メダカの飼い方

メダカ飼育でのベアタンク(底砂なし)のデメリットを解消する方法

2021年10月6日

メダカを底砂なしで飼育したい人「メダカを底砂を敷かずに飼育したい。メダカの飼育には底砂があったほうがいいって聞いたんだけれど、底砂って絶対に必要なのかな?なくても飼育できる?底砂なしのデメリットを解消する方法が知りたいな」

こんな疑問を解決します

この記事の内容

メダカを底砂を敷かないベアタンクで飼育するデメリットをメリットにする方法について解説しています

こんにちは、せいじです。

メダカや金魚、ウーパールーパーといった、水の中で生活する生き物を中心に飼育しています。

さて、メダカを飼育するには、水槽の底に砂や砂利を敷いたほうが良いとされています。

そのほうが水質が安定したり、観賞性が上がったりするからです。

しかし、メダカを飼育したい人の中には、底砂を敷かずに飼育したい人もいるでしょう。

底砂を敷かない水槽をベアタンクと言いますが、ベアタンクだとメダカにどんなデメリットが発生するのでしょうか?

そして、そのデメリットを解消する方法はないのでしょうか?

というわけで、今回はメダカをベアタンクで飼育することで発生するデメリットをメリットにする方法について解説していきます。

メダカ飼育でのベアタンク(底砂なし)のデメリットを解消する方法

では、メダカ飼育でのベアタンクのデメリットを、まず見ていきましょう。

ベアタンクでのデメリットには、次のようなものがあります。

デメリット

  • 水質が不安定になりやすい
  • 汚れが目立ちやすい
  • 頻回な水換えが必要
  • メダカが色落ちしやすい

これらをメリットにする、もしくは解決する方法について見ていきます。

水質が不安定はフィルターの能力アップで対応

ベアタンクのデメリットのひとつ目は、水質が不安定になりやすい、汚れやすいということです。

なぜなら、底砂がないことで、飼育水の浄化作用が低下するからです。

メダカを飼育する場合、生物濾過という浄化作用を使って安定した水の状態を作ります。

生物濾過とは、バクテリアの働きによって水の汚れを分解する濾過作用のことを言います。

このバクテリアは、フィルターの濾材や底砂、飼育水の中に棲みつきます。

底砂は面積が広いため、バクテリアがたくさん棲みつくことができるんですね。

底砂を敷かないということは、それだけバクテリアの数が減ることになり、飼育水の浄化作用が低下することになるのです。

ということは、底砂で低下した生物濾過を、他の方法で補えば、デメリットではなくなるということになります。

補うには次のような方法があります。

生物濾過の低下を補う方法

  • フィルターの強化
  • メダカの数を減らす
  • 餌の量を減らす

底砂なしにより生物濾過が低下した分、フィルターを強力にすれば補うことができます。

フィルターは次の順番で強力になります。

フィルターの能力について

  • 投げ込み式フィルター
  • 外掛けフィルター
  • 上部フィルター
  • 外部フィルター

適正なフィルターよりも、一段上のものを使用することで、濾過作用の低下を補いましょう。

ただし、上部フィルターは45cm水槽以上から、外部フィルターはさらに大きな水槽にしか対応している商品がありません。

小さな水槽で飼育する場合は、投げ込み式フィルターをスポンジフィルターにするとか、濾材を多孔質のものに変える複数のフィルターを組み合わせて使用するなど、工夫してください。

フィルターを強化できない場合は、こまめな水換えによって汚れを排出するようにしましょう。

他には、汚れ自体を減らす方法でも解決できます。飼育するメダカの数や餌の量を減らすことで、飼育水の汚れ自体をおさえることができます。

汚れが目立ちやすいからこまめに掃除できる

ベアタンクでは、汚れが目立ちやすくなります。メダカのふんや餌の食べ残しが底砂で隠れないからです。

また、苔が発生した場合も、とても目立ちます。

しかし、逆にいうと汚れを把握しやすいということでもあります。

こまめな水換えができるのであれば、これはメリットになります。なぜなら、リアルタイムに、そしてピンポイントで汚れを排出できるために、水の汚れを防ぎやすくなるからです。

排泄物が発生したら、その都度スポイトやエアチューブを使って取り除きましょう。

そして、汚れとともに排出した水を注ぎ足せば、立派な水換えになります。

頻回な水換えも量が少なければ負担は少ない

このように、ベアタンクのデメリットとして頻回な水換えが必要になりますが、水換えが大変なのは一度に大量の水を交換するからです。

汚れを都度吸い出すような水換えであれば、それほど手間がかかりません。その結果、底砂を入れて飼育しているよりも、飼育水の状態をよくすることが十分に可能となります。

富栄養化が防げて苔の発生がおさえられる

飼育水に汚れが溜まるのを防ぐことができるようになると、苔の発生もおさえることができます。

なぜなら、苔の発生は、飼育水の汚れによってひどくなるからです。

飼育水に汚れが溜まることを、飼育水の富栄養化と言います。苔はこの汚れを栄養とするため、富栄養化すると増えるのです。

こまめな水換えは、飼育水の富栄養化を防ぐことになるため、苔が発生しにくくなるのです。

メダカの色落ちを防ぐ方法

水質や汚れ以外のベアタンクのデメリットとしては、水槽内が明るくなりすぎるというものがあります。

これは、水槽の底がガラス面になっていたり白っぽい色だと、ライトの光が反射するからです。

水槽内が明るすぎると、メダカの体色が薄くなってしまう色落ちが発生しやすくなります。

解消するためには、水槽の底が黒っぽいタイプのものにするか、黒のバックスクリーンを加工して敷くという方法があります。

バックスクリーンを水の入った水槽に敷くと、張り付いてくれます。ですから、かんたんに設置することができます。

水槽の移動がしやすい

そのほか、ベアタンクならではのメリットとしては、水槽を移動しやすくなる、ということがあげられます。

底砂を敷くと、水槽の大きさによって2〜5kgほど重くなるからです。

底砂を敷いていない水槽のほうが、軽くて移動しやすくなるのです。

メダカ飼育でのベアタンク(底砂なし)のデメリットを解消する方法:まとめ

メダカ飼育でのベアタンクのデメリットを解消する方法について書きました。

一見、デメリットがたくさんあるベアタンクですが、デメリットも使いようによっては大きなメリットになります。

汚れに気付きやすくなり、掃除をしやすくなり、メダカを健康に飼育できる環境を整えることにつながります。

ぜひ、ベアタンクでの飼育にチャレンジしてみてください。

ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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