金魚の病気など

金魚のガス病(気泡病)の原因や治療方法をくわしく解説します

2020年5月18日

ガス病(気泡病)に悩む人「金魚の身体やひれなどに、気泡がついているんだよね。これって病気なの?症状や原因、治療方法、対処方法を知りたい」

こんな悩みを解決します

この記事の内容

金魚のガス病(気泡病)の原因や治療方法、対処方法がわかります

こんにちは、せいじです。

金魚のふるさと、奈良県大和郡山市で、金魚の飼育を10年以上楽しんでいます。

さて、金魚の身体に気泡がついていたり、金魚のひれの中に気泡ができているのを発見したという経験はありますか?

これはガス病、もしくは気泡病という病気です。

飼育水や金魚の血液の中に溶け込んでいた酸素や窒素が、水温の上昇によって飽和状態となり、気泡として金魚の身体にあらわれるのです。

ひどい場合は金魚の身体に穴が開いてしまったり、気泡によって血管が詰まり、金魚が死んでしまうこともある病気なんですよ。

ガス病を防ぐ方法は、水温の差が激しすぎる温度変化を避けたり、水槽内の酸素や窒素の濃度を高くし過ぎないことです。

というわけで、今回は金魚のガス病(気泡病)について解説していきます。

金魚のガス病(気泡病)の原因や症状とは?

金魚のガス病は、原因によって大きく3つに分けることができます。

ガス病の種類

  • 飼育水に酸素が溶け込みすぎて起こる酸素ガス病
  • 飼育水の急激な水温の上昇によって起こる酸素ガス病
  • 飼育水に窒素が溶け込みすぎて起こる窒素ガス病(気泡病)

それぞれ掘り下げていきます。

飼育水に酸素が溶け込みすぎて起こる酸素ガス病の原因と症状

酸素が溶け込みすぎて起こる酸素ガス病は、屋外で青水(グリーンウォーター)飼育をしていて、青水が濃くなり過ぎた場合や、水草を大量に入れている場合に発生しやすくなります。

太陽の光によってそれらが光合成をし、水中に溶け込めないほどの酸素を放出するからです。

溶け込めない酸素は気泡となって、金魚の身体についたり、ひれの中に入ったりします。

命を落とすといった害までは発生しませんが、ひれに入った気泡は消えないので、見た目が悪くなります。

観賞魚としては、ダメージを受ける形となります。

飼育水の急激な水温の上昇によって起こる酸素ガス病

水温の上昇によって起こる酸素ガス病は、水中に溶けこんだ酸素が、水温が上がることによって飽和し、気体化することにより発生します、

怖いのは、金魚の身体の中にある酸素も、水温の上昇によって気泡化してしまうことです。

具体的には、金魚の血液や体液に溶け込んでいる酸素が、水温の上昇によって気泡化し、身体に穴をあけてしまったり、血管を詰まらせるなど、体内から金魚にダメージを与えるのです。

金魚にとっては致命的なダメージになるので、この状態が発生すると、即死あるいは数日中に死んでしまうことになります。

窒素ガス病(気泡病)の原因

窒素ガス病(気泡病)については、飼育環境が悪く、水質が悪化しやすい環境だと発生しやすくなります。

たとえば、水換えを怠ったうえ、濾過槽も掃除しないまま放置して汚れが溜まった状態が続くと、水槽内の窒素が増えて、飽和状態を起こすことになるのです。

飽和した窒素は、えらなどから体内に取り込まれ、血管のつまりや心臓、その他に悪影響を与える原因となります。

これにより、金魚がふつうに泳げなくなってしまったり、突然死んでしまったりすることが起こります。

ガス病(気泡病)の対処方法

発生すると金魚の命を突然に奪ってしまう可能性のあるガス病(気泡病)。

ここからは、ガス病(気泡病)を防ぐための対処方法について書いていきます。

水換えをする

ガス病(気泡病)を防ぐ、改善するための対処方法のひとつ目は、水換えです。

水換えによる対処の内容

  • 飼育水の中に溶け込みすぎた酸素を排出する
  • 飼育水の汚れを改善し、窒素ガス病を防ぐ

という効果があります。

金魚にとって水質の悪化は、人間にとっての大気汚染ですから、適切な水質を維持してあげるようにしてください。

水温の急な変化をおさえる

ガス病を防ぐためには、水温の変化を抑えることも重要です。

水温が急激に上昇することによって、金魚の体内や水中に溶けていた酸素が飽和し、気体となって金魚の身体にダメージを与えるからです。

次のような飼育環境は避けるようにしてください。

水温の急な変化が起こる環境

  • 日中、直射日光が常時当たっている
  • 水量が少ない容器での飼育

直射日光が常に当たる環境で、水量の少ない容器で飼育すると、水温が急激に上昇することになります。

また、逆に陽が落ちると、水温が急激に下がります。

酸素ガス病が発生する原因になりますので、このような飼育環境は避けるようにしてください。

エアレーションを見直す

目の細かい、上質なエアストーンを使った場合、水中に酸素が溶け込む量が増え、ガス病の原因になる場合があります。

それを避けるためには、エアストーンを目の粗いものにしましょう。

通常のエアレーションについては、水中で飽和した酸素を、空気中に飛ばしてくれる働きがあります。

なので、エアレーション自体はガス病の発生を抑える働きをしてくれます。

青水(グリーンウォーター)を濃くし過ぎない

青水が濃くなりすぎると、ガス病の原因となります。

太陽の光による光合成によって、水中に酸素をたくさん放出するからです。

なので、青水が濃くなりすぎないよう、水換えして調整するようにしてください。

水草を入れすぎない

水草も太陽の光によって光合成をします。

大量の水草を入れすぎると、酸素の量が増えすぎて、ガス病の原因になります。

なので、入れすぎないようにしましょう。

飼育容器を大きくし、水量を増やす

水量が多く入る容器を使った方が、ガス病は防ぎやすくなります。

なぜなら、水量が多い分、溶存酸素や窒素の量を増やすことができ、飽和状態になるのを防止できるからです。

気温の変化による影響も受けにくくなるので、なるべく水量の多く入る容器を使うようにしてください。

ちなみに私が屋外飼育で使っているのは、80ℓのトロ舟です。

このぐらいの大きさになれば、ガス病も発生しにくいですね 。

濾過槽を定期的にメンテナンスする

濾過槽がヘドロだらけになっていたりすると、窒素ガス病の原因となります。

定期的に掃除をするようにしてください。

とはいえ、掃除をしすぎたり、水道水などで洗ってしまうと、濾過槽のバクテリアが減少してしまい、生物濾過の環境が崩れてしまいます。

月に1回程度、濾材を飼育水でゆすぐようにすれば良いですね。

金魚のガス病(気泡病)の原因や治療方法をくわしく解説しますまとめ

金魚のガス病(気泡病)の原因や治療方法、対処方法について書きました。

ガス病には、酸素が飽和することによって起こる酸素ガス病と、水質が悪化して窒素が飽和する気泡病に分けることができます。

どちらも金魚を短期間に死に追いやる病気ですので、しっかりと予防するようにしてください。

とはいえ、それほどむずかしいことが 求められるわけではありません。

きちんと飼育環境を整え、管理してあげるだけですね。

というわけで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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