金魚について

金魚もおしっこ(尿)はする?どこから出るの?

金魚もおしっこをするのか知りたい人「金魚もおしっこをするのかどうか知りたい。金魚っておしっこするの?金魚のふんは有名だけれど、おしっこの話しって聞かないよね。どうなのかな?まぁ、水の中にいるからわかりにくいけど、おしっこしてるのであれば、目で見てわかるものなの?金魚のおしっこについて詳しく知りたいな」

こんな疑問を解決します

この記事の内容
金魚もおしっこをするのかどうかについて書いています

こんにちは、せいじです。金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。

さて、金魚というと長いふんが特徴的ですよね。いつもだれかにくっついて行動している人を揶揄して「金魚のふんみたいな人」なんていう言葉もあるぐらいです。

いっぽうで、同じ排泄でもおしっこについて語られることはまったくありません。

そんなこともあって「金魚っておしっこをしないの?」と思う人もいるかもしれませんね。(そもそもおしっこのことすら頭に浮かばない人がほとんどかもしれませんが・・・)

しかし、実は金魚もおしっこをするんです。ふんと同じ排泄孔から行われているんですね。しかもふんなんかよりもずっと多く、頻繁に!

というわけで、今回は金魚のおしっこについて解説します。

なお、金魚のふんについて詳しく知りたい方は、【重要】金魚の良いフン、悪いフンの見分けかたを解説しますをご覧ください。

金魚もおしっこ(尿)はする?どこから出るの?

では、金魚のおしっこについて見ていきましょう。

金魚は、実はおしっこを絶えずしているような状況にあるんですね。

どうしてそのような排尿状態になるのか、そしてどこから排尿しているのかについて掘り下げていきたいと思います。

浸透圧調整のために金魚は常におしっこをしている

金魚は、常におしっこをしている状態になります。なぜなら、浸透圧によって体内に入ってくる水を排出しなければならないからです。

浸透圧とは、かんたんにいうと半透膜(小さな分子だけを通す膜。たとえば生き物の細胞を構成している細胞膜など)で隔てられたものの間で、塩分濃度の低い方から塩分濃度の高い方へ水分が移動する現象です。

たとえば、きゅうりを塩漬けにしておくと、きゅうりがしぼんでシワシワになりますよね。あれは、きゅうりの水分が、塩分濃度の高い塩に移動してしまうからです。

金魚の体液は、0.5%程度の塩分濃度になっています。ですから、淡水で飼育すると、金魚の体内に飼育水が絶えず流れ込んでくる状態になるんですね。

金魚は体内に入ってくる飼育水をそのままにしておけないので、身体を維持するために常に水を排出する作業をしなければならないわけです。

その際、えらなどからも排出するのですが、肛門から尿としても排出されます。そうしないと、入ってくる水の排出が間に合わないからです。

なので金魚は常に薄いおしっこを排出している状態にあるわけなんですね。

なぜおしっこには注目されない?

つまり、有名な金魚のふんとくらべて、金魚はずっと頻繁に排尿をしています。しかし、ふんとはちがって排尿に注目がいくことはありません。

金魚の排尿は目で確認することができないから、また、排尿の確認が金魚飼育に大きな影響を及ぼさないから、というのがその理由でしょう。

金魚の排便は、肛門からゆらゆらと長く伸ばしながら行われます。見た目にインパクトが強いんですよね。

水槽をパッと見ただけで、金魚のふんは確認することができますからね。

それに、ふんは、金魚の健康のバロメーターになります。

ブツブツと切れたふんや、長く伸びすぎたふん、空気をふくんだ透明なふんなど、ふんの状態によって消化不良や体調の異常を把握することができるわけです。

しかし、おしっこは無色なので目視できません。見えないので体調を確認するサインとしても使えません。

ですから、金魚の排尿に目がいくことがほとんどないのです。

【重要】金魚の良いフン、悪いフンの見分けかたを解説します

塩水浴をすることで排尿の負担などが減る

金魚が体調不良や病気になると、塩水浴をしますよね。塩水浴をすることで自然治癒力が上がり、体調が回復したり病気が治りやすくなるからです。

どうしてそのような効果が発生するのかというと、飼育水を塩水にすることで浸透圧を軽減することができるからです。

前述したように、浸透圧は半透膜を介して塩分濃度にちがいのあるものの間で発生します。ですから、塩分濃度のちがいをなくしてしまえば、浸透圧は発生しなくなるんですね。

飼育水を0.5%の塩水にする塩水浴は、金魚の体液の塩分濃度に飼育水の塩分濃度を合わせることによって、浸透圧を軽減する目的で行います。

浸透圧がなくなるということは、金魚の体内に水が流れ込んでこなくなるため、金魚は水分を排出する作業をしなくてよくなるんですね。

えらなどからの排出はもちろん、排尿によっての排出作業も軽減されます。

水の排出作業を軽減することは、日常生活での身体への負担を軽減することになり、軽減したエネルギーを自然治癒力に回すことができるため、自然治癒力が向上するのです。

金魚もおしっこ(尿)はする?どこから出るの?:まとめ

金魚もおしっこをするのかどうかについて書きました。

この記事をまとめます。

金魚のおしっこについて

  • 金魚は常に薄いおしっこを肛門からしている
  • 浸透圧によって流れ込んでくる水を排出する目的
  • 無色で目視できないので、触れられることが少ない。

ということで今回はこの辺で終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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