金魚を飼育する人「金魚が水面で口をパクパクしている。餌をあげてるわけでもないのに、水槽の水面に鼻を出すようにして、口をパクパクしているんだよね。病気なのかな?心配です」
こんな悩みを解決します
この記事の内容
- 酸素が不足している
- 水質が悪化している
- えら病の可能性
- 餌をさがしている
こんにちは、せいじです。
金魚を10年以上飼育しています。
金魚のふるさと奈良県大和郡山市から、金魚マイスター認定証をもらっています。
さて、えさもあげていないのに、金魚が水面で口をパクパクするのを見たことがありませんか?
この行為を鼻上げと言います。
鼻上げが3分以上続くようでしたら、次のような原因が考えられます。
というわけで、金魚の鼻上げの原因について書いていきます。
金魚の鼻上げの原因は?水面で口をパクパクするのは要注意
金魚が鼻上げをする場合、短時間なら特に問題はありません。
しかし、鼻上げを頻繁にしたり、連続して3分以上続けるようなら、水槽の環境や金魚の体調に問題が発生している可能性があります。
その場合は、原因を把握して、適切に対処する必要があります。
酸素が不足している(酸欠)
金魚の鼻上げ行為の代表的な原因が、飼育水の酸素不足です。
酸素が不足する原因としては、次のようなことが考えられます。
酸素不足の原因
- 金魚をたくさん入れすぎている
- 水温が上昇し、水中の酸素量が減っている
エアポンプを使う投げ込み式フィルターや底面フィルターはもとより、上部フィルターや外掛けフィルターなど、水を循環させるタイプのフィルターを使用していれば、通常酸素が不足することはありません。
しかし、水槽内の金魚の数が多すぎると、酸素が不足することがあります。
その場合、エアレーションを設置してあげましょう。
ちなみに、金魚を健康的に飼育するのであれば、水槽1個あたりの金魚の数は、できるだけ少なくし、ゆったりと飼う方がいいですね。
過密飼育は金魚にとってストレスになるので、酸欠意外にも、弊害を起こす可能性があります。
また、金魚をいれすぎての酸欠以外にも、飼育水の水温が上昇すると、水中の溶存酸素量が低下し、金魚が酸欠を起こす場合があります。
水温が低いときは大丈夫でも、高温になる夏場などは注意が必要ですね。
この場合も、エアレーションを設置してあげるか、水温を下げて飼育水中に溶ける酸素の量を確保しましょう。
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水質が悪化している
水槽の水質が悪化すると、鼻上げをすることがあります。
水質が悪化すると、呼吸が苦しくなるからです。
水換え不足や餌のあげすぎにより、水槽の水は悪化します。
悪化すると、金魚に害のある亜硝酸などの物質が増え、金魚にとってストレスとなります。
そして、息苦しい状態となるのです。
鼻上げ行為は、そのサインになります。
この場合は、水換えの頻度を増やしてあげる必要があります。
そして、金魚にとって適切な水質を維持してあげるようにしましょう。
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エラ病の可能性がある
病気の症状により、鼻上げが見られることもあります。
金魚の病気のひとつ、エラ病は、金魚にとって呼吸をする器官であるエラに発生する病気です。
金魚はエラがやられてしまうと、呼吸が十分にできなくなり、酸素不足となります。
そのため、鼻上げ行動をするのです。
エラ病の場合は、病気の治療が改善策です。
エラ病になる原因は様々なので、まずは塩浴を実施し、そして適切な薬を使って薬浴を実施しましょう。
エラ病に関する詳細は、【金魚の病気】エラ病の症状や原因、治療方法をわかりやすく解説に詳しく書いています。ぜひご覧ください。
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エラ病が治れば、鼻上げ行動も治るはずです。
餌をさがしている
もしかしたら、ただ単に餌を探しているだけかもしれません。
金魚は馴致性に富む生き物、つまり人になれやすい生き物です。
毎日餌をあげていると、人の姿を見るだけで餌がもらえると思うようになります。
なので、人が水槽に近づくと、餌がもらえると勘違いして水面に移動する場合があります。
そして、口を使ってえさを探し、ありつこうとするのです。
鼻上げが異常によるものか、それとも餌がもらえたと勘違いしているのかを見分ける方法は、かんたんです。
人が近づいたときにだけするのであれば、餌をもらえたと勘違いしている可能性が高いです。
人が近づいたわけではないのに、3分以上鼻上げが続いたり、頻繁にするような場合は、酸欠や病気といった理由を考えた方がいいでしょう。
酸欠だとどうして鼻上げするの?
金魚が鼻上げをする原因として、酸素不足がひとつであることはまちがいありません。
しかし、ここでひとつ疑問がわきませんか?
金魚はえら呼吸で、鼻や口で息をしているわけではありません。
なのに、酸欠になると鼻や口を水面近くでパクパクさせるのはどうしてでしょうか?
それは、酸素が水面から水中に取り込まれるため、水面の方が水中より酸素濃度が高いからです。
「酸素は水中にエアポンプで ぶくぶくするから溶け込むんじゃないの?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、実はそうではなくて、ぶくぶくで水中に酸素が取り込まれるのは、泡によって水面が攪拌されるからです。
水面が攪拌されると、水が空気に触れる面積が大きくなり、酸素を取り入れやすくなるのです。
水面から取り込まれるということは、水槽内は水面に近づけば近づくほど、酸素濃度が高くなります。
なので、金魚は酸欠になった場合、水面に移動して少しでもたくさんの酸素をえらから体内に取り入れようとするのです。
金魚が鼻上げの原因は?水面で口をパクパクするのは要注意:まとめ
金魚の鼻上げについて書きました。
金魚が鼻上げする原因は、酸欠による場合が多いですね。
ただ、その酸欠を引き起こす原因は複数あります。
金魚の数が多すぎるのか、水温が高くなったからなのか、それとも水質の悪化か、はたまた病気になっているからなのか、しっかりと判断して適切な対応をしてあげてください。
私たち人間も同じですが、呼吸が苦しいと日常生活は大変です。
それが病気の原因になったりしますから、日々きちんと管理してあげるようにしましょう。
というわけで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。