金魚にエアレーションが必要か知りたい人「金魚を飼育するのに、エアレーションって絶対に必要なの?お店の水槽なんか見ていると、エアレーションがないものもあるよね。あれってどうやって酸素を供給しているのかな。エアレーションの必要性の有無が知りたい」
こんな悩みを解決します
この記事の内容
こんにちは、せいじです。金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚を飼育する上で必須というイメージのあるエアレーション、いわゆるぶくぶくですが、ペットショップのアクアリウムコーナーを覗くと、エアレーションをしていない水槽もちらほら見かけますよね?
エアレーションがないということは、酸素が供給されないということになるように思います。酸素が供給できない状態で、金魚は生きていけるんでしょうか?
実は、水槽に酸素を供給する方法は、エアレーションだけに限りません。水面が空気に接する面積を増やすことができれば、水中に酸素が取り込まれるからです。
ですから、水面に揺れが発生するフィルターがあれば、金魚が生きていく上で十分な酸素が水中に供給できるというわけです。
もっというと、自然な風で水面が揺れるのであれば、道具を用いなくても酸素は自然と供給されるのです。
では、エアレーションは必要ない、ということでしょうか。いえ、エアレーションが必要なケースも存在します。
というわけで、今回は金魚を飼育するのにエアレーションは必要か、それともなくてもいいのかについて、シチュエーション別に解説していきます。
金魚を飼育するのにエアレーションがなくてもいいケース
まず、エアレーションがなくても大丈夫なケースについて書いていきます。
まとめると次のようになります。
エアレーションがなくてもいいケース
- フィルターを使用している
- 間口が広くたくさん水が入る容器で少ない金魚を飼育している
屋内の水槽飼育では、フィルターを使用することがほとんどだと思います。ですから、金魚をふつうに飼育する分にはエアレーションは必要ありません。
詳しく掘り下げていきます。
フィルターを使用している
なんらかのフィルターを使用して飼育している場合は、エアレーションがなくても金魚を飼育することができます。なぜなら、水を循環する際や、水面の揺れによって飼育水に酸素を取り込むことができるからです。
たとえば、上部フィルターであれば、ポンプで飼育水を組み上げ、濾過槽を循環させて水槽に戻します。
水を循環させている間、水面が揺れて水が空気と触れますし、水槽に戻る際にも水面の揺れによって空気に触れます。
その結果、たくさんの酸素が飼育水に取り込まれるのです。
間口が広くたくさん水が入る容器で少ない金魚を飼育している
間口が広くたくさん水が入る容器で、少ない数の金魚を飼育する場合も、エアレーションなしで金魚を飼育することができます。
水量がたくさんあるということは、それだけ水中の酸素の量が増えるということになります。さらに、間口が広いと水が空気に触れる面積が広くなるため、酸素を取り込みやすくなります。
そのうえで金魚の数を少なくすると、消費される酸素の量も減るため、エアレーションだけでなくフィルターがなくても自然と必要な酸素量が供給されることになるのです。
金魚を飼育するのにエアレーションが必要なケース
ここからは、エアレーションが必要なケースについて書いていきます。これまで書いてきた通り、たいていの場合はフィルターがあれば酸素を十分に確保することができます。
しかし、エアレーションが必要なケースも存在します。
まとめると、次のようになります。
エアレーションが必要なケース
- 過密飼育により金魚が鼻上げをしている
- 飼育水の浄化作用が足りない
- 塩水浴の実施中
- 真夏で水温が高い
それぞれ掘り下げていきます。
過密飼育により金魚が鼻上げをしている
水槽にたくさん金魚を入れて過密飼育の状態になっている場合は、エアレーションをした方が安心です。
特に金魚が鼻上げをしているようであれば酸素不足の証拠ですので、すぐにエアレーションを設置してあげてください。
また、金魚だけでなく、生物濾過に必要なバクテリアのことを考えても、酸素は豊富にあったほうがいいです。ですから、鼻上げが見られなくても、エアレーションを設置するようにしてください。
なお、過密飼育をすると、金魚の健康を損なうリスクが高く、また管理もむずかしくなります。
ですから、過密飼育はできるだけ避けるようにしてください。
飼育水の浄化作用が足りない
水が白く濁りやすいとか、異臭がするようであれば、エアレーションを設置してみてください。
白く濁ったり、異臭がするのは、生物濾過が十分に作用していないことが原因である可能性が高いからです。
生物濾過がきちんと作用していないと、飼育水にアンモニアが溜まっていくことになります。これが、白濁や異臭の原因となるのです。
アンモニアを分解してくれるバクテリアは、酸素を好む好気性バクテリアです。ですから、飼育水に酸素を供給してあげることで増える可能性があります。
もし、酸素を供給しても改善されない場合は、他にバクテリアが増えない原因が考えられるため、水槽のバクテリアの増やし方【重要です】をご覧ください。
塩水浴を実施している
塩水浴を実施するときも、エアレーションをしておいたほうがいいかもしれません。というのも、塩水にすると、水に含まれる酸素の量が減少してしまうからです。
水には酸素を含むことができる上限値があって、それには温度などが関係してきます。そして、真水よりも塩水のほうが、含むことができる上限が低くなっています。
ですから、継続的に酸素を供給してあげる必要があるということになります。
真夏で水温が高い
前述したように、温度によっても水の中に含まれる酸素の量が変化します。水温が高いほど酸素の量は少なくなります。
真夏の暑い時期には、通常時よりも酸素の量が減ってしまうため、エアレーションが必要になってくるのです。
金魚にエアレーションは必要?それともなくてもいい?:まとめ
金魚を飼育する際に、エアレーションが必要なケースと、なくても大丈夫なケースについて解説しました。
ふつうに飼育する場面では、エアレーションは必須のものではありません。むしろなくても十分に飼育することが可能です。
しかし、特定の場面では、エアレーションが必要になってきます。ですから、常時設置しないのであれば、うまく使い分けていく必要がありますね。
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。