金魚について

金魚の視力や視野について徹底分析【意外と見えています】

2020年5月17日

金魚の視力を知りたい人「金魚ってどれぐらい見えているんだろう?視力っていいんだろうか?餌をあげるときに、人間に気づいているのがわかるから、ある程度の視力はあるんだろうなぁ。あと、視野の広さもどうなっているんだろうね。

こんな疑問を解決します

この記事の内容

金魚の視力は意外と良く、けっこう見えていること、そして視野はかなり広いことについて書いています

水中の中で生活する金魚、その視力や視野はどの程度なのでしょうか。

以前は、金魚の視力は人間に当てはめると0.1~0.2ぐらいだと考えられていました。

自然界の水中はクリアな視界が確保されにくいため、そもそも遠くまで見通せる視力は必要がなく、0.1~0.2ぐらいあれば、外敵への対応、餌の確保はある程度可能と思われていました。

しかし、実際に金魚を飼育していると、実はもっと目が良いことがわかります。

なぜなら、5mほど離れた人間の姿をキャッチすることができるからです。

金魚は慣れてくると人の姿に反応します。「餌が欲しい」とアピールしますからね。

その様子から考えると、人間に置き換えた場合、1.5ぐらいの視力があるのではないかと思われます。

というわけで、今回は金魚の視力や視野について書いていきます。

金魚の視力や視野について徹底分析

金魚の視力や視野はどれぐらいあるのでしょうか?

また金魚はいろいろな目のタイプがあります。

銀縁で人間と同じように黒目と白目があるように見えるタイプや、全体が真っ黒になっているタイプ、そしてアルビノタイプといった具合に。

それぞれによって視力のちがいはあるのでしょうか。

目の仕組みも含めて書いていきます。

金魚の視力はかなり良い

金魚の視力は、人間に当てはめると1.5程度あります。

5mぐらい離れたところにいる人間を認知することができます。

私は以前、老人ホームで金魚を飼育していました。

100人ほどの高齢者が入所する施設ですから、一般の家とくらべて広いスペースがあります。

私が遠くから水槽に近づいてくると、金魚は私の姿を認識して餌くれダンスを始めるのです。

その様子から、だいたい5mぐらいの距離であれば、認識していることがわかりました。

そして、ただ見えているだけではなく、人がどちらを向いているかもわかっているようです。

というのも、私の自宅では、デスクで仕事をする際、水槽に背を向けている状態になります。

一段落して水槽の方を振り向くと、金魚が私の視線に気づいて餌くれダンスを始めます。

つまり、姿だけでなく、こちらを向いているかどうか、も認識できていることがこれでわかりますよね。

というわけで、金魚は意外にしっかりと見えているのです。

金魚の視野はかなり広い

金魚の視野についてはどうでしょうか?

金魚の目は、種類によって少し位置が違いますが、だいたいの品種で身体の両側面についています。

これは外敵から身を守る必要がある、視野が広い草食動物と同じ位置です。

ですから、外敵の存在を察知しやすいよう、前後、上下と広範囲が見えるようになっているのです。

実際、金魚すくいをすると、金魚の視野がかなり広いことが良くわかります。

真後ろから金魚をすくおうとしても、逃げられてしまうからです。

また、上下についても、しっかり見えているのを感じますね。

目の種類によって視力は変わらない(アルビノ以外)

金魚の目には縁があるタイプと、縁がないタイプ、そしてアルビノ系で色素がなく、黒目が赤くなっているタイプがあります。

目に縁のあるなしは、うろこの種類の問題です。

通常のうろこを持つ金魚であれば、目の縁は必ず存在します。

しかし、透明のうろこと普通のうろこが混じる、東錦や桜錦といった金魚は、目の周囲も透明になり、真っ黒に見えることがあります。

普通鱗と透明鱗の目については、視力に影響を及ぼすことはありません。

しかし、アルビノについては色素がないため、視力も低いと言われています。

金魚の目の仕組み

金魚の目の仕組みに触れておきます。

金魚の目は人間と同じように、焦点を合わせる機能が備わっています。

しかし、その仕組みが人間と金魚では異なっています。

人間の場合は、水晶体という部分を厚くしたり、薄くしたりして焦点を調整します。

一方、金魚は水晶体の位置を変えることによって焦点を合わせるのです。

たとえば、金魚が遠くを見るときは、水晶体を前に出すことによって焦点を合わせるといった具合です。

金魚の視力が良い理由

金魚の視力について書いてきました。

けっこう金魚は視力が良いことがわかっていただけたと思います。

では、金魚はどうして視力が良く、視野が広いんでしょうか?

その辺りについて書いていきます。

外敵から身を守るため

金魚の視力が良く、視野が広い理由、ひとつ目は外敵から身を守るためです。

目が良い方が早く敵に気づくことができ、逃げることができます。

でも、金魚ってほとんど自然界にいないんじゃないの?人に飼われている環境で生活しているのに、外敵から身を守る必要があるの?

と思うかもしれません。

たしかに金魚は人の手を借りないと、なかなか生きていくことがむずかしい魚です。

しかし、それは人の手によって品種改良され、自然界で生きていく能力を失ったからです。

元々の形に近い和金であれば、泳ぎも得意で、自然界でもそれなりに生きていくことができますが、そのほかの品種では、泳ぎの能力や、環境への適応力の低さが影響して、自然界で生きていくことはほぼ不可能ですね。

とはいえ、金魚はもともとフナなので、自然界で生活していた生き物です。

なので、そのときの名残によって、外敵から身を守る能力を維持しているのでしょう。

餌を確保するため

目が良く、視野が広い理由の2つ目は、餌を見つけやすくするためです。

生きていくためには餌をしっかりと確保する必要がありますからね。

そのために視力が高く備わっているのです。

金魚の視力や視野について徹底分析まとめ

金魚の視力、視野について書きました。

以前言われていた、金魚の視力は低い、という説は、ちがっているようですね。

実際に金魚を飼育してみると、とてもよく見えているのがわかります。

けっこう遠い位置にいても、人の姿を見つけることができます。

人の姿を見つけると、水槽の中は餌がもらえると思ってお祭り騒ぎになります(笑)

見てくれているのがわかると、金魚への愛着がより深くなりますね。

というわけで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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