金魚が動かなくて悩む人「金魚を買ってきたんだけれど動かないのはどうして?金魚を買ってきて水槽に入れたんだけれど、底でじっとして動かないんだよね。具合が悪いのかな?このまま死んでしまったらどうしよう・・・」
こんな悩みを解決します
この記事の内容
飼い始めの金魚が水槽の底でじっとする理由について書いています
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚を新しく買ってきたり、金魚すくいの金魚を持ち帰って飼い始めのときに、金魚が動かなくて困った、なんて経験のある人いますよね。
お店では元気に泳いでいたのに、家に持ち帰ったら元気がなくなってしまって、心配してあれやこれやと手を出してしまいがちです。
しかし、あれやこれやで刺激をすることは、逆に金魚に負担をかけることになるんですよね。
というのも、金魚の飼い始めに水槽の底でじっとするのは、新しい環境に適応しようとがんばっている状態だからです。
この状態では、そっとしておいてあげることがベストなんですよね。
というわけで、今回は金魚の飼い始めに、水槽の底でじっとする原因と対策について解説します。
金魚の飼い始め、動かないのはどうして?
では、金魚を飼い始めたときに、水槽の底でじっとする理由について見ていきます。
そして、じっとしている状態でやってはいけないことについても解説します。
環境に適応しようとしている
金魚を家に連れて帰ってきてしばらく、金魚が水槽の底でじっとして動かなくなるのは、新しい環境に適応しようとしているからです。
環境が変われば、人間でも体調をくずしたりすることがありますよね。犬や猫でも初めて家にやってきたころは、なれない家の様子をうかがうように過ごしあまり動きません。
心身ともに環境になれてきて、初めて元気に過ごせるようになります。
金魚も同じで、新しい環境に適応するためにしばらく時間がかかるのです。特に金魚の場合は、生きていくために非常に重要な水質にも適応しなくてはいけません。
それに、あの小さな身体ですからね。環境の変化は人間が感じるよりも大きなものになります。
ですから、金魚にとっては、新しい環境への適応は、命がけといっても大げさではないんですね。
つまり、金魚がじっとしているのは、その環境の変化に耐えしのび、なんとか適応しようとしているあらわれなのです。
飼い始めのNG行動
この状況で飼い主がしてはいけない行動をまとめると、次のようになります。
飼い始めのNG行動
- 金魚を刺激して泳がせる
- 餌をあたえる
飼い主からしたら、家に連れ帰って動かなくなった金魚を見て「金魚に元気がない、体調が悪いんじゃないか?」と心配になりますよね。
だって、ついさっきお店で見たときは、あんなに元気に泳いでいたわけですからね。
それが連れ帰ったとたん、水槽の底でじっとして動かないとなると、心配して当然です。ましてや、小さな袋から解放して、広い水槽に解き放ったにもかかわらずですからね。
あまりにも動かないと「死んでるんじゃないか?」と、つい水槽をたたいたりして刺激をあたえてしまったりもするでしょう。
それに反応して金魚は動きますが、この行動はNGです。なぜなら、環境に適応しようとしている金魚にとって、さらなる刺激はストレス以外のなにものでもないからです。
とはいえ、さらに時間が過ぎると「もしかしてお腹がすいてるんじゃ?だから動かないのかな?」なんて思ったりもするでしょう。
でも、待ってください!ここで餌をあたえてしまうと、命取りになります。
なんとか新しい環境に適応しようとしている金魚、エネルギーを最大限使って環境になじもうとしています。
その状態で餌をあたえてしまうと、消化にエネルギーを割かなければならず、ますます環境に適応できなくなります。
それにくわえて、消化不良を起こす可能性も高くなります。ですから、環境に適応できていない金魚に餌をあたえることは、殺そうとしているようなものなのです。
金魚が泳ぎだすまで、なるべくそっとしておく
飼い始めの正しい対応としては、とにかくそっとしておいてあげることです。
飼い始めの金魚に必要な対応
- 刺激しない
- できるだけ見ない
- 餌をあたえない
刺激をあたえないようにし、そして、できるだけ見ないようにしてください。せっかく持ち帰った金魚ですから、その姿を見たくなるのはわかりますが、しばらくはぐっと我慢してあげてほしいのです。
なぜなら、人の目もストレスになるからですね。
そして、餌は絶対にあたえないようにしてください。そうすれば、環境に適応するためにエネルギーを集中でき、早期に動き出せるようになるはずです。
金魚が泳ぎだしたら適応できた合図
金魚が水槽の中で泳ぎだしたら、適応できた証拠です。その泳ぎに問題がなければ、給餌を開始しても大丈夫です。
ここまで持ち帰ってからだいたい3日~1週間かかります。
金魚が家に居着けるようになるかどうかの非常に大切な期間ですので、慎重にあつかうようにしてくださいね。
給餌を開始したら、そのうち金魚は飼い主の姿を見ると、寄ってくるようになります。
そして、自ら餌をねだるようになります。非常にかわいらしい姿を楽しむことができるようになりますよ。
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環境の変化の負担を軽減する方法
ここからは、金魚が新しい環境に適応するための負担を軽減する方法について書いていきます。
新しく金魚を導入する際の基本事項になります。ぜひご覧ください。
水温合わせ、水合わせをする
袋に入った金魚を持ち帰ったら、まずはそのまま本水槽の水面に30分ほど浮かべてください。本水槽の水温と、袋の中の水温を合わせる必要があるからです。
金魚は、水温の変化に非常に敏感です。持ち帰った袋の水温と、今から入れる本水槽の水温の差が大きいと、負担になって死んでしまうリスクがあります。
ですから、水温合わせをする必要があるのです。
水温が合ったら、次は水質合わせです。水質合わせとは、袋の水質と本水槽の水質の差を徐々に近づけていく作業になります。
袋の口を開けて水を排出し、そこに本水槽の水を入れてください。それを何度か繰り返すことで、水質に差がなくなります。
水質合わせが終わったら、袋の水は捨てて、金魚だけを本水槽に移してください。
なお、水温、水質合わせの方法の詳細については、金魚の水合わせ、水温合わせのやり方【失敗しない方法】をご覧ください。
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トリートメントをする
本水槽に金魚を移したら、今度はトリートメントを実施します。
トリートメントとは、本水槽に塩を投入して塩水にし金魚の負担を軽減することを言います。
また、塩にくわえてメチレンブルーなどの薬剤を入れることで、病気の持ち込みの防止や、病気の予防の効果があります。
そうすることで、環境の変化への負担が軽減でき、金魚が家に定着しやすくなります。
トリートメントの詳しいやり方については、金魚のトリートメントとは?【新しく金魚を飼うときは必須です】をご覧ください。
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金魚の飼い始め、動かないのはどうして?:まとめ
飼い始めの金魚が、水槽の底でじっとして動かない理由と、その対策について書きました。
新しい金魚を飼う場合は、とにかく慎重に、丁寧にあつかってあげてください。
そうでないと、すぐに死んでしまう原因となります。逆にここを乗り切れば、ちょっとやそっとじゃ死なないほどの頑丈さを見せてくれます。
参考になれば幸いです。
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。