濾材のウールマットについて知りたい人「濾材として使用する場合のウールマットの特徴や役割、使用方法について知りたい。水槽のフィルターにはウールマットを使用するのが基本だよね。どうしてウールマットって必要なのかな?その特徴や役割を知りたいな」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚を水槽で飼育する場合に用いるフィルターですが、その中には必ずと言っていいほどウールマットが使用されています。
たとえば、上部フィルターであれば生物濾過に用いる濾材の上にセッティングしますし、外部フィルターでも同様です。
外掛けフィルターの専用濾材は、活性炭などをウールマットで包んだ形のカートリッジタイプになっていますし、投げ込み式フィルターの濾材も、ウールで濾材を内包しているものがほとんどですよね。
では、どうしてフィルターにはウールマットが必要なのでしょうか?
それは、ウールマットが物理濾過の役割をするのに長けているからです。
というわけで、今回は濾材のウールマットの役割や特徴、使いかたについて解説していきます。
濾材としてのウールマットの役割と使い方
濾材としてのウールマットの役割と使いかたについて見ていきます。ウールマットの役割をまとめると、次のようになります。
ウールマットの役割
- ゴミを取り除く物質濾過の役割
- バクテリアを棲み着かせて生物濾過も発揮
掘り下げていきます。
ゴミなどの取り除く物理濾過の役割
濾材としてのウールマットは、物理濾過としての役割を担います。ウールがゴミをからめ取るのに適しているからです。
物理濾過とは、金魚が出したフンや餌の食べかす、食べ残しを取り除く作用を言います。
たとえば、上部フィルターであれば、ポンプで飼育水を濾過槽に吸い上げ、濾過槽を通します。その際に、まず最初にウールマットを通過するようにしておきます。
そうすれば、飼育水にふくまれている金魚のフンなどが、ウールマットを通過する際に取り除かれるのです。
なぜ、ウールマットで水中のフンなどを取り除く必要があるかというと、生物濾過を発揮する濾材が汚れるのを防止するためです。
生物濾過とは、バクテリアによって汚れを分解し水を浄化する作用のことを言います。濾過の中ではもっとも強力な浄化作用を発揮してくれます。
生物濾過を適切に作用させるためには、濾材の目詰まりを防止する必要があります。
濾材が目詰まりしてしまうと、濾材を水が流れなくなり、バクテリアによる汚れの分解作用が低下するからです。
まとめると、物理濾過は生物濾過をきちんと作用させるために、事前にフンなどを濾し取り、生物濾過の濾材の目詰まりを避ける役割をしているというわけですね。
生物濾過も発揮する
ウールマットは、物理濾過だけではなく生物濾過の役割も果たすことができます。ウールマットもバクテリアの棲み処になるからです。
たとえば、投げ込み式フィルターや外掛けフィルターの専用濾材は、ウールが物理濾過と生物濾過の両方を担ています。
ただし、ウールマットは目詰まりしやすく、また耐久性が低いために定期的な交換が必要になります。
ウールマットが物理濾過、生物濾過を兼ねる形になると、ウールマットを交換するたびに生物濾過の作用が大きく低下してしまうことになります。
新しいウールマットにバクテリアが棲みつくまで、生物濾過の作用を発揮してくれなくなるからです。
金魚が病気になるリスクが高くなるので、なるべく物理濾過と生物濾過をひとつのウールマットで兼用することは避けたほうがいいですね。
もし、ウールマットを生物濾過の濾材として使用する場合は、二枚重ねにしてください。
1枚目のウールマットで物理濾過を行い、2枚目のウールマットで生物濾過を担当してもらうのです。
そうすれば、生物濾過のウールマットの目詰まりを避けることができ、1枚目の物理濾過のウールマットを交換しても、生物濾過の低下を避けることができます。
ウールマットの使い方
ここまで書いてきたように、ウールマットの主な役割は水中のごみを取り除く物理濾過であり、生物濾過の濾材の汚れを防止することが目的となります。
ですから、ウールマットは生物濾過の濾材よりも先に水に触れる位置に設置しなければなりません。
しっかりと生物濾過の濾材を覆い、汚れがいかないようにしてください。
濾材のウールマットの特徴
では、濾材として使用するにあたっての、ウールマットの特徴や役割について書いていきます。
ウールマットとは
アクアリウムにおけるウールマットとは、フィルターに敷くウール状のマットのことを指します。フィルターの形に合わせて、加工されたものが販売されています。
たとえば、60cmの上部フィルターであれば、長方形に加工されています。外部フィルターであれば、丸い形になっています。
少し形が合わなくてもハサミやカッターで加工しやすく、かんたんに合わせることができます。
また、どんな形でも対応できるように、ウールのかたまりとして販売されている商品もあります。
外掛けフィルターや投げ込み式フィルターの濾材を自作するのに使用することができます。
とにかく値段が安い
ウールマットの特徴のひとつ目は、とにかく値段が安いことです。
他の濾材と比較して、導入時の金額をかなりおさえることができます。また、ランニングコストも安くおさえられるので、財布にやさしいですね。
目詰まりしやすく耐久性が低い
いっぽうで、目詰まりがしやすいという特徴もあります。
目詰まりをすると水の通りが悪くなり、飼育水のごみを取り除くことができなくなります。汚れが生物濾過の濾材に流れ込んでしまうことになるので、飼育水の浄化作用が低下してしまいます。
ですから、定期的に水で洗う必要があります。
ただし、耐久性も低いため、水で洗うたびにへたっていきます。また、目詰まりも起こしやすくなります。
早め早めの交換をして、物理濾過の作用が低下しないようにしてください。
濾材のウールマットの特徴と使い方について:まとめ
濾材としてのウールマットの役割と特徴、使い方について書きました。
この記事のポイントをまとめます。
この記事のポイント
- ウールマットは物理濾過がメイン
- 生物濾過の濾材としても活躍
- 目詰まりしやすく耐久性も低いので定期的な交換が必要
- でも、とても安く使いやすい
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。