み置きしています。
そうすることでカルキが抜け、水温も同じになります。
スペースや容器に余裕がない人は、水温計を使って合わせるようにしてください。
まとめ
金魚の稚魚の育て方について書きました。
稚魚は成魚よりもデリケートなので、慎重に扱ってあげる必要があります。
なので、少々手間がかかりますね。
しかし、我が家で生まれた針子が、手間をかけ、日数を重ねることによって金魚の形に成長していくのを見ることは、大きな喜びを感じることができます。
ぜひ、チャレンジしていただけたらと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。