追尾行動に悩む人「金魚の追尾行動に困っている。春になると金魚が金魚を追いかけるんだよね。追いかけられる金魚が死んでしまうんじゃないかと思うぐらい、執拗に追いかける。なんとかならないかな」
こんな悩みを解決します
この記事の内容
金魚が金魚を追いかける、追尾をやめさせる方法について書いています
こんにちは、せいじです。
春から梅雨にかけて見られる金魚の追尾行動。
これは、金魚が繁殖するための行動です。
ですから、金魚が種を残していくためには、必要不可欠な行為なんですね。
とはいえ、追いかけられる金魚は本当に大変です。
なにしろ、発情した雄はひたすら雌を追いかけまわすからです。
あまりに熱烈だと、雌は身体がボロボロになり弱ってしまいます。
そして、稀に死に至るケースもあります。
やめさせる方法として、次のような方法があげられます。
追尾をやめさせる方法
- 雄と雌を分けて飼育する
- 隔離する
- 水温を上げる
- 水温を下げる
というわけで、今回は追尾行動をやめさせる方法について解説していきます。
金魚が金魚を追いかける、追尾をやめさせる方法を徹底解説を動画で見る
金魚が金魚を追いかける、追尾行動の理由とは
発情中のピンポンパール。
— せいじ@ハッピーアクト(金魚マイスター) (@LgmUDqiPCASL5lC) February 15, 2020
追いかけてる2匹に追星確認。
赤い子がメスの様子。#金魚の繁殖#金魚の産卵 pic.twitter.com/qCObKiDlSv
まず、金魚が金魚を追いかける、追尾行動の理由や原因について書いていきます。
金魚の繁殖活動のため
金魚が金魚を追い回す、追尾行動の理由は、繁殖活動のためです。
繁殖時期になると、雄の金魚は雌の金魚を追い回し、お腹をつついたりすることによって刺激をあたえ、産卵を促します。
そして、雌が産卵した卵に精子をかけ、稚魚を誕生させるのです。
繁殖活動である追尾は、種を残すための本能的な行為なので、彼らにとっては必要不可欠なのです。
さて、発情した雄には、えらや胸びれあたりに白い点が出てきます。
これは追星というもので、雄が発情している証です。
追星は、その名の通り、雄が追尾をはじめる合図となります。
ちなみに、白点病などの白点と見分けがつきにくい人もいるようなので、まちがえないように注意してください。
追星と白点の見分け方については、金魚の追星とは?【画像付きで説明します】をご覧いただけるとうれしいです。
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雄同士で追尾行動をすることもある
さて、繁殖活動をのために追尾行動をするわけですから、当然雄と雌の間で発生する行為なわけですが、ときどき雄が雄を追いかける場合があります。
もしかしたら、金魚の世界にも同性愛が存在するのかもしれませんが、おそらくおっちょこちょいの雄が、まちがえて追いかけているのだと思われます。
もしくは、あまりにも発情しすぎて見境なく性欲を解放しているのかもしれませんが(笑)
ですので、雄が追いかけている相手が、必ずしも雌とは限らない、という点にご注意ください。
追尾行動が発生するのは水温が影響
この追尾行動、繁殖時期である春から梅雨にかけて発生することが多いのですが、それ以外の季節でも起こる場合があります。
というのも、金魚は水温の変化によって春を判断しているようで、春以外の季節でも水温が20℃〜22℃ぐらいになると、勘違いして発情することがあります。
たとえば、秋口から冬にかけて、水温が20℃前後になると、追尾行動が見られることがあります。
また、常夏で生まれた金魚は、水温に関係なく年中発情する個体もいるようです。
金魚の追尾行動をやめさせる方法
生物として必要な繁殖につながる追尾行動ですが、あまりにひどいと金魚にダメージが及んでしまいます。
ひれなどがボロボロになってしまい、弱ってしまったり、最悪の場合、死んでしまうこともあります。
なので、行き過ぎた追尾行動を避ける方法について書いていきます。
雄と雌を分けて飼育する
基本的に追尾行動は雄と雌の間で発生するので、春先、具体的には床直しをしたタイミングで、雄と雌を分けて飼育するといいですね。
そして、繁殖をさせるタイミングで、子供を産ませたい雄と雌を水槽に入れ、産卵が終わったらまた分けて飼育するのです。
そうすれば、必要以上の追尾行動を防ぐことができます。
金魚の繁殖を熟知している人は、金魚の負担を完全になくすため、また確実に卵を孵化させるために、雌のお腹を刺激し産卵させ、そしてそこに雄の精子をしぼるといった、人工授精をする人も多いです。
ただ、これをするためには、金魚に直接触れることになるため、短時間に済ませないと金魚にダメージをあたえてしまいます。
また、産卵や精子を出させるために、微妙な力加減が必要になります。
素人がむやみにすると、金魚に大きな負担をかけてしまうことになるので、無理をしないほうがいいですね。
対象の金魚を隔離する
雄と雌を分けることに通じる内容ですが、追いかけられる金魚を別の水槽で飼育するか、もしくは同じ水槽内にカゴを入れて、隔離するといった対処方法です。
こうすることで、追尾行動から金魚を守ることができます。
同じ水槽にカゴを入れて隔離する場合は、どうしても隔離された金魚の行動範囲が狭くなります。
観賞的にもマイナスになるので、その辺りはデメリットですね。
ただ、繁殖の季節が過ぎれば追尾行動はおさまるので、それまでは我慢してもいいかもしれません。
ということで、あらたに水槽や容器を増やすことがむずかしい場合は、同水槽での隔離を実施してください。
水温を上げる
前述したように、金魚は繁殖の季節を水温によって判断します。
だいたい20〜22℃ぐらいですね。
なので、ヒーターを設置して水温を25℃以上にあげることで、追尾行動を抑えることができます。
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水温を下げる
逆に、水温を下げることでも、追尾行動を抑えることができます。
20℃未満、18℃程度までに水温をおさえると、金魚は発情しなくなります。
しかし、水温が低いと金魚の活動が低下し、消化不良を起こしやすくなります。
なので、金魚の健康を考えた場合、水温を下げるより、上げたほうが良いと言えます。
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金魚は繁殖のために追尾行動をするので、それを無理やり抑えてしまうのは少々気の毒にも思いますが、大切な金魚を守るためには、時には必要な対処です。
繁殖させる場合も、金魚に必要以上の負担をあたえないために、雄と雌を分けて飼育したり、隔離といった対応をするようにしてください。
また、人工授精にチャレンジするのもありだと思います。
その方法については、また別の記事で詳しく書いていきます。
というわけで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。