ホテイアオイの水質浄化作用を知りたい人「金魚やメダカの水槽にホテイアオイを入れると、水をきれいにしてくれるって聞いた。ホテイアオイには水質浄化作用があるってほんと?それなら最高だよね!入れるにあたって、なにか注意しなければいけないことはある?」
こんな疑問を解決します
この記事の内容
ホテイアオイの水質浄化作用と注意点について書いています
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚やメダカの飼育に相性の良い水草として、ホテイアオイがあります。
ホテイアオイは、丈夫で手間がかからず、水面に浮かべるだけで飼育水の浄化作用や、酸素を供給する働きをしてくれるからです。
ただし、金魚やメダカの飼育に使用するにあたっては、注意点もあります。
増えすぎると太陽の光をさえぎってしまいますし、夜間に酸欠を引き起こす恐れもあります。
枯れてしまった葉は、逆に飼育水を汚すことになります。
というわけで、今回はホテイアオイの水質浄化作用と、金魚やメダカの飼育に使用するにあたっての注意点について解説します。
ホテイアオイの水質浄化作用の仕組み
では、ホテイアオイの水質浄化作用の仕組みについて見ていきましょう。
飼育水の汚れの原因
金魚やメダカを飼育すると、飼育水はだんだんと汚れていきます。
飼育水を汚す主な原因は、金魚やメダカの排泄物です。
排泄物には、アンモニアが含まれています。
アンモニアは、金魚やメダカにとって猛毒となります。
少しでも発生すると、途端に金魚などにストレスをあたえることになるんですね。
ですから、アンモニアがそのまま残るような環境であれば、毎日のように頻繁に水換えをして、アンモニアを排出する作業が必要になります。
頻回な水換えは、飼育者の負担になるだけでなく、金魚やメダカにとってもストレスになります。
このストレスは、環境の変化によるものです。
そのような状況を避けるために、飼育には生物濾過が用いられます。
生物濾過とは、微生物のバクテリアを使ってアンモニアを分解する作用を言います。
水槽でフィルターを使用するのは、主に生物濾過を発生させるためです。
フィルターの濾材の中に、アンモニアなどを分解してくれるバクテリアを棲みつかせ、このバクテリアの働きによって飼育水のアンモニアを分解させるのです。
とはいえ、生物濾過を発生させるために必ずフィルターが必要になるわけではなく、どんな水槽でも大なり小なり生物濾過は発生しています。
ですから、ある程度の飼育水の浄化は行われるんですね。
生物濾過によって分解されるアンモニアは、亜硝酸、そして最終的に金魚やメダカには害の少ない硝酸という物質になります。
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汚れがもたらす飼育水への影響
硝酸は、アンモニアよりもずっと有害性の低い物質になるため、すぐに金魚などが死んでしまうことはありません。
しかし、まったく影響がないわけではなく、硝酸が飼育水に溜まってくると、つまり飼育水の汚れがひどくなると、金魚が体調をくずしたり、病気の原因となります。
なぜなら、硝酸塩は、水質を酸性に傾けるからです。
金魚などが快適に過ごせる水質は、中性〜弱アルカリ性です。
この水質から外れて酸性になっていくと、金魚などはストレスを感じるようになるんですね。
そして、大きく外れてしまうと、生きていくことがむずかしくなります。
ですから、溜まった硝酸を排出する必要が出てくるのです。
そのためにするのが水換えです。
水換えは、飼育水に溜まっていく硝酸を排除し、水質を中性〜弱アルカリ性に保つために行うというわけです。
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ホテイアオイなどの植物による水質浄化の仕組み
ホテイアオイに水質浄化作用があるといわれるのは、金魚に害を及ぼす物質の最終形態である硝酸を排除してくれるからです。
なぜなら、硝酸はホテイアオイにとっては栄養素だからです。
ホテイアオイは、光合成と硝酸塩などの栄養素によって成長します。
金魚などの飼育に用いる場合は、浮かべておくだけで飼育水から硝酸塩を吸い上げ、成長していくのです。
メダカのビオトープではほぼ水換えなしで飼育できるのは、生物濾過による水質浄化と、ホテイアオイなどの水草による水質浄化のバランスが取れているからです。
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ホテイアオイが水質汚染の原因になることも
ところが、ホテイアオイは時に金魚などに有害になってしまうことがあります。
水質汚染の原因になるからです。
次のような場合、ホテイアオイが原因で水質汚染をまねくことがあります。
ホテイアオイによる水質汚染
- 枯れた葉が水を汚す
- ホテイアオイが増えすぎたことによる酸欠
掘り下げていきます。
枯れた葉による水質汚染
ホテイアオイは、ホテイアオイ自体が枯れなくても、つけている葉が枯れていくことがあります。
暑い時期だと、枯れた葉は腐っていきます。
それが、飼育水の汚れの原因となるのです。
ですから、枯れた葉が発生したら、飼育水から取り除くようにしてください。
腐敗の早い真夏は、特に注意が必要です。
酸欠による水質汚染
ホテイアオイが増えすぎると、夜間、飼育水に酸欠が発生することがあります。
昼間は光合成で酸素を放出するホテイアオイですが、光合成ができない夜は、逆に飼育水の酸素を吸って消費します。
飼育水の酸素が減ると、生きている金魚やメダカが酸欠で死んでしまう可能性があります。
仮に、金魚やメダカが大丈夫でも、飼育水の汚れを浄化してくれるバクテリアが死んでしまう可能性があるんですね。
バクテリアが減少してしまうと、金魚などが出すアンモニアを分解できなくなるため、飼育水は汚れやすくなります。
これが、ホテイアオイが原因で起こる、酸欠による飼育水の汚染です。
ホテイアオイの水質浄化作用と注意点について:まとめ
ホテイアオイの水質浄化作用と注意点について書きました。
この記事をまとめます。
この記事のまとめ
- ホテイアオイには、水質浄化作用がある
- 金魚やメダカに有害な物質である硝酸塩を吸収して、飼育水から排除してくれるため。
- ただ、ホテイアオイの葉が枯れて腐敗すると、逆に汚れの原因となる
- ホテイアオイが増えすぎると、酸欠による水質汚染をまねくことがある。
ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。