白雲病について知りたい人「金魚の白雲病の原因、症状、治療や予防方法について知りたいな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
- 金魚の白雲病の原因や症状がわかる
- 白雲病の治療方法がわかる
- 白雲病を予防する方法がわかる
金魚の白雲病とは、病原虫が原因で発症する病気です。
梅雨時期など、水温の変化が激しい時期に発症しやすいです。
発症すると進行が早く、えらへのダメージによりいきなり窒息死してしまうこともある厄介な病気です。
初期の段階であれば塩浴のみで治癒することもありますが、症状が進行すると薬浴での治療が必要となります。
今回は、そんな金魚の病気、白雲病の原因や症状、治療方法について解説していきます。
【金魚の病気】白雲病の原因や症状とは
金魚の白雲病の原因や症状について書いていきます。
白雲病の原因
白雲病の原因
- 原生動物による寄生
- 水質の悪化
- 水温の変化が激しい季節、金魚の免疫が低下することによる
金魚の白雲病の原因となるのは、原生動物の中の繊毛虫類である、キロドネラやビスシコラ、鞭毛虫のコスティアの寄生です。
原因虫は、冬眠明けの屋外水槽、餌の食べ残しなどでの水質、水槽内の環境の悪化により繁殖します。
そして、冬眠から明けたばかりで体調が整っていない金魚や、激しい水温の変化により、免疫力が低下している金魚に寄生することで発症します。
水温が不安定になる春先、梅雨時期、秋口は特に注意が必要です。
白雲病の症状
白雲病の症状について、初期、末期にわけてまとめます。
白雲病の初期症状
金魚の白雲病の初期症状としては、底砂利などに身体をこすりつけるようなしぐさが見られます。
白点病でも見られる行為ですね。
そして、体表や鱗に白いモヤモヤとした物質が斑点状にあらわれます。
この物質は、本来は金魚の身体を守る働きをしてくれる膜です。
それが病気によって異常分泌して、白い物質となって身体を覆っていきます。
白雲病の末期症状
白雲病の症状が進行するにつれ、金魚は明らかに元気がなくなります。
食欲が低下し、体表の艶、透明感がなくなり、青白い色になっていくのです。
そして、水面で浮かんだり、水底でじっと動かなくなります。
やがて1週間ほどで白い膜が身体全体を覆うような状態になります。
また、この膜がえらに広がると、呼吸困難により窒息死してしまいます。
症状によっては、早い段階でえらがふさがれ、死んでしまうこともあります。
いずれにしても、初期症状が出はじめてから進行するのが非常に早いので、適切に手を打たないと1~2週間ほどで死ぬケースが多いですね。
白雲病と白点病、水カビ病のちがいは?
白雲病と白点病のちがいは、病名の通りですね。
白点病であらわれるのが白い点なのに対し、白雲病ではモヤっとした物質が斑点状に付着します。
見た目にわかりやすいので、判断できると思います。
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次に、白雲病と水カビ病のちがいですが、水カビも白雲病と同じく白いもの(カビ)が金魚に付着しますが、白雲病がモヤモヤとしているのに対して、水カビ病は比較的はっきりとしています。
また、白雲病のモヤが身体全体を覆うようにして広がるのに対し、水カビ病は発生したところから徐々に広がっていきます。
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白雲病はうつるの?
白雲病の原因は、繊毛虫や鞭毛中による寄生です。
金魚に寄生し、白いモヤの正体である金魚の粘液を食べることによって繁殖します。
ですから、1匹の金魚が白雲病になると、他の金魚も寄生される可能性が高くなります。
なので、病気になった金魚は別の容器に移して治療した方がいいですね。
ただ、発病した金魚を隔離したとしても、発生していない金魚の状態が悪ければ、発病する可能性があります。
他の金魚の白雲病を予防するために、発病していない金魚のいる水槽につちても、水換え、塩浴を実施したほうがいいでしょう。
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白雲病の治療方法
ここからは白雲病の治療方法について書いていきます。
基本的には塩浴と薬浴による治療になります。
白雲病には濃い目の塩浴が効果的
白雲病には塩浴が効果的です。
初期段階であれば0.5%の塩浴で治癒する可能性もあります。
ただ、症状が進んでいるようであれば、通常の塩浴では治癒がむずかしくなります。
そこで効果を発揮するのが、通常よりも濃い目の塩浴です。
「金魚の医・食・住」の著者である川田洋之助氏は、1〜1.5%の塩浴を1日1回、15分〜90分、2〜3日実施する治療方法を推奨されています。
通常の2~3倍の塩分濃度にすることで、塩による殺菌効果や、浸透圧効果によって、原因虫を駆除しようということですね。
そして、このあとさらに薬浴による治療の継続が必要とのことです。
白雲病に効果のある薬はグリーンFリキッド
白雲病にはグリーンFリキッドの効果が比較的高いです。
その他には、成分が似ているメチレンブルーやグリーンFクリアですね。
使いかたとしては、濃い目の塩浴を2~3日実施したあと、規定量を入れて薬浴をさせましょう。
この際、0.5%の塩浴を並行して行うと良いですね。
1週間ほど薬浴を継続し、効果が見られないようであれば、半分程度水換えして薬浴を継続してください。
白雲病の予防方法とは
白雲病は進行が早い病気であるため、治すのがむずかしい病気です。
ですから、予防が非常に重要ですね。
予防のポイントとしては次の通りです。
白雲病を予防するポイント
- 水温の激しい環境を避ける(ヒーターを設置するのもあり)
- 水質が悪化しないよう、餌のやりすぎを防ぎ、定期的に水換えをする
- 床直しを行う。
水温の変化をおさえるためには、水槽の設置場所の検討、もしくはヒーターを設置して一定に保つようにしましょう。
また、日々の餌やりや、水質の維持に注意してください。
屋外飼育の冬眠明けの金魚については、床直しを実施しましょう。
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【金魚の病気】白雲病の原因や症状、治療方法を解説まとめ
金魚の病気である白雲病の原因、症状、治療方法について書きました。
白雲病は進行の早い厄介な病気です。
特に膜がえらに広がると、突然死してしまうことがあります。
病気ながら昨日まで元気にしていたのに、朝になったら死んでいた、なんてことが起こる病気ですね。
なので、早期発見、早期治療とともに、予防することも非常に重要です。
この記事が参考になれば幸いです。