金魚の稚魚を育てたい人「金魚の稚魚の奇形について知りたい。金魚の稚魚の奇形にはどんなものがあるのかな?またなにが原因なのかな?親魚の遺伝なのか、産卵から孵化までの水温の問題なのか。また、奇形が少なくなるような方法がわかるといいな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
- 金魚の稚魚の奇形の種類がわかる
- 金魚の稚魚の奇形の原因がわかる
こんにちは、せいじです。
今回は金魚の稚魚の奇形について書いていきます。
金魚が産卵し、そして卵が孵化して生まれた稚魚を育てていくわけですが、中には奇形の稚魚が存在することがあります。
育てる過程で選別によりハネるため、成魚になるのは少ないですが。
金魚の稚魚の奇形にはどのようなものがあるのか、そして奇形はどのような原因で生まれるのか、といったことを考えていきたいと思います。
金魚の稚魚の奇形はどんなものがある?
金魚の稚魚にどんな奇形が発生するか、一例をあげていきます。
これがすべてではないかもしれませんが、ほぼカバーできていると思います。
先に奇形をまとめると、次のようなものがあります。
稚魚の奇形の種類
- からだがくの字に曲がっているなど、まともに泳げない
- ひれの欠損や左右の大きさがちがう
- 目がない
- 口が歪む、口が開かない
- 浮袋がない
掘り下げていきます。
からだがくの字に曲がっているなど、まともに泳げない
稚魚の奇形で、生まれつきからだがくの字に曲がっている子がいます。
なので、まともに泳ぐことができません。
まともに泳げないということは、餌を食べることもままならなくなるので、どうしても長生きすることはできません。
というわけで、からだがくの字に曲がっている子は、最優先でハネの対象になります。
ひれの欠損や左右の大きさがちがう
からだの各ひれのいずれか、もしくは複数ない奇形です。
また、1対のひれの左右のおおきさがちがうといったケースもあります。
泳ぎに支障が出たりしますね。
ただ、生まれてすぐはわかりにくいことがあります。
特に尾びれの下にある舵びれと呼ばれる部分は、上見からでは確認することができません。
舵びれはその名の通り、金魚が泳ぐ際に舵の役割をしていると言われています。
なので、舵びれがなかったり、左右の大きさがちがうと、泳ぎに大きな影響が出るようです。
そして、泳ぎに影響が出た結果、尾びれのまくれや、からだが曲がるといった弊害が出ることが分かっています。
ただし、舵びれの大きさのちがいや、曲がりなどは、金魚店の金魚でもよく見られます。
むしろ、市場に出ている金魚では、きれいに整った舵びれをもつ子のほうが少ないですね。
実際に飼育していても、それほど大きな弊害を感じることはありません。
品評会に出すレベルの金魚であれば別ですが、そうでないのであれば、気にし過ぎないようにした方がいいかもしれません。
目がない
生まれつき目がない稚魚が生まれることもあります。
片目がない子もいれば、両目ともない子もいます。
両目がないと、他の稚魚とくらべて、どうしても弱くなりますね。
視覚を失っていると、やはり生活に影響がでます。
ちなみに、金魚は両目がなくても餌を食べることはできます。
なぜなら、嗅覚で餌を判断することができるからです。
というのも、以前こんなことがありました。
稚魚ではありませんが、以前ピンポンパールの両目が取れたのです。
このまま死ぬものと思っていましたが、しかし、水槽に餌を入れると、他のピンポンパールと同様、餌が入ってきたときのバタバタ感を出して、餌の場所を探しまわっていました。
そして、実際に食べることもできていました。
これを見て、金魚には嗅覚がしっかりと備わっていることがわかりました。
口が歪む、口が開かない
口に奇形が出る場合もあります。
口が歪んで、まともに開けられなかったり、さらにひどい奇形だと、ほとんど開けることができず、餌を食べられない稚魚もいます。
浮袋がない
浮き袋ができるまえに孵化してしまう稚魚もいます。
これも奇形ですね。
ただ、孵化してからしばらくして、浮き袋ができるケースもあるようです。
どうせ選別が必要になるわけですから、浮き袋があとでできるかどうかはさておいて、ハネの対象にしていいと私は思いますね。
金魚の稚魚の奇形はなんで発生する?原因は?
稚魚の奇形の種類について書きました。
では、どうして奇形の稚魚が生まれるのでしょうか?
ここからは奇形の原因を考えていきます。
親魚からの遺伝
金魚は両親からの遺伝で、体型やひれの大きさ、柄などに影響が出ます。
奇形についても、親魚の遺伝子の影響が考えられますね。
愛好家の方々は、奇形のある親魚を絶対に繁殖に使いません。
遺伝する可能性があるからです。
当然と言えば当然ですけどね。
卵が孵化するまでの温度の問題
もっとも影響として大きいのは、卵から孵化する際にかかった日数です。
金魚の卵は、水温によって孵化までの日数が変わります。
最適な水温は20℃、4〜5日で孵化するのがいちばん奇形が出ず、健康な稚魚が生まれるとされています。
しかし、水温が低すぎると、細胞分裂がうまくできず、孵化しなかったり、孵化までに時間がかかり過ぎて奇形の稚魚がたくさん生まれることになるのです。
逆に水温が高すぎてもダメです。
細胞分裂が早くなりすぎて、きちんと整わないうちに成長してしまい。極端にからだの弱い稚魚や、奇形の稚魚が生まれやすくなります。
ということで、奇形の稚魚を減らすためには、水温管理が重要ということになります。
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奇形で生まれた子は、基本的に体調の弱い子が多く、長生きできないケースがほとんどですね。
なので、他の稚魚がきちんと成長できるように、できるだけ早い段階でハネるのがいいですね。
そうしないと、良い稚魚の成長にも悪影響が出てしまいます。
ちなみに、選別の方法については、金魚の稚魚を選別する理由や目的と失敗しない選別方法に詳しく書いています。
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読んでいただけると嬉しいです。
というわけで、今回はこの辺にしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。