冬のエアレーションについて知りたい人「金魚飼育における冬のエアレーションについて知りたい。金魚を屋外で飼育しているんだけど、冬のエアレーションはどうしたらいいの?普通に稼働しといていいのかしら?」
こんな悩みを解決します
この記事の内容
金魚飼育で冬にエアレーションをとめるメリットについて書いています
こんにちは、せいじです。
金魚飼育を10年以上しています。
さて、今回は金魚飼育での冬のエアレーションについて書いていきます。
念のため説明しておくと、エアレーションとはいわゆる「ブクブク」です。
エアポンプからの空気をチューブを通して送り出し、先についたエアストーンから細かい泡を水槽内に供給することですね。
エアレーションは金魚やバクテリアに酸素を供給するために必要なものです。
特にフィルターを使用していない水槽で金魚を飼育する際は、必須のアイテムだと言えます。
とはいえ、冬はエアレーションによって酸素を供給する必要がありません。
なぜなら、水温が下がると水中に溶け込む酸素の量が増えるのと、金魚が活動を低下することによって必要な酸素が減るからです。
むしろエアレーションを止めて静かにしてあげるほうが、金魚にとっては良い冬越しの環境となります。
というわけで、冬のエアレーションについて詳しく掘り下げていきます。
ちなみに、エアレーションによる酸素供給は、実は意外な仕組みとなっています。
知っていたほうが役に立つはずですので、下記リンクをのぞいてみてください。
金魚の水槽に酸素が供給される仕組みとは?【意外な仕組みです】
【金魚】冬にエアレーションをとめるメリットとは?
金魚飼育において、冬はエアレーションを止めたほうがよい理由について書いていきます。
外気温が水温にあたえる影響を少さくできる
エアレーションをするということは、水面をブクブクによって撹拌させ、水面が空気に触れる面積が増えることになります。
外気に触れる水面の面積が増えると、外気温が飼育水にもたらす影響が大きくなります。
つまり、寒い冬だと水温が下がりやすくなるのです。
エアレーション切ることでその影響を緩和でき、水温の変化が少ない環境を作ることができます。
金魚のがゆっくりと冬眠することができる
金魚は5℃前後になると冬眠をします。
冬眠をしている間は、できるだけ静かな環境にしてあげることが望ましいです。
水温が上がっていない中でむやみに起こすと、春まで体力が持たないリスクがあるからです。
エアレーションをとめることで、水流をおさえることができ、金魚がゆっくりと冬眠できる環境となります。
冬にエアレーションをとめても大丈夫な理由
ところで、エアレーションは金魚の酸素を供給するために必要なアイテムです。
エアレーションをとめることで、金魚が酸欠になったりしないのでしょうか?
結論から言うと、冬場の寒い時期に金魚が酸化を起こすことは、ほとんどありません。
その理由について掘り下げていきます。
冬の低水温時は水中の溶存酸素量が増える
水に溶け込んでいる酸素を、溶存酸素量と言います。
溶存酸素量は、水温が上昇すると減少し、下がると増加します。
つまり、冬は水温が下がるので、水に溶け込む酸素の量が増えるのです。
金魚が冬眠して活動が低下し、酸素の消費が減少する
それに加えて、冬は金魚の活動量が低下するため、金魚が生きていくために必要な酸素の量が減ります。
なぜなら、金魚は変温動物だからです。
変温動物ということは、水温の変化によって活動量が変化する生き物だということです。
金魚が活動的に生活できる水温は、18~28℃です。
この幅の水温では、生きていくためにたくさんの酸素を必要とします。
しかし、金魚は18℃を下回ると活動が低下します。
そして、10℃を下回るとさらに低下、5℃前後になると冬眠に入り、ほぼ活動を停止します。
活動量が下がると、呼吸に必要な酸素の量も減少します。
10℃以下になるとその量はかなり減るので、エアレーションをしなくても金魚に必要な酸素を十分に確保することができるのです。
金魚飼育のベテランの人は、通常2つの容器で飼育している金魚を、冬場は1つにまとめたりします。
私も10cm前後の金魚を、普段は80ℓのトロ舟に5匹程度で飼育していますが、冬場は1つにまとめて10匹ほどで飼育するようにしています。
通常であれば完全な過密飼育ですが、冬場はこれぐらいの過密でもまったく問題ありません。
ちなみに、普段通りの数に戻すタイミングとしては、水温が10℃を越えるころを目安にしています。
水温が10℃を超えると、金魚が冬眠から目を覚まして少しずつ活動を開始するからです。
少量ずつ餌もあたえていくことになるため、排泄物が発生します。
過密飼育だと水質が悪化しやすくなるので、餌やりをする前に元の数に戻しています。
冬でもエアレーションをしたほうがよいケースとは?
冬に金魚を飼育するのに必要がなく、とめることでメリットの多いエアレーションですが、つけておいたほうが良いケースがあります。
それは、凍結がひどい場合です。
金魚は水槽の表面が凍る程度の寒さは耐えることができます。
しかし、金魚自体が凍ってしまうと、呼吸ができずに死んでしまいます。
ですから、飼育水の大半が凍ってしまうような寒い地域の場合は、凍結防止が必要になります。
防止する方法のひとつがエアレーションです。
エアレーションによって水流を作ることにより、凍結を緩和するのです。
エアレーション単体でもそれなりの効果が見込めますが、それでも凍結してしまう場合は、他の方法と組み合わせて実施するのが良いですね。
発泡スチロールを水面に浮かべたり、断熱材を容器に巻いたりすることで、水温の低下を緩和することができます。
【金魚】冬にエアレーションをとめるメリットとは?:まとめ
金魚飼育において、冬場はエアレーションをとめたほうが良い理由について書きました。
冬場は水に溶け込む酸素の量が増えます。
また、水温が低下することによって金魚の活動量が低下し、生きていくために必要な酸素の量が減ります。
なので、エアレーションがなくても金魚は生きていくことができるのです。
凍結防止のためにエアレーションが必要な地域もあると思いますが、そうでない場合はエアレーションをとめてしまうことをおすすめします。
そのほうが外気の水温への影響をおさえることができ、金魚が落ち着いて冬眠することができるからです。
ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。