水泡眼の病気が知りたい人「水泡眼がなりやすい病気を知りたい。水泡眼を飼っているんだけれど、なりやすい病気ってあるのかな?また、病気を予防する方法があればしりたいな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
水泡眼を含む金魚の飼育を10年以上しています。
また、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より、金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚の品種の中でも非常に特徴的な見た目をしている水泡眼ですが、もしかしたら飼育がむずかしいのでは?という印象を持つ人もいるかもしれませんね。
特に水泡について、特別な扱いや特殊な病気になるんじゃないか、と心配になる人もいると思います。
私も水泡眼をはじめて見たとき、飼育がむずかしそうだなと感じました。
しかし、水泡眼は特別飼育がむずかしい品種ではありません。
一般的な金魚と同じように飼育すれば大丈夫です。
もちろん、水泡がやぶれないように配慮する必要はありますが。
その他にも、水泡眼がなりやすい病気について気になる人もいると思いますので、今回は水泡眼の病気について書いていきます。
なお、水泡眼の作出過程や品種としての特徴、入手先や価格、いっしょに飼育できる品種など、飼育方法全般について知りたい方は、【金魚】水泡眼とは?飼い方や混泳の相性など飼育ポイントを解説をご覧ください。
水泡眼がなりやすい病気
では、水泡眼がなりやすい病気について見ていきます。
まとめると次のようになります。
かかりやすい病気としては、金魚の中ではメジャーな病気ばかりで、水泡眼にかぎられた病気というものはありません。
水泡のやぶれは、厳密に言うと病気ではありませんが、水泡を持つ水泡眼だからこそ起こるものとして取り上げます。
では、それぞれの病気を掘り下げていきます。
白点病
金魚の病気でもっともメジャーで発症しやすいのが白点病ですが、それは水泡眼においても例外ではありません。
白点病が発症しやすい状況をまとめると、次のようになります。
水泡眼を購入して自宅で飼育しはじめた直後は、特に発症しやすいので注意が必要です。
理由としては、水質や水温をふくむ環境の変化によって、水泡眼の免疫力が低下していることがあげられます。
あと、買ったお店の水槽から、白点病の原因虫を持ち込むことがあります。
白点病の原因はウオノカイセンチュウという寄生虫ですが、普段は目に見えません。
金魚に寄生して成長することで、はじめて目で確認することができます。
つまり、金魚の体表にあらわれる白点は、成長したウオノカイセンチュウです。
ですから、金魚店の水槽ですでに寄生されていても、まだ目に見えないことがあるのです。
なので、つれて帰ってきてから1週間は、塩水浴を実施し、餌をあたえないで様子を見てください。
水泡眼の免疫力を高めるのと、ウオノカイセンチュウを駆除するためです。
さらに徹底するのであれば、白点病の薬であるメチレンブルーをあらかじめ投与しておきましょう。
こうすることで、白点病の予防につながります。
この作業を、トリートメントと言います。
金魚を新しく飼うときは必須の作業になります。
詳しいやりかたについては金魚のトリートメントとは?【新しく金魚を飼うときは必須です】をご覧ください。
他にも水温の変化が激しいと、ストレスによって水泡眼の免疫力が低下します。
ウオノカイセンチュウは水槽の中に常在していると考えられ、健康な状態であれば寄生を阻止することができますが、免疫力が低下することによって寄生を許してしまうことになるのです。
1日の中で5℃以上水温が変化し、それが連日続くような環境に水槽を設置しているのであれば、温度変化が少ないところに変更してください。
もしそれがむずかしいようであれば、ヒーターを設置して水温の変化を緩和しましょう。
そうすれば、白点病などの病気の発症をおさえることができます。
尾腐れ病
尾腐れ病も発症しやすい病気のひとつです。
発症すると、尾びれの先が白く濁り、徐々に欠けていきます。
ひどくなると、尾びれがほとんどなくなってしまう怖い病気ですね。
原因は水質の悪化です。
水槽の水が、水泡眼の排泄物や餌の成分によって汚れることにより、原因菌であるカラムナリス菌が増殖し、感染します。
水質の悪化は、水の汚れと水を浄化する濾過のバランスがくずれていたり、水換えのペースが合っていなかったりすると起こります。
改善のためには、餌の量や生物濾過の見直し、そして適切な水換えが必要となります。
赤斑病
赤斑病も水泡眼がなりやすい病気のひとつです。
赤斑病とは、病原細菌の感染によって、身体の表面が炎症を起こして赤い斑点ができる病気です。
赤斑病の原因であるエロモナスハイドロフィラは、水槽の中に普段から存在する常在菌です。
とはいえ、水泡眼が元気なうちは感染することはなく、特に問題とはなりません。
しかし、水泡眼の免疫力が低下すると、感染して発病するリスクが高くなります。
繰り返しになりますが、水泡眼の免疫力が低下する原因はストレスです。
ストレスの原因として、水質の悪化や餌の食べ過ぎなどによる消化不良があります。
そうならないように飼育してあげてください。
詳しい方法は後述します。
水泡のやぶれ
水泡眼の飼育に当たっては、水泡のやぶれにも注意が必要です。
本来、水泡のやぶれは病気ではなくケガです。
しかし、水泡がやぶれたあと、その傷口からばい菌が侵入して病気になることがあります。
ですので、万が一水泡がやぶれてしまったら、塩水浴を実施して傷口からばい菌が入るのを防ぐようにしてください。
ちなみに、やぶれた水泡はしばらくすると復活します。
ただし、元の大きさに戻らないことが多いため、左右のバランスがくずれ見た目が悪くなります。
ですので、やぶれないような環境作りをするようにしてください。
水泡眼の病気を予防する方法
ここからは水泡眼の病気を予防する方法について書いていきます。
水質を維持する
水泡眼を病気から守るためには、水質の悪化を防ぐ必要があります。
水質が悪化すると、水泡眼はストレスを感じて免疫力が低下してしまうからです。
とはいえ「水質を悪化させないために頻繁に水換えをしなければならない」ということではありません。
毎日水換えをする作業は大変ですし、水道代もバカになりません。
水槽の水質を維持するには、フィルターによる濾過の働きを用いるのが一般的です。
その中でも、生物濾過をきちんと作用させることで、水質を維持することができます。
生物濾過とは、金魚に有害な物質を分解してくれるバクテリアの働きを用いて行う濾過のことです。
生物濾過がきちんと作用すれば頻繁な水換えは不要で、水泡眼にとって適した水質を維持することができます。
生物濾過の詳細については、金魚の水槽がすぐ汚れる原因は?きれいに保つ方法を解説をご覧ください。
餌をやりすぎないようにする
水泡眼の健康を守るために必要なことの2つ目は、餌をやりすぎないことです。
なぜなら、水泡眼をふくむ金魚は消化能力が低いからです。
ですから、餌をあげすぎるとすぐに消化不良を起こして、病気になってしまうリスクが高くなります。
また、餌のあげすぎは水質の悪化をまねきます。
水質の悪化は前述したように金魚のストレスになります。
実は、まちがった餌やりが、金魚が死ぬ原因の大半を占めている、と言われます。
正しい餌やりを習得することで、水泡眼を長生きさせることができます。
金魚の餌やりについては、金魚は水温によって餌の調整が必要!失敗しない方法を紹介しますが参考になります。
ぜひご覧ください。
塩水浴の活用
水泡眼の健康を守る3つ目のポイントは、塩水浴の活用です。
ちょっとした体調不良や病気の初期であれば、塩水浴だけで治すことができるからです。
日々の観察の中で、少しでも不調を感じるようであれば、迷わず塩水浴を実施してください。
そうすることで、水泡眼の体調を整えることができます。
なお、塩水浴の詳しいやりかたなどについては、金魚の塩水浴とは?やり方や効果をわかりやすく解説をご覧ください。
【金魚】水泡眼がなりやすい病気と予防方法を解説します:まとめ
水泡眼がなりやすい病気と、病気の予防方法について書きました。
見た目の特殊さとはちがい、水泡眼は特別な飼育方法が必要なわけではありません。
水泡がやぶれないような環境づくりは必要になりますが、水槽の飾り物に配慮をしたり、いっしょに飼育する金魚との相性を考える程度で大丈夫です。
とはいえ、時には体調をくずしたり、病気になることもあります。
特に本記事で紹介した病気にはなりやすい傾向があるので、日々の観察の中で早期発見につとめてください。
ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。