金魚の白点病に悩む人「金魚を飼っているんだけれど、白点病になってしまった。治療が必要だけど、薬を使ったり、塩水浴をしたくない。自然治癒させる方法はないかな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
金魚の白点病は自然治癒するかどうかについて書いてます。この記事を読むことで、薬や塩を使わないで白点病を治療する方法がわかります
こんにちは、せいじです。
金魚のふるさと奈良県大和郡山市より、金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚でもっとも多い病気として、白点病があります。
身体に白い点々ができることから、この名前がついています。
金魚の白点病の原因は、ウオノカイセンチュウと呼ばれる虫の寄生です。
金魚の中では完治させやすい病気のひとつですが、一般的に治療にはメチレンブルーといった薬剤による薬浴や、塩水浴を実施します。
しかし、メチレンブルーは容器が青く染まってしまうため、使用に抵抗がある人も多いでしょう。
また塩水浴についても、しばらくすると蒸発した塩によって水槽の周辺が汚れてしまうため、なるべくなら実施したくない、という人がいるかもしれません。
といわけで、今回は薬浴も塩水浴も実施せずに、白点病を自然治癒させたい、というかたへ、その方法をお伝えしたいと思います。
ポイントは、ウオノカイセンチュウの性質に合わせた水換えです。
ただし、少々手間が発生します。
ですから、自然治癒での治療を選択するかどうかは、本記事を最後まで読んで判断してください。
いちおう、薬剤や塩などを使った白点病の治療方法についての記事を貼っておきます。
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金魚の身体に白い点々!白点病の症状や原因、治療方法を完全網羅
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金魚の白点病は自然治癒する?その方法を解説します
では、まずは白点病が本当に自然治癒するのかについて掘り下げます。
自然治癒=白点がなくなること、と誤解して、完治しきれない人も多くいます。
そのあたりについても解説していきます。
金魚の白点病は自然治癒する?
結論から言うと、白点病を自然治癒させることはできます。
ただし、自然治癒とは、薬浴や塩水浴をしないで完治させることを言います。
つまり、放置して治すことはできないということです。
ここは誤解のないようお願いします。
白点がなくなったからといって治癒したわけではない
ちなみに、白点病の発病から1週間ほどすると、いったん白点が消えます。
しかし、白点病が治ったととらえるのはまちがいです。
白点が消えたのは、ウオノカイセンチュウが金魚の身体をはなれたからです。
ですから、水中からいなくなったわけではありません。
むしろ、ウオノカイセンチュウが増殖している状態です。
このタイミングで完治したと勘ちがいして治療をやめてしまうと、ふたたび白点が発生することになります。
白点病のメカニズム
前述したように、白点病はウオノカイセンチュウが金魚に寄生することによって発症します。
寄生したウオノカイセンチュウは、金魚の体表から栄養分を摂取して成長します。
最初は肉眼では確認できいほど小さいですが、成長するにつれて白点として外から認識できるようになります。
成長して成熟したウオノカイセンチュウは、次に繁殖に入ります。
たくさんの幼虫を生み出すために、金魚の身体をはなれるのです。
このとき、傍から見ていると、白点病が改善したように見えます。
白点が金魚の身体から消えるからです。
しかし、これは繁殖のために成虫がはなれただけで、水槽の中には大量のウオノカイセンチュウの幼虫が放出されているのです。
成虫は、幼虫を放出したあと、死んでしまいます。
しかし、誕生したウオノカイセンチュウの幼虫は、すぐに金魚の身体に寄生します。
そして、ふたたび栄養を摂取して成長するのです。
これを繰り返すことによって、ウオノカイセンチュウは増殖し、金魚への寄生を続けます。
つまり、放置していると、金魚が死ぬまでウオノカイセンチュウが消えることはなく、白点病は治らないのです。
ちなみに、メチレンブルーなどの薬は、成虫やすでに金魚に寄生しているウオノカイセンチュウには効果がありません。
殺すことができるのは、寄生するまでの幼虫に対してです。
ですから、薬が効くタイミングは、金魚の体表に白点がいったんなくなったタイミングとなります。
また、ウオノカイセンチュウが金魚の身体からはなれるタイミングがあるということは、それにあわせて水換えをすれば、ウオノカイセンチュウを水槽の外に排出できる、ということです。
自然治癒は、水換えをしてウオノカイセンチュウを水槽外に排出することで可能となります。
金魚の白点病を自然治癒させる方法
ここからは、金魚の白点病を、メチレンブルーなどの薬や塩水浴をせずに自然治癒させる方法を書いていきます。
少し手間がかかりますが、約1週間で完治させることができます。
水槽の水すべてを毎日交換する
白点病を自然治癒させるためには、金魚や水槽からウオノカイセンチュウがいなくなれば良い、ということになります。
薬を使わずにウオノカイセンチュウを水槽から完全に排除するには、水換えが必要です。
ウオノカイセンチュウが金魚の身体から離れている状態で水換えをすれば、飼育水から排出することができるからです。
具体的には、ウオノカイセンチュウは金魚に寄生すると、7~8日で成熟して金魚をはなれます。
ですから、白点病が発症してから8日間、毎日水槽の水をすべて新しい水に交換してください。
これで白点病を完治させることができます。
ただし、白点虫が少しでも残っていたら、ふたたび寄生されることになります。
全換水する際は、水槽をしっかり洗うようにしてください。
自然治癒が可能なのは初期の白点病
全換水を繰り返しての治療が有効なのは、初期の白点病です。
金魚の体力がまだ残っているからです。
というのも、毎日の全換水は金魚に負担が大きいです。
白点病の寄生がつづいたことによって衰弱している金魚では、水換えでさらに弱らせてしまうことになります。
致命傷になってしまう可能性があるので、体力的に余裕のある状態で実施してください。
すでに元気がない場合は、メチレンブルーや塩水浴を併用して治療することをおすすめします。
まとめ:全換水をより楽に行う方法
金魚の白点病をメチレンブルーなどの薬浴や、塩水浴を使わないで自然治癒する方法について書きました。
白点病を自然治癒させるためには、全換水が必要になってきます。
しかし、大きな水槽で全換水するのはとても大変ですよね。
ですから、一時的に小さな容器で飼育するのも手です。
たとえば、白点病の治療時だけ、どんぶり金魚の手法を取るのも良いでしょう。
どんぶり金魚とは、どんぶり鉢でフィルターもエアレーションも使わず、毎日水換えをして飼育する方法です。
どんぶり金魚であれば水換えがとても楽ですし、ウオノカイセンチュウを確実に排除できるでしょう。
詳しいどんぶり金魚の方法については、【かんたん】どんぶり金魚の飼い方を解説【失敗しないように】をご覧ください。
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では、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。