金魚を飼育している人「水換えの後、すぐに餌をあげてもいいのか知りたい。金魚って水換えをしたら喜んで泳ぎ回るよね。元気だからすぐに餌をあげてもいいんだよね?あれだけ喜んでくれるんだから、餌をあげたらたくさん食べてくれそうだけど」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
金魚水槽の水換え後、餌をすぐにあげていいかどうかについて書いています
こんにちは、せいじです。
60cm水槽6台、90cm水槽1台、80ℓのトロ舟4つで10年以上金魚飼育を楽しんでいます。
さて、金魚水槽の水換えすると、金魚は活発に泳ぎますよね。
一見、水がきれいになってとても喜んでいるように見えます。
その姿を見てうれしくなり、すぐに餌をあげたくなるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
水換え後すぐに餌をあげると、金魚は消化不良を起こし、体調をくずしてしまう可能性が高いです。
そして、喜んでいるように見える姿は、実は正反対の反応だったりします。
というわけで、今回は金魚水槽の水換え後、すぐに餌をあげてもいいのかどうか、また、どれぐらい経ってから餌をあげたらいいかについて書いていきます。
金魚水槽の水換え後すぐに餌をあげてもいい?
金魚水槽の水換え後、すぐに餌をあげてもいいのかどうかについて書いていきます。
水換え後すぐに餌やりをすると金魚は消化不良を起こす
金魚は水換え後すぐに餌をあげると、消化不良を起こしてしまいます。
なので、すぐに餌をあたえてはいけません。
どうしてそのようなことが起こるのか、というと、それは環境の変化に起因しています。
私たち人間も、環境が変わることによって身体に負担が出ることがありますよね。
たとえば、天気や気圧の変化、寒暖の差が激しいときなど、身体がついていけず、けだるさを感じたり、風邪をひいたりすることがあります。
ですから、あまり無理をして活動しないようにしたり、身体を休めたりすると思います。
身体が環境になれるまで、ある程度の時間が必要になるわけですね。
それと同じように、急な環境の変化があると、金魚も体調をくずしやすくなるのです。
環境の変化に適応するためには、体力を使います。
その状況で餌をあたえ、消化にパワーを使わなければならなくなると、消化不良を起こしたり、環境に適応できず体調をくずしたりしてしまうのです。
では、水換えによって起こる水槽の環境の変化、それが金魚にどのような影響をあたえるのかについて、掘り下げて書いていきます。
水換え後の水槽の環境と金魚の状態とは?
水換え後の水槽の環境から、金魚の状態を見ていきます。
これらの内容から、金魚にすぐに餌をあげてはいけない理由がわかっていただけると思います。
水質の変化に適応が必要
水換えをするということは、水換え前の水質から、飼育水が変わるということです。
飼育水は、金魚の排泄物や餌の食べ残しなどの汚れによって、徐々に水質が変化していきます。
大半の人が飼育水に水道水を使っていると思いますが、水道水は中性です。
金魚に適した水質は、中性~弱アルカリ性ですから、水道水は金魚に適した水質なのです。
しかし、飼育水に汚れが溜まっていくと、中性だった水が、徐々に酸性に傾いていきます。
金魚は適応力があるので、徐々に変化していく水質には、ある程度対応することができます。
ですから、ストレスを感じながらも、すぐに体調をくずすことはありません。
ところが、金魚は急激な水質の変化には弱いのです。
水換えするということは、酸性に傾いていた飼育水の水質を、急激に中性に戻すことになります。
この変化が金魚にとって大きなストレスとなるのです。
なので、水換え直後は、金魚は水質の変化に適応しようと、体力を使うことになるのです。
水温の変化への適応が必要
水換え時、水質の変化とともに、水温の変化も起こる場合があります。
というのも、飼育水と新水の水温に差があると、急激な水温の変化につながるからです。
金魚にとって、急激な水温の変化は、大きなストレスになります。
この負担を人に置き換えて考えてみてください。
人でも熱いお風呂に入る際、ゆっくりと身体を温度になれさせながら入りますよね。
慣れるまでの間って、熱さに耐えているような状態です。
お風呂の場合は自分でコントロールしながらなので、それが気持ちよくもあるわけですけどね。
しかし、それが急に起こったら、と考えてみてください。
熱湯風呂に落ちるイメージですね。
あわててお風呂から飛び出し、氷で身体を冷やすダチョウ倶楽部が目に浮かびませんでしたか(笑)
水換えによって飼育水の温度が急激に変化すると、金魚にも同じようなことが起こるのです。
人間が熱いと感じるお風呂の温度は42℃ぐらいですから、体温との差は5~6℃程度です。
小さな金魚は、水温差をもっと敏感に感じることになります。
ですので、金魚にとっては1℃~2℃の水温の変化でも、身体がびっくりして、ダメージを負うことになるのです。
そして、その水温の変化に適応しようと、体力を使うことになります。
水換え後に金魚が喜んで泳ぎまわる、の嘘
ここまで読んでもらって、ふと疑問がわきませんか?
そう、水換えをすると、金魚が喜んで泳ぎまわるってやつです。
これまで説明してきたように、金魚は水換えによって環境が変わると、ストレスを感じ環境に適応しようと体力を使います。
ですから、水換え直後の金魚の反応は、水がきれいになって喜んでいるのではなく、実は環境の変化に苦しんでいるといった方が正しいのです。
ちょっと大げさかもしれませんが、熱湯風呂から必死に出ようとしているのに頭をおさえられて出られず、暴れているようなイメージでしょうか。
水換え後約1日は餌やりをしないほうがいい
これまでの内容から、水換えによる環境の変化が、金魚にとってストレスとなること、そして、環境の変化に適応するために、体力を使うことが分かっていただけたと思います。
そして、その状態で餌を食べると、消化、もしくは環境の変化に十分な体力を使うことができなくなり、消化不良を起こしたり、体調をくずす原因になるということを書いていきました。
では、どれぐらい時間をあければ餌をあたえてもいいのでしょうか。
水換えによる変化に対して金魚が適応するのに必要な時間は、だいたい12~24時間程度だと言われています。
ですので、水換え後は約1日ほど時間をおいてから餌をあたえるようにしてください。
そうすれば、金魚は消化に力を使うことができ、消化不良を起こすリスクが低下します。
ただし、環境に適応するために必要な時間は、環境の変化の程度によっても変わってきます。
たとえば金魚を新しく飼育する際、3日~1週間ほど餌をあたえないほうがいいのと同じく、水槽に大きな環境の変化が伴う場合、たとえば飼育水を全換水するようなときは、金魚の様子を見ながら、餌をあたえる時間をあけたほうがいいですね。
特に水槽の底にじっとしているようであれば、それは環境に適応しようとしている状態です。
この状態で餌をあたえるのは避けてください。
水槽内のバクテリアが減少する
さて、水換えの環境に金魚がなれてきて、給餌を再開するわけですが、最初のうちは餌を食べた後の様子を十分に様子観察をするようにしてください。
なぜなら、水換え後は水槽自体が不安定になりやすいからです。
水換えをするということは、飼育水を排出することになります。
飼育水を排出するということは、飼育水内にいる生物濾過をしてくれるバクテリアを捨てることになり、水槽内の生物濾過の能力が、一時的に下がることになります。
生物濾過の能力が下がるということは、水質が悪化しやすくなるということです。
水質の悪化によって金魚がストレスを感じ、体調をくずしやすくなるので、観察が必要なのです。
金魚が底でじっとしていたり、水面にぼーっと浮かぶようであれば、塩水浴を実施して金魚の負担を軽減するようにしてください。
水換え時に起こる、一時的な生物濾過の低下をなくすには、バクテリア剤を投与するのが効果的です。
詳細については、金魚水槽にバクテリア剤は必要?【おすすめのバクテリア剤も紹介】をご覧ください。
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金魚水槽にバクテリア剤は必要?【おすすめのバクテリア剤も紹介】
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金魚水槽の水換え後すぐに餌をあげてもいい?:まとめ
金魚の水換え後、すぐに餌をあげたらどうなるかについて書きました。
水換え後すぐの餌やりは、金魚が消化不良になるリスクを高めることになります。
なぜなら、金魚は水か後の環境に適応するため、パワーを使う必要があるからです。
なので、消化に割くことができるパワーが減少します。
その結果、消化不良になりやすくなるのです。
水換えをしたら1日ほど時間をあけてから餌をあげるようにしてください。
そうすれば、消化不良のリスクを下げることができます。
というわけで、今回はこの辺で終わりにしたいともいます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。