金魚について

金魚は人になつくって本当?金魚の馴致性について解説します

2020年8月24日

金魚が人になつくのか知りたい人「金魚は人になつくの?金魚ってペットだよね。ペットってことは人になついたりするのかな?せっかく飼育するんだから、金魚とコミュニケーションをはかれるような感じだったらうれしいよね。金魚はそんな期待ができるのかしら?」

こんな疑問を解決します

この記事の内容

金魚はひとになつくのかどうかについて書いています

こんにちは、せいじです。

金魚の飼育を10年以上、金魚のふるさと奈良県大和郡山市から金魚マイスターの認定を受けています。

さて、金魚は人間とって大切なペットです。

そのペットを飼う楽しみのひとつが、飼う側とのコミュニケーションですよね。

犬や猫に代表されるように、ペットが飼い主を認識しなつくという姿は、癒しやよろこびをもたらしてくれます。

では、金魚ではどうでしょう。

金魚が人になつく、といったことがあるのでしょうか?

おおよそ、そんな姿を想像することはむずかしいかもしれません。

ところが、実は金魚は人になつきます。

そして、とてもかわいらしい姿を見せてくれるようになります。

というわけで、今回は金魚の人に対する馴致性について掘り下げていきます。

金魚は人になつくって本当?金魚の馴致性について解説します

繰り返しになりますが、金魚は人になつきます

そして、飼い主はそれを感じることができます。

まずは、その証拠から解説していきます。

そして、なれる前となれた後のちがいについても紹介していきますね。

金魚が人になつく証拠とは?

金魚は人になれている場合、人が水槽に近づいてくるとそれを認識し、すぐにガラス面に寄ってきます

それも、大慌てで寄ってくるのです。

この行動から、金魚は目が見えていて、人を認識していることがよくわかります

また、人が水槽の前で移動すると、人の動きに合わせて金魚も移動します。

その姿を見ているだけでも、癒しを感じますね。

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金魚が人の姿を見て寄ってくる理由は、餌をくれると認識しているからです。

つまり、餌を目的に人に寄ってくるんですね。

「なんだ、そんなことか。べつに飼い主が好きだから寄ってくるわけじゃないんだね。ちょっとがっかり」

と思う人もいるかもしれません。

しかし、たとえ餌目的であったとしても、無防備に近づいてくるのは金魚が飼い主を信頼しているからです。

それは、犬や猫と同じではないでしょうか?

奈良で放し飼いにされているシカも、人の姿を見るとしかせんべいをくれると思って近づいてきます。

そして、鹿せんべいを催促します。

その姿がかわいいと、人気になっているのです。

金魚が餌目的で近づいてきても、その姿を愛らしく感じることはまちがいありません。

飼ってすぐはとても警戒している

では、人になれていない金魚の様子はどのようなものでしょうか。

金魚屋さんから自宅に連れ帰ってきてすぐの金魚は、人になれていない場合が多いです。

なぜなら、金魚屋さんに来る前は金魚池で過ごすなど、人とのかかわりが薄いからですね。

また、金魚池からの水揚げ作業はけっこう激しいので、逆に人を警戒しているそぶりさえ見られます。

具体的には次のような行動をします。

金魚が人を警戒している行動

  • 人が近づいてくると、逃げ回る
  • 照明がつくと水槽の隅っこに隠れようとする
  • 物音がすると隅っこに避難する(物音に非常に敏感)

金魚が水槽で生活する環境になれておらず、また人を警戒しているのがよくわかります。

この状況で餌を入れても、すぐには食べません

しばらく様子を見て、餌だと判断してから食べます。

かなりの警戒心が見てとれますね。

金魚はどれぐらいの期間で人になつく?

金魚が人になれ、なついているときと、そうでないときの行動のちがいを確認しました。

ところで、金魚はどれぐらいの期間で人になつくのでしょうか?

金魚が人になつくまでの期間はだいたい2週間ほどです。

金魚を新しく導入した場合、トリートメントが必要になります。

また、金魚が環境になれるまで、しばらく餌をあたえないようにしなければなりません。

ですから、餌をあたえることができるようになるのは、金魚を自宅に持ち帰ってから3日~1週間後になります。

そこからだいたい、1週間、毎日餌をあげたり、様子観察をしていると、金魚は人になついてくるようになります。

たとえば次ように行動が変わります。

金魚が人になれると見られる行動

  • 人が近づいても逃げなくなる
  • 照明をつけても驚かなくなる
  • 餌をあげるとすぐに食べ始めるようになる

2週間を過ぎるころには、人が近づくと餌をくれると思って、金魚は餌がほしいとアピールするようになります。

餌くれダンスはとてもかわいい

金魚が餌を催促する姿は、まるでダンスを踊っているようです。

なので、金魚愛好家の間では、この様子を「餌くれダンス」と言ったりします。

その動きはかなり激しく、他の金魚を押しのけて、我先に餌にたどり着こうと必死です。

また、おもしろいのが、餌が入ってきたと想定した動きをすることです。

というのも、餌をまだ投入していないのに、実際に餌が水槽に投入された前提で行動するからです。

どうやら金魚は行動を予測しているような節がありますね。

たとえば、我が家は沈降性の餌をあたえています。

水槽に投入して少しの間水面に浮き、それから水中に沈んでいくタイプの餌です。

その餌になれている我が家の金魚は、水面の餌を待ち受けつつ、ときどき沈んでいく餌を追いかけるような動きをするのです。

意外と金魚は頭が良いのかもしれません。

金魚が早く人になつくようにする方法

せっかく金魚を飼育するのですから、できれば早く人になついてもらいたいですよね。

ここからは、金魚が早く人になつくようにする方法について書いていきます。

毎日きちんと観察をする

金魚が人になつくようにするためには、人が無害であることをしらせてあげなければなりません。

毎日水槽の前でしばらく観察をし、人の姿に慣れさせてあげるのです。

最初は警戒して逃げ回りますが、逃げなくても大丈夫だ、ということが分かると、逃げなくなります。

毎日餌をあげる

餌やりを開始すると、金魚の警戒はどんどんとけていきます。

最初は餌を水槽にいれても逃げ回っていたのが、そのうち餌をくれと催促するようになります。

こうなってくると非常に金魚がかわいくなるはずです。

餌くれダンスはとても愛らしいですから。

とはいえ、このダンスに引っ張られて、餌をあげすぎないようにしてください。

というのも、金魚は水槽内に餌がなくなると、すぐに餌くれダンスをするようになります。

このダンスに毎回答えていると、食べ過ぎによる消化不良で金魚が体調をくずしてしまいます

心を鬼にして、餌やりを我慢してください。

餌をあげる前に合図を出すのも効果的

金魚に餌をあげる際、先に水槽を「コツコツ」と指でたたいてから餌を入れる、というのも、金魚が人に早くなれてくれるようにするためには効果的です。

パブロフの犬、のお話しがありますが、それと同様に金魚も「コツコツ」によって、餌がもらえると学習し、警戒を解くようになるからです。

毎日繰り返し行うことによって、通常よりも早く金魚が人になつくようになります。

とはいえ、2週間ほど餌をあげれば、なにもしなくても金魚は人になつくようになりますけどね。

金魚は人になつくって本当?金魚の馴致性について解説します:まとめ

金魚の人に対する馴致性について書きました。

金魚のイメージとしては、ただその美しさを観賞することが魅力、と思う人も多いかもしれません。

ペットとして、犬や猫のようにコミュニケーションをはかることはできないだろうと。

しかし、金魚は意外なほど人に良くなつく生き物です。

人の姿を見つけて、大慌てで水槽の前面にやってくる姿は、帰宅して玄関を開けたときに飛びついてくる犬と大差ありません。

餌をあげる際の喜びようについても、同じくですね。

ぜひ、金魚の愛らしさを実際に感じていただけたらと思います。

ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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