金魚の隔離が必要な理由を知りたい人「金魚が体調をくずしたり、病気になったりしたときに隔離をするよね。どうして隔離する必要があるのかな?絶対にしないといけないものなの?」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚が病気になったり体調不良を起こした場合は、隔離が必要とされていますよね。
でも、隔離をしようと思ったら、新たに水槽や容器を用意したり、そのほか飼育するための道具が必要になります。
水槽を置く場所も必要になるので、できれば避けたいと思う人もいるのではないでしょうか。
そもそも、金魚を隔離する目的ってなんでしょう?
金魚を隔離する目的は、次のようになります。
金魚を隔離する目的
- 他の金魚に病気をうつさないため
- 健康な金魚に薬の影響をあたえないようにするため
- 病気の金魚が回復に集中できるようにするため
これらの目的のために隔離を行います。
ですから、隔離をしないと病気ではない金魚まで病気になってしまったり、病気の金魚が回復できない、といったことが起こるのです。
というわけで、今回は金魚が病気や体調不良を起こしたときに、なぜ隔離をする必要があるのかについて解説して行きます。
金魚が病気や体調不良を起こしたときに隔離が必要なのはどうして?
では、金魚の隔離について掘り下げていきます。
他の金魚に病気をうつさないため
金魚が病気になったときに、まず考えることは「他の金魚に病気がうつらないだろうか?」ということですよね。
たしかに、金魚の病気には感染性のものが少なくありません。
ですから、他の金魚にうつさないために、病気の金魚を隔離する必要があります。
とはいえ、病気の中には他の金魚に感染しないものもあります。
また、症状が出ていなくても、他の金魚もすでに感染していたり、フィルターや底砂利などに病原菌が繁殖するために、水槽ごと治療をしたほうがよい病気もあります。
なので、感染を避ける目的での隔離は、金魚に発生した病気によって判断したほうが良いですね。
他の金魚に薬の影響をあたえないため
金魚が病気になった場合、当然治療が必要になります。
治療にはいろいろな方法がありますが、そのうちのひとつに治療薬を使った薬浴があります。
薬浴とは、病気に効果のある薬を飼育水に溶かし、その中で金魚が過ごすことによって効果を発生させる治療方法のことを言います。
金魚は飼育水をえらから体内に取り入れます。
その際に、薬も身体の中に取り込まれるのです。
ですから、隔離をせずに治療をした場合、本来であれば薬浴の必要がない金魚にも、薬の影響がおよぶことになります。
病気の治療薬は、もちろん病気を治す効果がありますが、いっぽうで副作用もあります。
金魚の場合、すぐに目に見えて副作用が発生することは稀ですが、薬浴を繰り返すことによって内臓の機能に不具合が出ることがあります。
なので、できるだけ薬の影響を受けないようにしてあげる必要があるのです。
前述したように、感染性の強い病気で、水槽全体を治療したほうが良い場合は別にして、それ以外の場合は病気の金魚だけを薬浴できる環境を作るほうがよい、ということになります。
絶食するため
金魚が体調不良や病気を発症した場合は、体調を回復するために絶食が必要となります。
餌を食べることで必要になるエネルギーを、病気の回復に使わせるためです。
人間も同様ですが、消化には大きなエネルギーが必要になります。
ですので、病気をしている金魚に餌をあたえると、回復に充てるエネルギーが減って、病気が思うように改善していかないのです。
なお、治療のために絶食する期間の目安としては、1週間ほどです。
それでも回復しないようであれば、ごく少量の餌をあたえて体力の回復をはかりましょう。
体調不良や病気になった金魚を守るため
隔離は、病気や体調不良を起こしている金魚にも意味があります。
他の金魚といっしょに入れておくと、負担がかかるからです。
金魚は本来、温和な性格をしています。
ですから、金魚同士がケンカをするといったことはあまりありません。
しかし、金魚が弱って動きが遅くなったり、活動が低下すると、他の金魚がちょっかいを出すことがあります。
突ついたりするのですが、それが病気の金魚には負担となり病状が悪化してしまいます。
病気からの回復に向けて集中できる環境を作るためにも、隔離をしてあげたほうがいいですね。
隔離水槽に必要なものとは?
ここからは、金魚を隔離するのに必要な環境整備について書いていきます。
隔離に必要な道具や、隔離水槽を設置する場所などについてですね。
隔離水槽に必要な道具
まず、隔離水槽に必要な道具としては、次のようなものがあげられます。
隔離水槽には、照明はなくても大丈夫です。
薬剤の中には光によって効果の消失が早くなってしまうものがありますし、また、金魚にはできるだけ静かに過ごせる空間が必要だからです。
フィルターについては、投げ込み式フィルターなど、安価な商品で大丈夫です。
あとは、できればヒーターがあったほうがいいですね。
というのも、25℃ぐらいまで水温をあげたほうが、金魚の回復が早くなるからです。
なお、飼育水については、本水槽の水を使う形で大丈夫です。
まったく新しい水にしてしまうと、金魚に負担がかかるからです。
なので、飼育水を半分ほど、そして水温を合わせた新水を加えてください。
隔離水槽の設置場所
隔離水槽を設置する場所ですが、できるだけ刺激の少ない場所に設置するようにしてください。
刺激の少ないというのは、音や光の影響が少ない場所、ということです。
本水槽も、そのような配慮のなされているところに設置している人が多いでしょう。
ですので、本水槽の近くに設置するのがいいですね。
本水槽の近くに置いたほうが、世話もしやすいですしね。
金魚が病気や体調不良を起こした際に行う隔離とは?
金魚が病気や体調不良を起こしたときに、どうして隔離が必要なのかについて書きました。
本記事をまとめると次のようになります。
本記事のポイント
- 隔離は他の金魚に病気をうつさないため
- 元気な金魚に治療の悪影響をあたえないため
- 病気の金魚が回復できる環境を作るため
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。