水泡眼について知りたい人「水泡眼について知りたい。金魚の品種のひとつ、水泡眼を飼育してみたい。水泡眼の特徴や種類、飼い方、他の金魚との混泳の相性、飼育で気をつけないといけない点などがわかるといいな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
水泡眼の特徴や種類、飼い方について書いています
こんにちは、せいじです。
金魚のふるさと、奈良県大和郡山市から金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚の品種のひとつに、水泡眼があります。
目の下にある二つの水泡を持つ、非常に奇抜な見た目をしている品種です。
基本的に飼育はむずかしくありませんが、その見た目ゆえに注意が必要な点があります。
というわけで、今回は金魚の品種のひとつ、水泡眼について書いていきます。
水泡眼の飼い方育て方などを動画で見る
水泡眼とは?
水泡眼は中国でつくられ、戦後の1958年に日本に初めて輸入されました。
その後、日本で品種改良され、現在の姿となりました。
奇抜な見た目がどのようにして作られたのか、非常に興味のあるところですが、残念ながら明らかになっていません。
おそらく、他の金魚と同様突然変異からの固定化でしょうが、これほどフナからかけ離れた金魚がどのようにして生まれたのか、といった点に金魚の奥深さを感じますね。
作出国の中国では水泡眼(シュイパオユアン)、英名ではバブルアイと呼ばれています。
水泡眼の特徴
水泡眼の特徴は次の通りです。
水泡眼の特徴
- 目の下にある2つの水泡
- 上向きについた眼
- 背びれのない身体
なんといっても水泡眼の身体的特徴は、目の下にある水泡です。
そして上向きについた眼と、らんちゅうと同じように背びれがないことですね。
なお、ときどき背びれのある個体が、セルフィン水泡眼として売られていることがあります。
以前はハネ対象でしたが、今はひとつの品種として流通していますね。
水泡眼はどれぐらい大きくなる?水泡は成長する?
水泡眼の平均的な大きさは、10~15cm程度です。
特徴である水泡は、身体の成長とともに大きくなります。
ただ、個体によってその大きさはかなり差があります。
申しわけ程度にしか水泡がない個体もあれば、大きくなり過ぎて泳ぎに影響を及ぼしているような個体もいます。
大きな水泡をもつ水泡眼は、ブルンブルンと水泡を振り回すように泳ぎます。
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水泡の中にはなにが入っているの?
ところで、水泡眼の特徴である水泡の中にはなにが入っているのでしょうか。
水泡眼の水泡の中に入っているのはリンパ液です。
リンパ液が袋を満たしているのです。
水泡が破れたらどうなる?
その水泡がなにかの拍子に破れてしまうことがあります。
水泡が破れても、命に別状はありません。
ただし、破れるということは、傷口ができているのと同じ状況です。
そこから細菌が入って病気になる、二次感染を起こす可能性があります。
念のため塩水浴を実施し、二次感染の予防をしておくことをおすすめします。
破れてしまった水泡は、時間の経過とともに復活します。
ただし、元通りの大きさに戻らないことが多いです。
往々にして左右のバランスが悪くなってしまいます。
なので、水泡が破れないような環境作りをしてあげてください。
水泡が破れない環境作りについては、後述します。
平均寿命はどれぐらい?
水泡眼の平均寿命は、10年前後です。
飼育はそれほどむずかしいわけではありません。
水質の管理や餌やり、水温の激しい変化を避けるなどの環境作りによって長生きしてくれます。
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眼は見えている?視界は?
上向きについている眼ですが、視力はきちんとあります。
ただ、ついている位置が他の金魚とちがうので、見えている範囲が異なります。
当然上の視界が広く見えます。
どこで売ってる?値段は?
奇抜な見た目の金魚ですが、人気があるため手に入りやすい品種です。
ホームセンターのアクアリウムコーナーでも販売しているところが多いですね。
値段は4~6cmの大きさで、600~1000円ほどになります。
水泡眼の色、柄や種類
水泡眼の色や柄、種類を紹介します。
他の品種とくらべると、バリエーションはそれほど多くありません。
素赤
全身が赤いスタンダードな水泡眼です。
更紗(さらさ)
白をベースに、赤が入った更紗柄の水泡眼です。
黒
黒の体色を持つ水泡眼もいます。
水泡眼の黒は、真っ黒というよりも、グレイがかった黒が多いですね。
キャリコ水泡眼
モザイク透明鱗をもったキャリコ柄の水泡眼です。
セルフィン水泡眼
水泡眼は背びれがない品種です。
背びれのある個体は、稚魚の時点で本来はハネ対象でした。
しかし、今はセルフィン水泡眼として流通しています。
セルフィンとは、セイル(船の帆)とフィン(ひれ)で、背びれがある、という意味です。
水泡眼の飼育ポイントとは?
特徴的な水泡と眼をもつ水泡眼の飼育ポイントについて書いていきます。
水泡眼は特に弱い品種ではありません。
ただし、水泡がデリケートであることと、視界が他の品種とは異なることをふまえて飼育する必要があります。
混泳させるなら頂点眼がおすすめ
水泡眼はその身体の特徴から、泳ぎが苦手な品種です。
泳ぎが得意な品種と混泳させると、餌が食べられなかったり、いたずらをされてストレスを感じることがあります。
また、水泡をつつかれて破れてしまう可能性もあります。
ですから、泳ぎが得意な品種との混泳は避けてください。
もし他の品種と混泳させたい場合は、頂点眼がおすすめです。
体つきがよく似ていて泳ぎが不得意、視界が上向きなのも同じと共通点が多いので、混泳の相性が良いですね。
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浮上性タイプの餌をあたえる
水泡眼は目が上向きについているので、上の視界が広くなります。
逆に、水槽の底への視界は悪くなるということです。
ですから、浮上性の餌のほうが、餌を認識しやすいと考えられます。
しかし認識しやすい一方で、泳ぎが苦手なために浮上性は食べにくいというデメリットがあります。
沈下性の餌については、餌を食べる際に砂利で水泡を傷つけてしまうリスクが考えられます。
どちらも一長一短がありますね。
どちらかというと、浮上性タイプの餌のほうがあっていると思われます。
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水槽のレイアウトに注意する
水泡眼でもっとも注意しなくてはいけないのが、水泡が傷つかない環境を作ることです。
ですから、水槽に飾りものを入れる場合、硬いものやとがったものは入れないようにしてください。
水泡がひっかかって、袋が破れてしまうリスクが高くなるからです。
私は飾りものは極力入れないようにしています。
水泡眼がなりやすい病気
水泡眼がなりやすい病気は次の通りです。
水泡眼がなりやすい病気
- 白点病
- 白雲病
- 赤斑病
- 尾腐れ病
- 寄生虫による病気
- その他
詳細については、【金魚】水泡眼がなりやすい病気と予防方法を解説しますをご覧ください。
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治療方法などについてもわかるようになっています。
日々の水質管理によって、病気の早期発見、早期治療に努めてください。
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水泡眼は大変コミカルな姿をしていて、おおよそ金魚と思えない風貌ですが、飼育についてはそれほどむずかしくありません。
ただ、特徴である水泡が破れてしまうと、なかなか元通りにはなりません。
なので、飾りものに引っ掛けたり、他の金魚につつかれたりしないよう飼育環境に配慮が必要です。
ゆらゆらと水泡をゆらしながら泳ぐ姿はとてもかわいいです。
ぜひ、飼育してみてください。
ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。