金魚の繁殖

金魚の稚魚が動かないのはどうして?【理由を説明します】

2020年3月12日

稚魚を育てたい人「卵から孵化した稚魚が動かない。餌をあげても動かないので心配でしかたがないよ。死んでるのかな?具合が悪いのかな?大丈夫だろうか?」

こんな悩みを解決します

この記事の内容

  • 金魚の稚魚が動かない原因がわかる
  • 金魚の稚魚が死ぬ原因がわかる

こんにちは、せいじです。

10年ほど、金魚の繁殖をしています。

今回は、生まれた金魚の稚魚が動かない理由について書いていきます。

繁殖をはじめた当初、私も動かない稚魚にとまどいました。

餌も食べないし、ずっと容器の壁や産卵床にくっついたままです。

弱っているんじゃないか?このまま死んでしまうんじゃないかと心配したものです。

しかし、結論から言うと、大丈夫です。

そのあたりを詳しく書いていきます。

なお、金魚の稚魚の育て方については、金魚の稚魚の育て方を網羅的に解説します【初心者でもわかる】に書いています。

読んでいただけると嬉しいです。

参考記事
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金魚の稚魚が動かない原因は?

生まれてすぐの稚魚が動かないのには理由があります。

そのあたりを詳しく解説していきます。

孵化後すぐには泳ぎません

金魚の稚魚は孵化後すぐには活動しません。

水槽や容器の壁面、産卵床などにくっついてじっとしています。

なので、よく見ないと孵化してるかどうかも気づかないことがあります(笑)

稚魚が生まれてすぐに動かない理由は次のとおりです。

孵化後稚魚がすぐに動かない理由

  • 体力がまだ不十分
  • 口や消化器官の準備が不十分
  • さいのう(ヨークサック)と呼ばれる栄養素をお腹に装備

生まれたての稚魚はまだすぐに動ける体力がありません。

それに餌を食べるほどの機能も整っていません。

それでも大丈夫なように、お腹にさいのう(ヨークサック)と呼ばれる栄養の入った袋を備えており、その栄養でしばらく生活します。

自然の原理として、生まれてすぐに動くと、すぐにほかの生物の餌になってしまう、ということもあるのかもしれません。

ていうか、まず親魚が食べてしまうぐらいですからね(笑)

なので、生まれてすぐの稚魚は3日間ほど動かずにじっとしているのです。

餌をやっても食べない

くりかえしになりますが、生まれてすぐの稚魚は餌を食べられる状態にはありません。

それに、餌を食べなくても栄養を自分のお腹に持っています。

なので、餌をあたえても食べません。

だから、しばらくはそっとしておきましょう。

餌をやるだけ水が汚れるだけ、ということになります。

餌をやるのはいつから?

では、稚魚はいつまでじっとしているのでしょう?

さいのう(ヨークサック)の栄養はだいたい2〜3日でなくなります。

栄養が摂れなくなった稚魚は、徐々に泳ぎはじめます。

これを専門用語で「稚魚が立つ」と言います。

稚魚が泳ぎはじめたら、給餌開始の合図です。

最初の餌としてもっとも良いとされている、ブラインシュリンプをあたえましょう。

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金魚の稚魚が死んでしまう原因

金魚の稚魚が動かない理由について書きました。

少し安心できたのではないでしょうか?

とはいえ、稚魚が本当に死にかけているか、死んでしまっている場合もあります。

確認する方法は次のとおりです。

稚魚の異常を確認するポイント

  • 孵化後3日以上経っても泳ぎだす気配がない
  • しらすのような亡骸が発生している

栄養素がなくなっているはずなのに泳ぎださないのは、異常が発生している可能性がありますね。

さらに、稚魚の死んでいる姿が確認できたら、対応が必要です。

なお、金魚の稚魚は死ぬと、上の画像のように白くなります。

とても小さいため、死ぬとすぐに水に溶けてしまい、わからないことが多いです。

日々の観察が重要ですね。

ここからは稚魚が死んでしまう原因について書いていきます。

餌が少ない

稚魚が死んでしまう理由として、栄養が足りない可能性があります。

餌を給餌するタイミングが遅いか、給餌していても足りないのかもしれません。

また、ブラインシュリンプをあたえている場合は問題ないと思いますが、人工餌の場合、食いつきが非常に悪いケースがあるのと、粒が大きすぎて食べきれないこともあります。

水質の悪化

稚魚が死ぬ原因で大きいのは、水質の悪化ですね。

稚魚は成魚とくらべるてデリケートなので、より水質には注意が必要です。

餌の量をふまえて、定期的に水換えをするようにしましょう。

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急激な水温の変化

水換えをする際に注意が必要なのは、飼育水と新しい水の水温を合わせておく、ということです。

成魚よりデリケートな稚魚ですから、極力水温を同じにするようにしてください。

水温が低い

そもそもの水温が低い可能性があります。

金魚の卵の孵化に最適とされる水温は、20℃です。

この水温を下回らないようにしたほうがいいですね。

ヒーターを使って、温度管理しましょう。

ちなみに成魚が生活するのに適している水温は18〜25℃とされています。

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金魚の稚魚が動かないのはどうして?【理由を説明します】:まとめ

金魚の稚魚が孵化後、動かない原因について書きました。

孵化直後のうちは動かなくてもまったく問題ありません。

さいのう(ヨークサック)の栄養を使いながら、泳ぎだす準備をしているので。

ただし、3日以上経過しても泳ぎ出さないようであれば、要注意です。

しらすのように死んでしまっている稚魚が発生していないか、確認するようにしてください。

そして水換えなど手を打つようにしましょう。

というわけで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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