金魚の元気がないことに悩む人「夏は金魚の季節、とても元気に泳ぎまわって、餌をたくさん食べる!って聞いていたんだけれど、うちの金魚はなんだか元気がないんだよね。どうしたんだろう?金魚にも夏バテってあるのかしら。原因や対策を知りたいな」
こんな悩みを解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、夏は金魚が元気になる季節であり、餌をたくさん食べて大きく成長する季節です。
しかし、水温が上がりすぎることによって、金魚の元気がなくなることがあります。
元気がなくなる原因をまとめると、次のようになります。
夏に金魚の元気がなくなる原因
- 夏バテを起こしている
- 酸欠を起こしている
- 水質が悪化している
ということで、今回は夏に金魚の元気がなくなる原因と、対処方法について解説していきます。
【金魚】夏に元気がない原因と対処方法とは?
では、夏に金魚の元気がなくなる原因について掘り下げていきます。
夏バテを起こしている
金魚の元気がなくなる原因のひとつ目は、夏バテです。
夏バテは、水温が高すぎることによって起こります。
金魚が生息できる水温は0〜40℃で、意外と幅広い水温域に対応する力を持っています。
そのうち、活動的に過ごせる水温は20~28℃と、温水性の魚でもあります。
しかし、水温が30℃を越えると、食欲が低下したり動きが鈍くなったりします。
この様子をはたから見ていると、人間でいうところの夏バテのように見えます。
金魚は水温が高すぎると、逆に活動性が低下してしまうようです。
ですので、水温を下げてあげる必要があります。
酸欠を起こしている
また、動きが鈍っている原因は、酸欠の可能性が考えられます。
水温が上がると、飼育水にふくまれる酸素の量が減少するため、酸欠を起こすことがあるからです。
普段は問題がなくても、水温が上がると酸欠を発症することがあります。
そのサインとして「鼻上げ」があります。
金魚が、水面に向かってパクパクと口を動かすような行為を頻繁にするようであれば、酸素不足の可能性が濃厚です。
解消するためには、酸素を供給してあげる必要があります。
水質が悪化している
水質の悪化も原因のひとつと考えられます。
というのも、高水温によって飼育水の浄化作用が低下することがあるからです。
金魚を飼育する場合は、一般的に水を浄化する濾過作用を活用します。
その濾過作用を発生させるのがフィルターの役割になります。
ただし、ふんや餌の食べ残しなど、目に見える汚れを排除することがメインの目的ではありません。
フィルターはもっと大きな濾過作用を発生させているからです。
その濾過を生物濾過と言います。
生物濾過は、金魚に有害な物質であるアンモニアを、バクテリアの働きによって無害化する作用を持っています。
ですから、飼育水をきれいに維持するためには、バクテリアをうまく飼育することが必要になります。
ところが、夏の暑い季節になると、バクテリアが減少してしまうことがあります。
原因は酸素不足です。
生物濾過の作用を発生させるバクテリアは、生きていくために酸素を必要とします。
しかし、水温が上がると飼育水の中の酸素が不足するため、バクテリアが生きていけなくなります。
そのため、飼育水の酸素の量に合わせて、バクテリアの数が減少するのです。
バクテリアの数が減少すると、生物濾過の作用が低下します。
ですから、水質が悪化しやすくなり、金魚がストレスを感じて元気を失ってしまうのです。
それだけでなく、免疫力の低下によって病気にかかったり、アンモニア中毒を発症することがあります。
アンモニア中毒になると、高確率で死んでしまいます。
金魚がアンモニア中毒かも?症状や原因、治療、予防方法を解説します
なので、バクテリアが減少しないよう、環境整備をしてあげてください。
夏に元気がないときの対処法方法
ここからは、夏に金魚の元気がないときの対処方法について書いていきます。
エアレーションを設置する
夏に金魚の元気がなくなることに大きな影響をあたえているのは、酸素の不足です。
飼育水の中に酸素が不足することで、金魚の酸欠が起こり、またバクテリアの減少を引き起こすことになるからです。
ですから、飼育水へ酸素を供給してください。
具体的にいうと、エアポンプを使ってエアレーション、もしくは投げ込み式フィルターを追加してください。
投げ込み式フィルターだと、水の浄化作用もアップします。
水温を下げる
酸素が不足したり金魚が夏バテする根本原因は、水温が高すぎることです。
なので、水温を下げてあげれば問題は解決します。
水温を下げるにあたっては、水槽用のクーラーやファンを設置する方法があります。
コストはかかりますが、飼育水の温度管理ができれば、安定した金魚飼育ができるようになります。
それだけ、金魚にとって水温は重要だということですね。
ただし、水温を下げるにあたって、「氷を入れる」という方法は用いないでください。
なぜなら、水温の急激な変化を発生させるからです。
金魚にストレスになるので、氷を入れるのはNGですね。
塩水浴を実施する
上記2つの対策のいずれか、つまり水槽の酸素不足を解消してもすぐに金魚が元気にならないかもしれません。
その場合は、塩水浴を実施してください。
飼育水を0.5%の塩水にすると、金魚の自然治癒力が向上するからです。
自然治癒力が向上すれば、金魚の体調が回復します。
ここで注意が必要なのが、酸欠の状態で塩水浴を実施しないことです。
酸欠が促進されてしまうからです。
というのも、水の中にふくまれる酸素は、真水よりも塩水のほうが少なくなります。
ですから、水温が上がって酸欠になっている状態で、さらに塩水にするとますます酸素不足の状態になってしまいます。
エアレーションなどを設置してから行うようにしてください。
【金魚】夏に元気がない原因と対処方法とは?:まとめ
夏に金魚の元気がない原因と、その対処方法について書きました。
この記事をまとめます。
- 元気がないのは水温が高すぎるから
- 酸素が不足したり、水質が悪化する原因にもなる
- エアレーションや水温を下げて対策
- 体調の回復には塩水浴を実施する
この記事に掲載しているリンクをまとめておきます。
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。