どんぶり金魚の寿命を知りたい人「どんぶり金魚ってどれぐらい生きるのかな?普通に飼育するのとくらべると、寿命は短いものなの?長生きさせるコツとかあるのかな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。
金魚のふるさと、奈良県大和郡山市で生まれ育ち、いつも金魚を身近に感じつつ生きてきました。
現在は大和郡山市より、金魚マイスターの認定を受けています。
さて、もっとも金魚を身近に感じられる飼育方法として、どんぶり金魚があります。
従来の水槽よりもずっと小さな容器であるどんぶりで、フィルターなども使わずに飼育する方法です。
どんぶりを手元に置きつつ、餌を直接あたえることができることから、金魚が人間に良くなつきます。
水槽によって人と金魚が遮断され、直接ふれあうことができない問題を解決する、画期的な飼育方法と言えるでしょう(金魚鉢時代に戻っただけとも言えますが)
ところで、どんぶり鉢で金魚を飼育した場合、金魚はどれぐらい生きてくれるものなんでしょうか?
というのも、せっかくなついてくれるのに、すぐに死んでしまっては悲しすぎます。
しかし、残念ながら水槽で飼育するよりも、その命は短くなると言わざるを得ません。
なぜなら、環境が非常に過酷で、飼育がむずかしいからです。
とはいえ、年単位で飼育できている人もいるので、長生きさせることが不可能ということではありません。
というわけで、今回はどんぶり金魚の寿命について、また長生きさせるコツについて書いていきます。
なお、どんぶり金魚について網羅的に知りたいかたは、【かんたん】どんぶり金魚の飼い方を解説【失敗しないように】をご覧ください。
どんぶり金魚の寿命は短い?長生きさせる方法は?
では、どんぶり金魚の寿命について見ていきたいと思います。
結論を先に言うと、通常のフィルターを使った水槽での飼育とくらべると、どんぶり金魚の寿命は短くなります。
その根拠を掘り下げていきます。
どんぶり金魚は過酷な環境での生活
どんぶり金魚は、水槽よりも過酷な環境で過ごすことになります。
過酷な理由をまとめると、次のようになります。
まず、どんぶり鉢では金魚に必要とされるよりも大幅に少ない水量で飼育することになります。
本来、1匹の金魚に必要な水量は最低でも10ℓですが、どんぶり金魚では1ℓ確保できるかどうかです。
その差は10分の1ですから、少ないどころではありません。
そのため、次のような問題が発生します。
これらは、金魚の免疫力を低下させ、病気のリスクを高めます。
また、容器が小さすぎることによって、金魚が運動不足になってしまいます。
運動不足になると、健康を害する可能性があるほか、ストレスもたまります。
こちらも病気のリスクになりますね。
さらに、毎日の全換水による新水の刺激で、金魚が疲れてしまう恐れがあります。
新水は、金魚の活動量をあげる作用があるからです。
たとえば、金魚を短期間に大きくしたい場合、毎日のように全換水をし、大量の餌をあたえます。
新水で活動量がアップしている金魚は、餌をたくさん食べるうえに、消化、吸収も向上します。
ですから、成長を大幅に促進することができるのです。
また、繁殖期に産卵をうながすためにも、水換えの刺激を使います。
メスが抱卵しているのを確認できたら、産卵してほしいタイミングで水換えをするのです。
すると、水換えの次の日の朝型に産卵します。
とはいえ、活動量があがるということは、裏を返せば金魚に負担がかかるということでもあります。
なので、金魚の寿命を縮めることになります。
どんぶり金魚は飼育がむずかしい
金魚に過酷な環境になるということは、飼育者にとっては飼育がむずかしい、ということになります。
ストレスをコントロールしながら、健康を守らなければならないからです。
どんぶり金魚よりも環境が整っている、水槽やフィルターを使った飼育でも、金魚を長生きさせるためにはそれなりの経験が必要です。
環境が整っていないどんぶり金魚では、長生きさせることはいっそうむずかしくなるということです。
飼育者の世話の怠慢や飼育ミスがあると、すぐに死んでしまうことになります。
そのあたりを理解したうえで、可能な限りの知識を持ってどんぶり金魚をする必要がありますね。
どんぶり金魚は短命になりやすい
これまでの内容から、どんぶり金魚は水槽で飼育するよりも短命になりやすいということがわかっていただけたと思います。
本来であれば、10年前後、品種によってはそれ以上に生きる能力があっても、どんぶり金魚では寿命が削られていきます。
必要な知識を持って、十分な世話をしたところで、水槽飼育よりも寿命が縮むのを避けられないでしょう。
とはいえ、本記事ではどんぶり金魚の是非を考えるのがテーマではありません。
あくまでもどんぶり金魚で飼育した場合の寿命について取り上げる記事ですので、どんぶり金魚を否定することはしません。
ただし、どんぶり金魚では短命になる、というのは事実です。
どんぶり金魚で長生きさせる方法を解説
どんぶり金魚の飼育のむずかしさを書いてきましたが、ここからはその上でできるだけ長生きさせる方法について書いていきます。
環境整備と飼育方法によって、少しでも長生きできるようにしてあげてください。
水量が多く保温性のある容器を使う
まずは環境整備です。
どんぶり金魚に使う容器選びについて、次の点をおさえるようにしてください。
どんぶり金魚に向いている容器
- できるだけ多くの水量を確保
- 陶器の材質などに保温性がある
- 深さがある
器はできるだけ大きなもので、水がたくさん入る容器を選んでください。
水量が多いほど、金魚に害をあたえるアンモニアの濃度を低くすることができるからです。
また、室温の変化による水温への影響についても、軽減することができます。
そして、容器の素材も重要です。
水温の変化をおさえられるよう、保温性のある材質を選ぶようにしてください。
たとえば、プラスチックよりも陶器の方が保温性は高いですね。
また、厚みがあるほうがよいですね。
さらに、深さもポイントになります。
深さがあったほうが、水温の変化をおさえることができるからです。
なお、容器選びについて、さらに詳しい情報を知りたいかたは、【超重要】どんぶり金魚で使う器の選び方を解説しますをご覧ください。
毎日の水換えを欠かさないこと
容器選びによって環境を整備したら、日々の世話が大切になります。
まず、水換えは毎日全換水するようにしてください。
金魚に有害なアンモニアを排出するためです。
フィルターを使った水槽飼育あれば、生物濾過の作用によってアンモニアを分解してくれます。
しかし、フィルターを使わないどんぶり金魚では、水換えによってアンモニアを排出しなければなりません。
ですから、毎日水換えをしなければならないのです。
また、フィルターやエアレーションをしないどんぶり金魚では、飼育水の酸素を十分に供給することができません。
酸素がないと当然金魚は死んでしまいます。
水換えは、酸素を含んだ水に交換する目的もあるのです。
餌をやりすぎないようにする
どんぶり金魚で長生きさせるためには、餌の量にも注意が必要です。
餌の量をできるだけ少なくしましょう。
水の汚れをおさえるためです。
金魚が餌をたくさん食べると、そのぶん排泄量も増えます。
排泄量が増えるということは、水中のアンモニアが増えるということになります。
アンモニアは金魚にとって猛毒になるため、排泄量が多いと命取りになる可能性があります。
また、金魚が大きく成長すると、どんぶりで飼育することができなくなります。
成長をおさえる意味でも、餌の量を少なくしてください。
どんぶり金魚の寿命は短い?長生きさせる方法は?:まとめ
どんぶり金魚の寿命について書きました。
水槽飼育と比較して、どうしても過酷な環境となるとんぶり鉢での飼育では、金魚の寿命は短くなります。
また、飼育自体もとてもむずかしくなりますし、手間も増えます。
とはいえ、水槽で飼育することについても、屋外で青水飼育するよりは環境が厳しいと言えます。
ですから、水槽飼育ととんぶり鉢での飼育を比較するのではなく、別物と考えたほうがいいかもしれません。
いずれにせよ、その環境の中でできる限り長生きできるよう、飼育してあげることが大切ですね。
ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。