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金魚の口が変形する病気!口腐れ病の原因や症状、治療方法を解説

2021年3月27日

金魚の口腐れ病に悩む人「金魚の口が変形している。原因はなんだろう?どうやったら治るのかな?治療方法を知りたい」

こんな悩みを解決します

この記事の内容

金魚の口腐れ病の症状や原因、治療方法について書いています

こんにちは、せいじです。

金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。

さて、金魚の病気のひとつに口腐れ病というものがあります。

口腐れ病は、病原細菌の感染によって口がボロボロになってしまったり、変形してしまう病気です。

内臓に直接害をあたえる病気ではないので、即致命的な影響を受ける病気ではありませんが、口に異常が発生するとうまく餌を食べられず、衰弱して死んでしまう場合があります。

口へのダメージがひどいと、病気が治っても元に戻らないことがあります。

ですから、早期発見、早期治療が重要なのです。

というわけで、今回は金魚の口腐れ病について解説します。

金魚の口が変形する病気!口腐れ病の原因や症状、治療方法を解説

では、金魚の口腐れ病について書いていきます。

まず、口腐れ病の原因、そして症状について掘り下げていきたいと思います。

なお、口腐れ病とよく似た病気に、尾腐れ病があります。

口腐れ病と尾腐れ病は、発症する場所がちがうだけで原因や症状は同じです。

金魚の尾腐れ病の原因や治療方法とは【治ります】

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口腐れ病の原因とは

口腐れ病の原因は、病原細菌のカラムナリス菌の感染です。

カラムナリス菌は尾腐れ病の原因菌でもあります。

感染する部位のちがいによって、尾腐れ病、口腐れ病、ヒレ腐れ病に分かれます。

カラムナリス菌は水質の悪化により増殖します。

金魚が健康なうちは感染しませんが、ストレスなどで免疫力が低下すると感染しやすくなります。

水質の悪化はカラムナリス菌の増殖とともに、金魚にもストレスとなり、病気の発症リスクを高めるのです。

口腐れ病の症状とは

水槽を泳ぐ金魚を観賞していて、口に違和感を感じることがあります。

よく見ると、なんだか口が白っぽくなっている、ただれている、変形しているように見える、そんなときは口腐れ病の可能性があります。

口腐れ病の症状は次のとおりです。

口腐れ病の症状

  • 口の周辺が白くなる、ただれる
  • 口がボロボロになる
  • 口が変形する

このような症状が出るのは、原因細菌のカラムナリス菌が、感染部位でたんぱく質を分解する酵素を出すためです。

酵素によって細胞が破壊され、ボロボロになったり変形したりするんですね。

症状が進行すると、口がきちんと開かなかったり、閉じられない状態になります。

その結果、餌がうまく食べられないようになり、衰弱して死んでしまうことがあるのです。

口の変形などがひどいと、病気が治癒しても元に戻らないことがあります。

早期に異変に気づくことが重要ですね。

ただし、この菌は表面の感染だけで、内臓に害をあたえることはありません。

口腐れ病は他の金魚にうつる?

口腐れ病は他の金魚にもうつるのでしょうか?

カラムナリス菌の感染力は強く、1匹の金魚が発症した場合、他の金魚も発症するリスクが高いと言えます。

すでに症状が出ている金魚を隔離して治療するというよりも、いっしょに飼育しているすべての金魚を治療する形にしたほうがいいでしょう。

また、濾材や底砂利にも菌が増殖している可能性があるため、水槽全体を治療するイメージを持ったほうがいいですね。

口腐れ病と奇形

金魚の口の変形は、口腐れ病以外にも起こります。

生まれつき口が変形した奇形の金魚が存在するからです。

先天的な奇形の場合は、餌を食べることができるのであれば問題ありません。

また、生まれ持ったものなので、治療をすることもできません。

ひとつの個性と思って、大切にしてあげてください。

口の奇形を持つ個体を避けるためには、購入時などに口もふくめた全身をチェックするようにしてください。

自家生産の金魚の場合は、孵化時の環境によって奇形の発生率が変わります。

詳しくは金魚の稚魚の奇形はどんなものがある?発生する原因は?をご覧ください。

口腐れ病の治療方法

ここからは口腐れ病の治療について書いていきます。

口腐れ病を治療する場合は、前述したように発症した個体を隔離して行うのではなく、他の金魚や濾材、砂利など水槽全体を治療するイメージで行ってください。

薬浴については、生物濾過に必要なバクテリアの全滅をまねく可能性がありますが、カラムナリス菌の再感染よりはマシですよね。

薬浴が終わったあと、再度水槽を立ち上げるつもりで治療してください。

塩水浴の実施

まず、口腐れ病の治療には、定番の塩水浴が効果を発揮します。

浸透圧を軽減することで、自然治癒力が高まるからです。

ただし、個人的な経験でいうと、塩水浴のみで治癒することはむずかしいです。

次の薬浴と併用しての治療が必要となります。

金魚の塩水浴とは?やり方や効果をわかりやすく解説

薬浴による治療

口腐れ病には細菌感染症の治療薬による薬浴が効果的です。

具体的な薬は次のものになります。

口腐れ病に効果のある薬

  • グリーンFゴールド顆粒
  • エルバージュエース

個人的には尾腐れ病や口腐れ病には、グリーンFゴールドを愛用しています。

これ一択といっていいほど効果が高いですね。

たいてい完治させることが可能です。

薬浴をする場合は、半分程度の水換えを行ってから、規定の容量を飼育水に投与してください。

そして、そのまま1週間継続します。

1週間が経過したら、また半分ほど水換えして薬を抜いていってください。

その後は1週間毎の水換えを繰り返し、完全に真水に戻していきます。

水換えを1ヶ月ほど行えば、バクテリアの生物濾過も再構築されているはずです。

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金魚の口が変形する病気!口腐れ病の原因や症状、治療方法を解説:まとめ

金魚の口腐れ病の症状や原因、治療方法について書きました。

記事の内容をまとめると、次のようになります。

この記事のまとめ

  • 口腐れ病は口が変形、ぼろぼろになる病気
  • カラムナリス菌が原因
  • 水質悪化が発症の元
  • 塩水浴、薬浴で治療
  • 完治しやすい病気

ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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