メダカの飼い方

メダカの稚魚を体格差で分ける目的や効果とは

2021年9月28日

メダカの稚魚を体格差で分ける目的や効果を知りたい人「メダカの稚魚をうまく育てるには、生まれた稚魚を単純にひとつの容器で飼育するのではなくて、体格差で分別しながら育てたほうがいいって聞いた。どうして体格差で分別したほうが、うまく育てられるようになるんだろう?」

こんな疑問を解決します

この記事の内容
メダカの稚魚を効率よく育てるための、体格差による分け方について書いています

こんにちは、せいじです。

メダカや金魚、ウーパールーパーといった、水の中で生活する生き物を中心に飼育しています。

さて、メダカは年間に何度も産卵をする特徴があります。具体的には、4〜10月までの長期間産卵を繰り返すんですね。そして、たくさんの稚魚が生まれます。

この生まれた稚魚をうまく育てるためには、分別する必要があります。なぜなら、生まれた稚魚をずっと同じ容器で育てていくよりも、分別したほうが効率よく育てることができるからです。

では、稚魚をどのような物差しでわけたらいいのでしょうか。その物差しは、身体の大きさ、つまり体格差になります。

身体の大きさで稚魚を分別することによって、生存率が上がり、成長を促すことができるのです。

というわけで、今回はメダカの稚魚を体格差で分ける目的や効果について解説していきます。

メダカの稚魚を体格差で分ける目的や効果とは?

では、メダカの稚魚を体格差で分ける目的や効果について見ていきましょう。

メダカの稚魚は、たとえ同じ親から同じときに生まれた稚魚であっても、育てているうちに大きさに差が出てきます。

餌の争奪戦に勝ち続ける強いメダカと、そうではないメダカの間で成長に差が生まれるからです。

体格差が出てくると、大きなメダカはさらに餌争いに有利になります。逆に、小さなメダカはますます餌にありつけなくなり、成長スピードが遅れていきます。

強いものが生き、弱いものが淘汰されていくという、自然界では当然の摂理なのですが、飼育下で育てていくにあたっては、その摂理に則る必要はありません。

うまく育てていくためには、成長が遅れているメダカに、成長しやすい環境を整えてあげましょうということです。

そして、その環境整備として、身体の大きさで分けたほうがいいということなんですね。

身体の大きさで分ける目的を整理すると、次のようになります。

稚魚を体格差で分ける目的

  • 生存率を上げるため
  • 成長を促進するため

それぞれ掘り下げていきます。

生存率を上げるため

稚魚を体格差で分ける目的のひとつ目は、生存率を上げるためです。体格差が大きくなると、小さいメダカが、大きなメダカに負けて死んでしまう可能性が高くなるからです。

たとえば、容器に餌を投入する際、大きなメダカは餌にありつけますが、小さなメダカは大きなメダカに負けてしまって餌にありつけず、餓死してしまうことがあります。

また、体格差が大きくなりすぎると、大きなメダカが小さなメダカを食べてしまう、共食いが発生するようになります。

おそらく、野生の世界ではそのようにして、大きなメダカがますます大きく育っていくことになるのでしょうが、飼育者としてはメダカの共食いを見たいと思いませんよね。

ですので、体格差に差が出てきたら、身体の大きさで容器を分けたほうが良いということになります。

メダカは共食いをする!原因や理由と対策について解説します

成長を促進するため

体格の近いメダカ同士をいっしょに飼育すると、それまで餌にありつけなかったメダカが、しっかりと食べられるようになります。

その結果、なかなか成長できなかったメダカの成長が、促進されるようになるのです。

もちろん、その中でも徐々に大きさに差が出てくるようになります。その場合は、再び大きさに合わせて分別してあげてください。

成魚の大きさになるまで繰り返すことによって、生まれた稚魚全体を大きく育てることができるようになります。

メダカの稚魚を分ける方法

ここからは、メダカの稚魚を分ける方法について見ていきましょう。

3段階ぐらいの大きさでOK

メダカが孵化して、身体の大きさに差が出てきたら、3段階ぐらいに分けて容器で飼育するようにしてください。

あまり細かくしすぎても、容器を置くスペースに困りますからね。

他の時期に生まれた稚魚についても、大きさの合う個体の容器に入れていってください。

タモを使って分ける

メダカの稚魚を分ける場合は、タモを使って効率よく分けていきましょう。

大きな容器にたくさんメダカがいる状態で分けると、効率が悪くなるからです。

タモとは、金魚などがすくいやすく作られた、浅めの網です。これを使えば、かんたんに稚魚を移動させることができます。

まずは、普通の網である程度の数の稚魚を洗面器などの小さな器に移します。

そして、タモを使って大きさ別に容器に移していきましょう。それを繰り返していけばOKです。

成長しているメダカを大切に

成長が早いメダカは、それだけ強い個体だということになります。ですから、親として有望なメダカということになるわけです。

なので、優先順位をつけるのであれば、成長の早い個体を優先的に育てるようにしてください。

そして、強い個体からさらにたくさんの稚魚を誕生させて、強いメダカを増やしていきましょう。

メダカの稚魚を体格差で分ける目的や効果とは:まとめ

メダカの稚魚を体格差で分ける目的や効果について書きました。

稚魚を育てる場合には、早く成長する個体もあれば、なかなか大きくならない個体も出てきます。

どちらも大きく育てるためには、体格差で分けたほうがうまくいきます。

少し手間がかかりますが、ぜひ分けて飼育してあげてください。

なお、卵からたくさん稚魚を孵化させるコツについては、メダカの卵を孵化させる方法と、孵化後に必要なことを御覧ください。

ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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