季節のごとの餌やりを知りたい人「金魚の季節ごとの餌やりについて知りたい。金魚を飼育しているんだけれど、季節によって餌やりって変えないといけないよね?どんなふうに変えたらいいのか、詳しく知りたいな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚を健康に長生きさせるための重要なポイントとして、餌やりがあります。
餌やりが重要になるのは、金魚は消化能力が低いため、まちがった餌やりをすることで死んでしまうリスクが高くなるからです。
飼育における金魚の死亡の大半は、まちがった餌やりと言われるほどなんですよ。
金魚の餌やりがむずかしい理由は、変温動物であるがゆえに季節に応じて餌の量や頻度、餌の種類を変える必要があるからです。
というわけで、今回は季節ごとの金魚の餌やりについて解説します。
なお、季節に気温などについては、日本全般的な傾向を用いています。北海道のように1年を通じて気温が低いところや、逆に沖縄のように暖かいところについては、それぞれの気候にあわせて読んでください。
金魚の季節ごとの餌やりを解説します
では、季節ごとの金魚の餌やりについて書いていきます。
ポイントは気温、それにともなう水温の変化です。水温に応じて、餌の回数や量、種類を調整していきましょう。
春の餌やり
春は冬が明けて少しずつ暖かくなってくる季節です。しかし、三寒四温と言われるように、暖かくなったなと思ったら、急に冬に逆戻りと、日によって気温の差が激しい季節でもあります。
春の金魚の状態
冬を屋外で過ごし、冬眠を経た金魚は、春先は非常に不安定な状態になります。冬眠から明けてすぐは、身体が本調子になっていないからです。
少しずつアクセルを開けていけるような飼育をする必要があります。
春の餌やりについて
春の餌やりのポイントをまとめると、次のようになります。
春の餌やりのポイント
- 金魚の体調が万全でないので少量からはじめる
- 水温の変化が激しい時期、水温に合わせて日々調整
- 水温が上がるタイミングで給餌する
冬眠をあけてすぐは、消化能力が万全ではありません。なぜなら、冬眠中は餌をあまり食べていないからです。
ですから、暖かくなったからといっていきなりたくさんの餌をあたえてしまうと、すぐに消化不良を起こしてしまいます。
最初はおさえめにして、身体をならしていくようにしてください。
天気が悪い日や、気温が10℃前後まで下がる日は、餌をあたえないようにしましょう。
季節が進んで、春の中頃から後半にかけて徐々に増やしていくようにしてください。
餌をあたえるタイミングも重要です。日が昇って暖かくなっていく時間帯にしましょう。10時~12時頃の時間帯にあたえるのがいいですね。
なお、さらに詳しい春の餌やりについては、【金魚】春の餌やりの方法や注意点を解説しますをご覧ください。
夏の餌やり
夏は、気温が安定し、1日の変化も少ない時期になります。
夏の金魚の状態
金魚がもっとも活動的になる季節です。活発に泳ぎ、餌もたくさん食べます。そして、消化不良も起こしにくくなります。
たくさん餌をあたえて、大きく育てていきましょう。
夏の餌やりについて
夏の餌やりのポイントをまとめます。
夏の餌やりのポイント
- 消化不良を起こしにくく、たくさん食べることができる
- 1日4~6回あたえても大丈夫
- 高たんぱく、高脂質の餌をあたえる
金魚を大きく育てたい人にとって、夏は大きくするチャンスの時期になります。なぜなら、もっとも安全に、たくさんの餌をあたえることができるからです。
金魚は水温が25~28℃でもっとも活発に活動できるようになります。消化能力もマックスとなり、安全に餌をあたえられるようになるのです。
ですから、身体が大きくなりやすい高たんぱく、高脂質の餌を、1日4~6回あたえましょう。
そうすれば、日を追うごとに大きくなっていくのがわかるでしょう。
餌の種類や餌やりをふくめ、金魚を大きく育てる方法については、金魚を早く効率よく簡単に大きくする方法!10個のポイントを紹介をご覧ください。
秋の餌やり
秋の前半はまだまだ残暑が厳しい年も多いですが、秋の深まりに連れて朝晩の冷え込みが厳しくなり、徐々に寒くなっていきます。
秋の金魚の状態
秋の前半は、夏と同様まだまだ活発に過ごしてくれます。
しかし、水温が低下するにつれて、徐々に活動も低下していきます。
冬の絶食に向けて、しっかりと栄養を蓄えておく必要がある季節です。
秋の餌やりについて
秋の餌やりのポイントをまとめると、次のようになります。
秋の餌やりのポイント
- 1日を通して25℃以上:夏と同様に餌をあたえる
- 朝晩の水温が20℃を切る:日中に餌をあたえ、早朝や夕方には餌をあたえないようにする
- 1日を通して水温が20℃を切る:餌の回数を1日に1〜2回(昼間)にする
秋の最初は、まだまだ気温が高く、金魚の消化能力も高くなります。ですから、夏と同様に餌をあたえても大丈夫です。
だんだんと秋が深まってくるにつれて、朝晩の冷え込みが厳しくなってきます。そうなってきたら、餌のタイミングを調整してください。
昼前後で暖かく、さらにこれから気温が上がっていくタイミングで餌をあたえるようにしましょう。
そして、冬の直前になってきたら、1日に1回程度に餌をおさえるようにしてください。
冬に冬眠、そして春に産卵をさせる場合は、秋にしっかりと餌を食べさせておくほうがよいです。
うまく調整しながら、できるだけ餌を食べられるようにしましょう。
冬の餌やり
冬に入ると、水温が10度前後まで低下します。屋外では飼育水が凍結する日もあるでしょう。
水温の低下に合わせた餌やりが必要になってきます。
冬の金魚の状態
水温が10℃前後になると、金魚の活動がかなり低下します。あまり泳がなくなり、消化能力も極めて低くなります。
夏から秋にかけてしっかりと餌をあたえられているのであれば、冬は無理せずに体調管理に徹するようにしましょう。
もし、秋に体調をくずした場合は、ヒーターを設置して冬を乗り切ったほうがいい場合があります。
とにかく、冬は無理をさせないことが重要になります。
冬の餌やりについて
冬の餌やりのポイントをまとめると、次のようになります。
冬の餌やりのポイント
- 水温が18℃を切ったら、低たんぱく、低脂質の餌に変える
- 1日1回、ごく少量をあたえる
- 水温が10℃を切ったら、餌をまったくあたえないようにする
冬は金魚を大きく育てるには向かない季節です。餌やりを最小限におさえ、消化不良を起こさないようにしてください。
特に、転覆病になりやすいため、餌やりには十分な注意が必要です。
金魚の消化によいのは、低たんぱく質、低脂質の餌になります。
消化によい餌をごく少量、あたえるにとどめてください。
そして、本格的な冬を迎えたら、餌は完全に切るようにします。
金魚の季節ごとの餌やりを解説します:まとめ
季節に応じた金魚の餌やりについて書きました。
変温動物で、気温によって身体能力が変化し、また、消化能力の低い金魚は、餌やりが非常に重要になります。
死なせてしまうことがないよう、うまく餌やりを調整してあげてください。
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。