砂利の掃除方法が知りたい人「金魚水槽の砂利の掃除方法が知りたい。金魚の水槽に砂利を敷いているんだけれど、汚れが気になるんだよね。だから、しっかりと掃除をしたいと思うんだけれど、頻繁にしてきれいにしておいたほうがいいよね?」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
金魚の水槽の適切な砂利掃除の方法について書いています
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと、奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、水槽に砂利を敷いて金魚を飼育している人は多いと思います。砂利を敷くことで、水槽が安定するからです。
ただし、砂利によって水槽を安定させるためには、砂利の掃除が重要なポイントになります。むずかしいのは、ただきれいにすれば良いというわけではない、という点です。
むしろ、砂利はあまり掃除しないほうが、水槽の水はきれいになるんですね。
そして、まちがった掃除をすると、水槽はきれいになるどころか汚れやすくなり、金魚の病気の原因となります。
ですから、あまり掃除をしないけれど、掃除をするときは適切に行う、ということが重要なんです。
というわけで、今回は金魚水槽の砂利の正しい掃除方法について解説します。
やりすぎは危険!金魚水槽の砂利の正しい掃除方法
では、金魚の砂利掃除の方法について見ていきましょう。
日々の汚れはプロホースで排出する
砂利の掃除をする目的をまとめると、次のとおりになります。
砂利掃除の目的
- 飼育水が汚れないよう沈殿している排泄物や餌などの汚れを取り除く
- 生物濾過を機能させるため、砂利に触れる水流を確保する
掃除の際のポイントは、きれいにしすぎないことです。詳しくは後述しますが、きれいにしすぎることで、飼育水の浄化作用が低下してしまうからです。
ですから、日々の掃除については、水換え時にプロホースを使用して、砂利の表面や隙間に入った排泄物などの除去をするだけでOKです。
プロホースとは、砂利を掃除できる排水ポンプ型の道具です。プロホースのメリットをまとめると、次のようになります。
プロホースを使用するメリット
- 砂利を水槽から取り出さずに掃除できる
- 水換え時に、飼育水を排出するのと同時に砂利の汚れも吸い出すことができる
- 手が濡れない
砂利掃除の負担を大幅に減らしてくれる優れものであることがわかっていただけると思います。
頻度としては月1回ぐらいのペースでいいでしょう。仮に2週間に1回水換えするとしたら、そのうちの1回を砂利掃除にあててください。
年に1回程度大掃除をする
日々の砂利の掃除はプロホースでいいですが、長期間経過すると、砂利の下に汚れが溜まっていきます。ですから、年に1回程度、砂利を水槽から出して大掃除をしてください。
ここでの注意点としては、水槽の中で砂利を洗ってはいけないということです。なぜなら、水槽の中で砂利を洗うと、砂利が水槽のガラス面などに当たって傷がついてしまうからです。
それに、砂利があると水槽の底の汚れを十分に取り除くことができません。いったん砂利を全部水槽から取り出し、水槽の底に溜まった汚れを取り除いてください。
砂利を水槽から外に出すときは、水を除いて砂利だけをすくうことができる専用のスコップを使うと便利です。プラスチック製になっているので、水槽を傷つける可能性も低いです。
さて、砂利の洗い方としては、バケツなど他の容器に移し、コメを研ぐように洗えばOKです。この時、食器洗い用のゴム手袋を使ってください。砂利で爪が傷だらけになってしまうのを避けるためです。
また、砂利を洗う際は、水槽の飼育水を使用してください。飼育水を使用することで、生物濾過に必要なバクテリアを維持できます。(詳しくは後述します)
そして、くれぐれも洗いすぎないようにしてください。沈殿物を取り除くために、軽くすすぐ程度にしておきましょう。
金魚の砂利掃除をやりすぎてはいけない理由
ここからは、砂利掃除をやりすぎることによって、どのようなデメリットが発生するかについて見ていきたいと思います。
その前に、砂利がどのような役割をしているのかについておさえておきましょう。
砂利の最大の役割はバクテリアの住処
金魚水槽における砂利の最大の役割は、生物濾過に必要なバクテリアの住処になることです。
生物濾過とは、バクテリアによって飼育水の汚れを分解する働きのことです。バクテリアは、主に水槽のフィルターや、飼育水、そして砂利に住み着きます。
そして、飼育水に汚れが発生すると、汚れを食べて分解してくれるんですね。
ですから、バクテリアの数が多いほど水槽の水はきれいになり、少ないと水が汚れやすくなります。
生物濾過を機能させるためには、砂利掃除が必要
砂利に住み着いているバクテリアが機能するためには、砂利に水がきちんと通る状態になっている必要があります。
水の流れがないと、バクテリアが汚れに触れることができないからです。
金魚を飼育していると、金魚の排泄物や餌の食べかすなどが徐々に砂利に溜まっていきます。溜まっていくと水流が阻害されて、生物濾過の機能が作用しなくなるのです。
ですから、定期的に砂利を掃除する必要があるんですね。
洗いすぎるとバクテリアが減少する
しかし、掃除を頻繁にしすぎると、生物濾過が機能するどころか、低下させてしまうことになります。なぜなら、砂利に住んでいるバクテリアが、掃除によって洗い流されてしまうからです。
砂利を掃除することは、砂利に住んでいるバクテリアを汚れとともに排出することになります。ですから、砂利掃除によって一時的にバクテリアが減少してしまうのです。
バクテリアは時間の経過とともに自然に元の数に戻ります。そして、生物濾過の機能も回復します。
ところが、掃除の頻度が高くなりすぎると、バクテリアが元に戻るまでにまた排出されてしまい、どんどん減少していくことになります。
ですから、頻繁な砂利掃除は浄化作用を低下させる原因になるのです。
水道水で洗うのは厳禁
砂利を水槽に敷いていると、徐々に汚れが目立つようになります。五色石であれば、真っ白な石が茶色に色づいていくんですね。
きれい好きな方は、丸洗いしたくなるかもしれません。ですが、この汚れを取ろうとしないでください。なぜなら、その汚れの正体が、実は浄化作用に必要なバクテリアだからです。
知らない方は、頻繁にこの汚れを取り除こうと、水道水で洗っているのではないでしょうか。しかし、石がきれいになるいっぽうで、飼育水は少し白濁しているように感じませんか?
飼育水が白濁している原因は、砂利を水道水で洗ってしまうことで、バクテリアが全滅してしまったからです。
水道水にはカルキが入っています。カルキは人間が水道水を安全に飲むことができるよう、水にふくまれる微生物などを殺す効果があります。
浄化作用の働きをしてくれるバクテリアは微生物の一種になるので、水道水で洗うことによって死滅してしまいます。
ですから、砂利を掃除するときは、絶対に水道水を使用してはいけません。
前述したように、丸洗いするのであれば、飼育水を使用して軽くすすぐ程度にしてください。
もし、飼育水では足りないようなら、水道水をカルキ抜きしてから使用してください。
やりすぎは危険!金魚水槽の砂利の正しい掃除方法:まとめ
金魚水槽の砂利掃除の方法について書きました。
この記事をまとめます。
この記事のまとめ
- 日常的な掃除はプロホースを使って汚れを取り除く
- 年に1回程度、砂利を出して水槽の底の汚れも含めて掃除する
- 砂利は生物濾過に必要なバクテリアの住処
- 洗いすぎるとバクテリアが減少し、飼育水が汚れやすくなる
- 砂利の丸洗いをする際、水道水は絶対に使用しない。飼育水を使用する
ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。