金魚鉢で金魚を飼いたい人「金魚鉢で金魚を飼いたいと思っている。飼育するときになにか注意点ってあるかな?水槽で飼育するときのちがいとかってあるの?」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
金魚鉢での金魚の飼い方を書いています
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より、金魚マイスターの認定を受けています。
さて、最近はほとんどの人が、ガラスやアクリルなどの水槽を使って金魚を飼育していると思います。
しかし、ひと昔前までは、金魚鉢で飼育されることが多かったんですよね。
金魚鉢での飼育は、形が画一的になってしまう水槽とちがって、いろいろな形を楽しむことができます。
また、置き場所を気軽に変更しやすい、というのもメリットですね。
しかし、いっぽうでデメリットや金魚鉢ならではの注意点があります。
というわけで、今回は金魚鉢での金魚の飼い方を解説していきます。
金魚鉢での金魚の飼い方を解説します
では、金魚鉢での金魚の飼い方について書いていきます。
最初に書いておくと、実は金魚鉢は金魚を飼育するのに適した環境ではありません。
むしろ、かなり過酷な環境と言えます。
なぜなら、水量があまりにも少ないからです。
水量が少ないことは、金魚にとって次のような弊害が発生します。
金魚鉢の弊害
- 水が汚れやすい
- 酸素が不足しやすい
- 水温が変化しやすい
この前提をふまえて、飼い方を解説していきます。
1匹で飼育する
金魚鉢で飼育する場合は、金魚を1匹で飼育するようにしてください。
複数だと過密飼育になってしまうからです。
金魚が健康に生きていくうえで必要な1匹当たりの水量は、約5ℓです。
金魚鉢の大きさは、3~8ℓ前後のものが多いですよね。
5ℓに満たないものも少なくありません。
そのうえで2匹以上の金魚を入れてしまうと、水の汚れがひどくなってすぐに死んでしまうリスクが高くなります。
なお、金魚を1匹で飼育するのはよくないのでは?という心配をする人もいると思います。
1匹飼いの詳細については、金魚を1匹飼いするのは良くないの?その根拠とは?をご覧ください。
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金魚を1匹飼いするのは良くないの?その根拠とは?
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毎日水換えをする
水槽で飼育する場合、基本的にはなんらかのフィルターを設置して飼育する人がほとんどだと思います。
60cm以上の水槽であれば上部フィルターや外部フィルター、60cm以下の水槽であれば、壁掛けフィルターや投げ込み式フィルターなどを使用するのが一般的です。
しかし、金魚鉢での飼育ではフィルターを使うことができません。
容器が小さすぎて設置することができないからです。
金魚鉢の大きさによっては、投げ込み式フィルターを使用できなくはないですが、せまい環境でのブクブクは水流の発生をまねき、金魚が弱ってしまうためにあまりおすすめできません。
フィルターが使えないということは、飼育水を浄化する作用が働かないということです。
ですから、金魚が生きていける水を維持するためには、頻繁に水換えをする必要があります。
水換えの頻度と量
- 頻度:原則として毎日
- 量:半分~全部の水
注意点としては、水換えの際の水温合わせです。
飼育水と新しい水の温度差を、できるだけ少なくしてください。
急激な水温の変化は金魚にとって大きなストレスとなり、病気になってしまうからです。
水槽よりも水の量が少ない分、水温の差の影響が大きくなるので十分に注意してくださいね。
コツとしては、金魚鉢の近くに新水を入れたバケツを置き、自然と水温が合うようにする方法です。
長期で考えると、かなりの負担軽減になるはずです。
ただし、美観は損なわれることになります。
水温の変化が少ないところで飼育する
金魚鉢で飼育する利点のひとつとして、飼育する場所を変更しやすい、というのがあります。
大きな水槽になるとスペースと重さの問題があって、一度設置してしまうとなかなか場所を変更することができません。
しかし、金魚鉢であれば移動させることはかんたんです。
ですから、あまり場所を選ばずに飼育することができるのです。
とはいえ、どこでも自由に置けるわけではありません。
水温の変化が激しくなる場所では、金魚が体調をくずしてしまうからです。
たとえば、次のような環境です。
変化が激しくなる場所
- 直射日光のあたる場所
- エアコンなどの影響がある場所
なお、太陽の光を浴びる日光浴については、金魚にとってプラスの効果が得られます。
ですから、直射日光は避けつつ、太陽の光を感じられるようにしてあげてください。
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餌はとにかく少なくする
金魚鉢で飼育する場合は、餌をできるだけ少なくしてください。
餌をたくさんあたえると、飼育水が汚れてしまうからです。
飼育水の汚れの原因は、主に金魚が出す排泄物です。
排泄物にふくまれるアンモニアが、金魚にとって猛毒だからです。
アンモニアの量を少なくするためには、餌をおさえる必要があります。
粒上の人工餌であれば1日数粒ほどにしてください。
餌が少なすぎて金魚が死んでしまうんじゃないか、と心配になるかもしれませんが、金魚は餌が少なくても問題なく生きていけます。
逆に、餌をあげすぎることによるリスクのほうがずっと高いです。
金魚鉢で飼うのに向いている品種は?
ここからは、金魚鉢で飼育するのに向いている品種について書いていきます。
品種選びのポイント
- 泳ぎが苦手
- 身体が小さい
- 丈夫
条件に当てはまるものとして、次のような品種があげられます。
向いている品種
- 琉金
- 出目金
- 頂点眼
よく金魚すくいの金魚を手軽に飼うために、金魚鉢を使用する人がいますが、金魚すくいの金魚は金魚鉢での飼育に向いていません。
なぜなら、泳ぎが非常に得意で大きく成長する品種だからです。
ですから、小さな環境である金魚鉢ではどうしてもストレスをためやすくなります。
とはいえ、金魚の中でもっとも丈夫な品種なので、金魚鉢の環境でもそれなりに生きていくことはできます。
金魚鉢での金魚の飼い方を解説します:まとめ
金魚鉢での金魚の飼い方を解説しました。
まるで金魚にとって最適な環境であるかのような名前がついている金魚鉢ですが、実は過酷な飼育環境なんですね。
金魚にとって過酷な環境ということは、飼育者にとってもある意味過酷です。
それだけ飼育に手間と配慮が必要になるからです。
とはいえ、手軽に金魚飼育を楽しむことができるというメリットもあるので、金魚鉢での飼育を上手に楽しんでいただき、金魚の魅力にたくさんのかたが触れていただけたらと思います。
ということで、今回はこの辺で終わりにします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。