金魚の水カビ病に悩む人「金魚の水カビ病について知りたい。金魚の身体に白い綿のようなものがついているんだよね。これって水カビ病ってやつだよね。どうしてなっちゃったんだろう。そして、どうやったら治るんだろう。原因や症状を、効果のある薬など、治療方法を教えて欲しいな」
こんな悩みを解決します
この記事の内容
金魚の水カビ病の症状や原因、治療方法、そして予防方法について書いています
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を15年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚を飼育していると、金魚の身体に白いもやもやがついているのを発見することがあるかもしれません。
そのもやもやの正体は、水カビ病という病気です。
水カビが金魚の身体に寄生して発症するんですね。
重症化すると治療が難しくなり、死んでしまう可能性の高い病気です。
治療するためには薬浴が欠かせません。
早期に治療を実施することで、完治できる可能性が高くなります。
というわけで、今回は金魚の水カビ病について解説します。
金魚の水カビ病について動画で見る
金魚の水カビ病の原因とは
水カビ病の直接の原因や発生する環境についてまとめてみました。
水カビ病は糸状菌の寄生により発症する
水カビ病は、水カビ科のサブロレグニア、アクリア、アフィノマイヤスなどの糸状菌の寄生により発症します。
これらの菌は、菌糸体と呼ばれる綿状に見える組織を持っていて、金魚に寄生するのです。
寄生された金魚は養分を吸い取られ、浸透圧調整機能が破壊されて死に至ります。
金魚の体内に根を生やすように侵入して破壊していくため、早期発見、早期治療が必要です。
水質の悪化が原因
水カビ科の糸状菌は、常在菌として水槽に存在します。
しかし、金魚が健康な状態であれば、寄生されることはありません。
水質が悪化し、金魚が体調を崩して抵抗力が弱まると、寄生されてしまうのです。
なので、水カビ病は、水換えをきちんと行なっていないなど、水質管理が十分に行えていないことが原因と言えます。
水カビ病の症状とは
水カビ病の症状について書いていきます。
水カビ病の初期症状
水カビ病はその名の通り、金魚の体表に白いカビが生えたような症状が現れます。
金魚の体表に白いもやもやしたものが付着するのです。
擦り傷などの外傷や、穴あき病、尾腐れ病の患部に寄生することが多いですね。
そして、進行するにつれて、少しずつ範囲が広がって行きます。
水カビ病の末期症状
水カビ病は別名を綿かぶり病と呼ばれるように、進行していくとまるで白い綿を被ったような状態になります。
重症化が進むと、寄生している患部に赤い充血が見られるようになります。
これは菌が体内に侵入して根を生やしているためですね。
水カビ病の治療方法
水カビ病の治療方法について書いていきます。
金魚の他の病気と同じく、塩水浴と薬浴がメインとなります。
塩水浴の実施
水カビ病の発生が確認できたら、塩水浴を実施しましょう。
水槽の水を半分程度交換し、それから塩を投入してください。
症状のところに書いたように、外傷などに寄生されるケースが多いため、外傷が見られた時点で念のために塩水浴を実施するのが良いですね。
塩水浴によって日常生活での金魚の負担を軽減し、免疫力が高まるので、水カビ病を事前に予防できる可能性があります。
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水カビ病にはメチレンブルーが効果的
塩水浴を実施したら、同時並行で薬浴を実施しましょう。
水カビ病に効果のある薬は次の通りです。
水カビ病に効果のある薬
- メチレンブルー
- グリーンFリキッド
- アグテン
- ヒコサンZ
メチレンブルー
この中でも、メチレンブルーが一番安価で使いやすいですね。
メチレンブルーの殺菌効果で水カビ病をやっつけるのです。
ただ、水槽のパッキンや砂利などが青く染まってしまうので、染まってしまってもよい容器で使用する必要があります。
また、水草を水槽に入れている場合、メチレンブルーを投与すると枯れてしまいます。
投与する場合は水草を避難させるようにしてください。
グリーンFリキッド
メチレンブルーと基本的に同じ効果があるのが、グリーンFリキッドになります。
効果が同じなのと同様、水槽のパッキンなどが青く着色されてしまったり、水草には使えないといった特徴も同じになります。
アグテン
アグテンであれば、水槽に色が付着してしまう心配がありません。
また、水草が入っている水槽でも使用することができます。
マカライトグリーンが主成分となる薬です。
ヒコサンZ
ヒコサンZもアグテンと同じくマカライトグリーンを主成分とする薬になります。
色の付着がなく、また水草の入っている水槽でも使用することができます。
ピンセットで取り除き、イソジン消毒
塩水浴をや薬浴の他に、金魚の体表についている水カビをピンセットで除去するのも効果的です。
金魚の身体を手で持って、ピンセットで慎重に水カビを取り除いてください。
この際、事前に手を水槽の中で十分に冷やしてから、金魚の身体を持つようにしましょう。
体温によって急激な温度変化を感じると、金魚は大きなストレスを感じ、体調を崩してしまう可能性があります。
また、あまり手で持つと、擦れによって金魚の身体の表面を覆ってい粘膜が剥がれてしまい、病気などの原因になります。
極力短時間で作業を終えるようにしなければなりません。
使い捨てのビニール手袋やキッチン用のゴム手袋を着用するといいですね。
水カビを取り除いたら、患部に綿棒などでイソジンを塗ってください。
殺菌効果により二次感染を防ぐためです。
まとめ
金魚の水カビ病の症状や原因、治療方法について書きました。
水カビ病は常在菌が原因となるので、普段の飼育方法が大切になります。
定期的な水換えと、金魚の様子観察をしっかりと行い、塩水浴を用いて健康管理を行ないましょう。
そうすることで予防できる病気です。
というわけで、今回はこのへんで終わりたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。