金魚を長生きさせる方法を知りたい人「金魚を長生きさせたい。金魚って短命なイメージがあるけれど、寿命は10年以上あるって聞いた。せっかく飼うんだから、大切にして長生きさせてあげたい。長生きさせられる飼育方法のコツってあるのかな?」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より、金魚マイスターの認定を受けています。
金魚マイスターの活動として、イベントなどで金魚の飼い方、育て方を一般の方々にお伝えしています。
さて、金魚といえばどうしても短命なイメージを持っている人が多いと思います。
飼ってしばらくしたら、病気になって死んでしまった、という人もいらっしゃるでしょう。
しかし、金魚はうまく飼育すれば犬や猫並みに長生きしてくれる生き物です。
というわけで、今回は金魚を長生きさせるコツについて書いていきます。
なお、この記事は金魚の飼育方法のイロハをご存じのかた向けに書いています。
金魚を飼いはじめたばかりのかたは、まずは基本の飼育方法などを習得してから、本記事をご覧ください。
金魚の飼い方や必要な道具などを初心者向けにわかりやすく解説!!
また、金魚すくいの金魚が、持ち帰ってすぐに死んでしまうと悩んでいる人は金魚すくいの金魚は弱いの?失敗しない育て方を解説しますの記事をご覧いただけたらと思います。
金魚を長生きさせる飼育のポイント5つを紹介!
では、金魚を長生きさせる飼育のポイントを5つにしぼって掘り下げていきます。
金魚を長生きさせる5つのポイント
- 強力な生物濾過を作る
- 定期的な水換えを行う
- 底砂利や濾材の掃除を適切に行う
- 大きな水槽でゆったりと飼育する
- トリートメントで病気の持ち込みを防ぐ
1つずつ見ていきますね。
強力な生物濾過を作る
金魚を長生きさせるために重要なこととして、まずあがるのは強力な生物濾過を作ることです。
直接的に金魚の健康に影響する飼育水の汚れが浄化され、水質が安定するからです。
生物濾過とは、バクテリアによって水槽内で発生する有害物質を無害化する作用のことです。
金魚を水槽で飼育するためには、生物濾過が欠かせません。
なぜなら、バクテリアが金魚に有害な物質を分解してくれるからです。
「金魚飼育=バクテリア飼育」
と言われるほど、重要なんですよ。
この生物濾過をできるだけ強力にして水をきれいにすることで、金魚の健康を守ることができるのです。
水槽に使うフィルターは、できるだけ強力なフィルターを使用するようにしてください。
生物濾過にもっとも大きな影響をあたえるのがフィルターだからです。
一般的な金魚飼育でもっとも強力はフィルターは、外部フィルターです。
そして、次に強力なのが上部フィルターになります。
この2つのいずれかを使用し、さらにサブフィルターとして底面フィルターを設置すると、水槽飼育としてはほぼベストな生物濾過が発揮できる環境になるでしょう。
なお、底面フィルターを敷く際は、必ず底砂利が必要になります。
底面フィルターは、水槽の底から水を吸い上げて循環させます。
その際に底砂利が濾材の役割を担うことになります。
水槽の底全面に砂利を敷くと、通常よりもたくさんのバクテリアが棲みつくことになり、生物濾過の作用がアップするのです。
そして、フィルターに入れる濾材に多孔質のものを使用することで、生物濾過はさらにアップします。
また、生物濾過で活躍するバクテリアは、酸素を好む性質を持っています。
ですから、エアレーションをして水槽内の酸素の量を増やしてあげてください。
そうすることで、ますますたくさんのバクテリアが活躍してくれ、水の浄化作用がアップします。
定期的な水換えを実施する
金魚に有害となる物質を分解してくれる生物濾過ですが、残念ながら完全に無害化できるわけではありません。
バクテリアに分解された有害物質(アンモニア)は、最終的には硝酸という物質になります。
硝酸はアンモニアとくらべると、金魚への害は格段に少ない物質です。
しかし、まったく無害ではなく、水槽内に溜まっていくと金魚に害が発生します。
ですから、硝酸を水槽から排出し、新しい水に交換してあげる必要があるのです。
生物濾過を使わずに、頻繁に水換えをすることでアンモニアを排出すればいい、と思うかもしれません。
そのような飼い方でも良いのですが、生物濾過がない状態で金魚が健康に生きていくためには毎日水換えする必要があります。
大きな水槽であれば、毎日何十リットルもの水を交換する必要があります。
水道代がバカになりませんし、労力も半端なくかかります。
そして、頻繁な水換えは金魚の寿命を縮めてしまうことにもなります。
というのも、金魚は水換えで入ってくる新水の刺激によって、活動が活発になります。
活動が活発になるということは、その分エネルギーを多く消費することになります。
ですから、長い目で見たときに、水換えを多くすればするほど金魚の寿命は短くなってしまうのです。
底砂利や濾材の掃除を適切に行う
底砂利や濾材の掃除を適切に行うことも重要です。
「適切に」と書いたのには理由があります。
頻繁に掃除をしてきれいにすればよい、というわけではないからです。
前述したように、底砂利や濾材は生物濾過に必要なバクテリアの棲み処になります。
頻繁に掃除をしてしまうと、バクテリアを洗い流してしまうことになり、生物濾過の作用が低下してしまうのです。
かといって長い間放置していると、汚泥が溜まって目詰まりし、こちらも生物濾過の作用が低下してしまいます。
目安としては1ヶ月に1回、底砂利についてはプロホースで汚れを吸い出してください。
濾材については、水換えのタイミングで捨てる飼育水でゆすぐようにしてください。
そうすれば、バクテリアが減りすぎず、また汚れが落ちて生物濾過が安定します。
まちがっても水道水で洗わないでください。
カルキの入った水では、バクテリアが全滅してしまいます。
大きな水槽でゆったりと飼育する
金魚を長生きさせるためには、大きな水槽でゆったりと飼育するようにしてください。
60cm水槽で3~4匹の飼育が目安です。
ずいぶんとぜいたくな飼いかたに思うかもしれませんが、金魚は魚の中でも特に水を汚しやすい種類になります。
そして、数が多ければ多いほど水が汚れやすくります。
健康に害がおよぶリスクが高くなるので、長生きさせたいなら余裕をもって飼育してください。
また、広い空間で自由に泳ぐことができれば、ストレスも溜まりません。
ストレスは金魚においても免疫力の低下の原因となるため、ストレスをさけることで金魚の健康を守ることができます。
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トリートメントで病気の持ち込みを防ぐ
すでに飼育している金魚がいる水槽で、新しい金魚を追加する場合は、必ずトリートメントを行ってください。
というのも、病気を持ち込んでしまう可能性が高いからです。
金魚は自宅にやってくるまでに、かなりのストレスを抱えることになります。
つまり、非常に病気になりやすい状態なのです。
それに加えて、金魚を販売するお店では過密飼育になりやすいです。
その結果、新しく買ってきた金魚がすでに病気になっていたり、菌などを持ち込んでしまうことになるのです。
感染性の病気であれば、それまで水槽で飼っていた元気な金魚もすぐに感染してしまいます。
「せっかく大切に育ててきた金魚が、一匹の新しい金魚を入れたせいで全滅してしまった」というのはよく聞く話しです。
ですから、くれぐれも「買ってきてそのまま水槽に入れる」ということはしないようにしてください。
バケツやサブ水槽を用意し、1週間のトリートメントをしつつ健康状態を観察し、問題がなければ水槽に移すようにしましょう。
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金魚を長生きさせる飼育のポイント5つを紹介!:まとめ
金魚を長生きさせる飼育のポイントを5つにまとめました。
飼育方法の基本にくわえて、5つのポイントを守ることによって、金魚は本来の寿命をまっとうすることができる可能性が高くなります。
ぜひ本記事を参考に、金魚を長生きさせてもらえたらとうれしいです。
ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。