金魚を屋外で飼育したい人「金魚は屋外で飼育する方法について知りたい。金魚って屋外でも飼育できるんだよね?その場合に必要な道具や手順、屋外で飼育することのメリット、注意点について知りたいな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
- 金魚を屋外で飼う方法がわかる
- 金魚を屋外で飼うメリットがわかる
- 金魚を屋外で飼う注意点がわかる
金魚を屋外で飼育することができるのをご存知ですか?
金魚の祖先はフナなので、屋外で飼育することができます。
むしろ、屋内で水槽で飼育するよりも、手軽で健康的に金魚を飼育することができるんですよ。
というわけで、今回は屋外で金魚を飼育する方法、メリット、そして注意点について書いていきます。
金魚を屋外で飼育する方法
まず、金魚を屋外で飼育する方法をまとめていきます。
直射日光でも劣化しない容器選び
屋外で飼育する場合、一般的な水槽は不向きです。
なぜなら、割れてしまうリスクや、直射日光により水槽のパッキンが劣化してしまうからです。
アクリル製の水槽だと、変色してしまうこともあります。
容器を選ぶ際のポイントをまとめると次のようになります。
容器選びのポイント
- 太陽の光で劣化しない
- 水量がたくさん入る
- 間口が広い
太陽の光で劣化しない
容器選びは直射日光が当たることを前提にして選びましょう。
ですから、直射日光に強い素材を選ぶ必要があります。
水量がたくさん入る
次に、気温の変化の影響や、水質の急激な変化をできるだけおさえるために、水量が多く入る容器のほうがいいですね。
少なくとも20ℓ以上の水量を確保したいところです。
間口が広い
あとは間口の広い容器を選びましょう。
飼育水に酸素が溶け込みやすくなりますし、青水の維持もしやすくなります。
屋外飼育におすすめの容器
おすすめの容器
- トロ舟(プラ舟)
- FRP水槽
- 睡蓮鉢
もっともおすすめであり、金魚を屋外で飼育する人が愛用しているのが、トロ舟(プラ舟)と呼ばれる容器です。
よく建築現場で、コンクリートを混ぜるのに使う容器のことです。
強度がしっかりしているうえに値段が安いので、重宝します。
私は10年前に購入しましたが、未だになんの問題もなく使用できています。
私は80ℓの大きさのものを愛用しています。
2000円足らずで購入できるので、屋外飼育にはありがたい容器ですね。
さらに大きく、便利で見た目にもこだわりたい人は、FRP水槽があります。
こちらは、トロ舟よりも軽く頑丈な作りになっています。
底に排水口が付いていたり、見た目がきれいだったりと、プラス面が多いです。
そして、トロ舟にはないサイズ、たとえば1000ℓを越える容量の大きさがあります。
ただ、トロ舟よりもかなり10倍ほど値段が高くなります。
最後のおすすめとしては、睡蓮鉢になります。
35ℓのサイズで12㎏の重さとなります。
値段としては1万円弱ぐらいですね。
和の雰囲気もいいですし、涼しい気分になりますね。
飼育容器を設置する場所は?
飼育容器が決まったら、今度は設置する場所選びです。
次のポイントを踏まえて選んでください。
飼育容器を設置する場所選び
- 太陽の光が当たりすぎない
- 雨水が入り込まない
- 風通しが良い
太陽の光が当たりすぎない
太陽の光が一日中当たる場所だと、水温が上がりすぎて、酸欠になったり、のぼせて食欲が低下したりします。
また、日中と夜間の水温差が激しくなりすぎて、金魚にとってストレスになります。
ただ、屋内飼育でガラス水槽を使用する場合と比較すると、青水や容器のちがいによって、水温の影響による負担は軽減されます。
たとえば、ガラス水槽だと、容器全体が気温の変化による影響を受けやすくなります。
しかし、トロ舟や睡蓮鉢だと、容器がある程度断熱してくれるので、水面からの影響しか受けなくなります。
青水で飼育することで、水面からの影響も緩和することができるので、気温の変化による影響を受けにくくなるのです。
雨水が入り込まない
雨水が入り込まない場所に設置することは重要です。
雨水が入り込んでしまうと、次のような弊害が生まれます。
陽気に雨が入り込む弊害
- 大気の汚れが飼育水に入り込み、金魚に悪影響を及ぼす
- 水温が急激に低下してしまう
ですから、雨よけのある場所にするか、それが無理であれば、波板を設置して雨が直接入り込むのを避けるようにしてください。
風通しが良い
風通しの悪い場所に設置すると、蒸れて水温の上昇につながります。
また、水面から取り込む酸素の量にも影響してくるので、風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。
濾過やエアレーションを設置する
屋内飼育の場合、間口の広い容器を使って金魚の数を少なくすれば、フィルターやエアレーションがなくても飼育することができます。
しかし、より良い環境作りを考えると、最低でもエアレーションはしたほうがいいですね。
エアレーション設置の理由
- 循環を作り水を活性化する
- 酸欠を防ぐ
- 水を浄化する
次の章で紹介する方法でも代用できますが、個人的にはエアレーションを設置した方が楽だと思います。
もし電気が使えない場合は、電気が使えない!屋外飼育の水槽にエアレーションする方法は?を参考にしてください。
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水草や砂利の設置によりビオトープに近い飼育環境を作る
ビオトープとは、生命+場所を組み合わせた造語です。
たとえば、鉢の中に自然空間を作って、人が手をくわえなくても生き物などが生息できる環境を作ることを言います。
金魚をビオトープのような自然な形で飼いたい人は、水草を浮かべたり、底砂利を敷くと良いですね。
水草や底砂利の効果としては、次のようなことがあげられます。
水草や底砂利の効果
- 日陰を作る
- 水を浄化する
- 酸欠を防ぐ
水草を入れることで、金魚に日陰を作ることができます。
また、水草の働きにより、飼育水の浄化、飼育水への酸素の供給、という効果が得られます。
底砂利についても、バクテリアの住処になって、生物濾過の効果を発揮してくれます。
金魚を屋外で飼育するメリット
金魚は、本来は太陽の光の下で生活する生き物なので、屋外で飼育するメリットはたくさんあります。
上記の画像は、右が屋内飼育、左がその後3か月間屋外で飼育した同じ桜錦の写真です。
オレンジ色からしっかりとした赤色に変わり、艶も良くなっているのがわかっていただけると思います。
というわけで、屋外飼育のメリットについて掘り下げていきます。
金魚が健康で美しくなる
屋外飼育のメリットとしてもっとも大きいのが、金魚が健康に育ち、しかも美しくなるという点です。
まとめると次のようになります。
金魚が健康で美しくなる
- 太陽光により金魚の色が鮮やかになる
- 四季の変化により金魚が丈夫になる
- 青水の効果によりしっかりと成長する
屋外で飼育する場合、飼育水はおのずと青水になります。
青水は金魚にとって最高の環境になります。
青水の状態で、太陽の光をある程度浴びられる環境で飼育することで、金魚は美しく、健康に、大きく成長してくれます。
また、四季による気温の変化を経験することで、丈夫に育ちますね。
飼育の手間が減る
屋外飼育のメリット2つ目は、飼育の手間が減る点です。
飼育の手間が減る
- 水換えの負担が減る
- 冬はほぼ放置
室内で水換えをする場合、部屋を濡らしてしまわないよう、いろいろ配慮などが必要となります。
しかし、屋外であれば、少々濡れても問題になりません。
また、排水をする際も、バケツで持ち運んで捨てるといった手間が省ける場合が多いですよね。
なので、屋内よりも手軽に水換えをすることができるでしょう。
それに、冬場、最高水温が10℃を下回るようになると、金魚は冬眠をします。
餌をあたえる必要がなくなるため、水も汚れなくなり、完全に放置状態となります。
約3ヶ月ほどはこの状態がつづくので、飼育の手間が4分の1に減ることになります。
電気代や用具のコストが下がる
屋外飼育にすることで、照明がいらなくなり、電気代などの飼育コストが下がります。
水道代については、夏場は室内よりも頻回な水換えが必要になりますが、冬は一切する必要がありません。
なので、年間を通せばほぼ変わりない程度になるのではないでしょうか。
つまり、全体的なコストは下がるということですね。
金魚を屋外で飼育する際の注意点
なにかとメリットが多い金魚の屋外飼育。
最後は注意点について書いていきます。
猫や鳥などに対策が必要
屋外で飼育する場合、他の生き物に襲われてしまう恐れがあります。
なので、金網などで水槽に蓋をするといった対策が必要になります。
たとえば、猫や鳥などは、金魚の存在を知ると、虎視眈々と狙うようになります。
一度知られてしまうと、ほぼまちがいなく襲われるため、必ず対策をしておきましょう。
簡易な方法としては、100均の網を買ってきて、蓋にして重しをのせて置くといいですね。
猫に外される恐れがあるようでしたら、DIYで専用の蓋を作るのもありです。
このページの画像のような木製の蓋であれば、ホームセンターで材料がそろい、安く簡単に作ることができます。
夏の屋外飼育の注意点
夏は太陽の日差しが強くなり、気温が高くなります。
それにより水温が上がり、飼育水の酸素濃度が低下しやすくなります。
なので、次のような対策が必要です。
夏の屋外飼育時のポイント
- 日よけをする
- エアレーションをする
- 水換えにより青水の調整をする
水温が上がると、水中の酸素濃度が低下するので、安全を期すならエアレーションをすることをおすすめします。
また、短期間で青水が濃くなりやすく、ガス病などの病気になる可能性があるので、水換えにより調整が必要です。
真夏は1週間に1回、全換水する程度の水換えが必要ですね。
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冬の屋外飼育の注意点
冬になり、水温が下がってくると、夏とはちがう部分で注意が必要です。
まとめると次のようになります。
冬の屋外飼育時の注意点
- 青水の調整をする
- 餌をあげすぎない
- 手をかけすぎない
秋と冬の境目で注意しておきたいのが、餌の量と水換えです。
水温に合わせて餌を減らすようにしてください。
そして、冬の間は青水を維持する必要があります。
秋に水を大量に交換すると、青水が維持できなくなる可能性があるからです。
一日の日照時間が短くなり、気温が低下してきたら、1週間に1回、3分の1程度の水換えにするようにしましょう。
冬になり水温が10℃以下に低下すると、餌を切るようにしてください。
金魚は冬眠状態となり、餌を食べなくなるので。
餌を食べないということは、排泄物もなくなるので、冬は水換えをする必要がありません。
できるだけ手をかけず、そっとしておいてあげましょう。
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金魚を屋外で飼育する方法について書きました。
金魚は元々フナなので、屋外で生活する方がずっと飼いやすい生き物ということになります。
丈夫で健康、美しく育てることができますし、飼育の手間も減らすことができます。
ぜひ本記事を参考にして、チャレンジしてもらえたらと思います。
というわけで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。