金魚を飼っている人「金魚が横になっている理由が知りたい。金魚が水槽の中で、横に傾いたまま沈んでいたり、浮いていたりする。泳ぐときもふらふらして、とても調子が悪そう。どうしたらいいかな?」
こんな悩みを解決します。
この記事の内容
金魚が横になって弱っている状態の原因と対処方法について書いていきます
こんにちは、せいじです。
金魚が横になってしまって、ちゃんと泳げなくなる症状があります。
考えられる原因は次の4つです。
金魚が横になる原因
- 浮くタイプの転覆病
- 沈むタイプの転覆病
- 神経の異常による転覆病
- 弱っている
そして、原因のうちの3つに該当する転覆病については、次のような原因が考えらえます。
3種類の転覆病の原因か
- 餌の食べ過ぎによる消化不良で身体のバランスが取れない
- なにかしらの影響で浮き袋に異常が発生している
- 神経的な異常で、身体のバランスが取れない
それぞれの症状や治療方法について解説します。
金魚が横になる原因は病気?治療、対処方法を解説します
金魚が横になる4つの原因を掘り下げていきます。
それぞれの症状に特徴がありますので、判断しやすいと思います。
それではまいりましょう。
浮くタイプの転覆病
金魚が横になる原因のひとつ目は、浮くタイプの転覆病です。
浮くタイプの転覆病の特徴は次の通りです。
浮くタイプの転覆病の特徴
- 水面に浮いて、横を向いたり逆さを向いている
- 水面に引っ張られるように浮かんで沈めない
- 身体のバランスが取れない
転覆病の原因は様々あって、すべて明らかになっているわけではありません。
以前は浮袋の異常が原因と考えられていましたが、転覆病を発症している金魚の中には、解剖の結果、浮袋には異常がなかったケースもありました。
ただ、もっとも多く見られるのは、餌を食べたときに転覆症状が出るケースです。
餌を食べた直後、身体が浮くようになり、バランスがとれなくなるのです。
しばらくすると通常に戻りますが、餌を食べるとまた同じ症状を繰り返します。
そして、転覆病が悪化すると、浮く現象が常態化するようになります。
こうなると、身体の一部が常に水面から出た状態になるので、乾燥してただれてしまいます。
ただれた部分からばい菌が入り、他の病気になるリスクが高まるのです。
やがて衰弱し、死んでしまいます。
対処方法:餌切りと加温
浮くタイプの転覆病の対処方法は、餌切りと加温です。
餌を1週間ほど完全に切り、活動を活発にするために水温を28℃ぐらいに上げます。
初期の転覆病であれば、餌を切れば数時間で元に戻ります。
しかし、一度転覆症状が出た金魚は、少量でも餌を食べると、また転覆症状があらわれるようになります。
餌を切って改善し、食べるとすぐに転覆する、を繰り返すと、徐々に転覆している時間が長くなっていき、やがて常時転覆している状態となります。
加温した状態で餌をしばらく切ることで、症状が改善することもありますが、転覆病を抱える金魚は、餌をたくさん食べさせて大きく育てるのはほぼ不可能と言えます。
沈むタイプの転覆病
金魚が横になる原因の2つ目は、沈むタイプの転覆病です。
沈むタイプの転覆病は、浮くタイプの転覆病とは逆に、泳ごうとしてもまるで底から糸で引っ張られるように、沈んでしまうのです。
症状をまとめると次のようになります。
沈むタイプの転覆病の特徴
- 底に沈んで、浮いて泳げない
- 水槽の底を這いまわるようになる
- 重症化すると横たわる
沈む転覆病の原因は、餌の食べ過ぎです。
やっかいなのは、症状が出ると、餌を切っても元に戻ることはほぼないという点です。
なので、不治の病と言えるかもしれません。
初期症状としては、ひれを動かしている間は泳いでいられますが、泳ぎを止めると沈んでしまう状態になります。
健康な金魚なら、ひれを動かさなくても浮袋があるので浮いていられます。
しかし、沈む転覆病の場合は、落ちるように沈むのです。
そして、徐々に悪化していき、まったく浮けなくなります。
餌を切っても症状はひどくなっていくので、手の施しようがありません。
やがて身動きが取れなくなり、底に接地している身体の一部がただれるようになります。
そこからばい菌が入って2次感染を起こしたり、餌を食べられなくなって衰弱して死んでしまいます。
対処方法:餌切りと加温も予後は不良
餌の食べ過ぎによる症状なので、浮くタイプと同様に餌を切り、加温をします。
その状態で奇跡的に回復するのを待ちましょう。
ただ、ほぼ改善は見込めません。
泳げないだけで金魚自体は元気なので、餌をあたえてできる限り寿命を延ばしてあげるのもいいかもしれません。
餌をあげても、あげなくても、予後はそれほど大きく変わりませんので。
神経の異常による転覆病
転覆病の最後は、神経の異常により平衡感覚がおかしくなり、まともに泳げなくなる状態です。
浮くタイプ、沈むタイプの転覆病とはちがい、普通に泳いでいても、ゆるやかに頭から逆立ちするようになったり、横に傾いたりするようになります。
金魚はあわててひれを動かし、正しい泳ぎ姿勢に戻しますが、しばらくするとまた制御できなくなり、傾きます。
症状は徐々に悪化していき、最後は水中の中で傾いた姿勢が常態化するようになります。
そして、やがて衰弱して死んでしまうのです。
対処方法:特になし
神経の異常による転覆病についても、治療方法はありません。
病状の進行を止めることはできませんので、見守ってあげるしかありませんね。
弱っている
なんらかの原因で弱っている金魚は、泳ぎ姿勢を維持できなくなります。
原因としては次のようなことがあげられます。
弱っていることでの転覆
- 水質が悪化している
- 病気になっている
- 餌が足りず栄養不足で弱っている
いずれの原因でも、横になるまで状態が悪化してしまうと、改善は厳しいと言わざるを得ません。
奇跡的に復活した例はありますが、ごく限られたケースで、再現性のある治療方法はありません。
ただし、飼育者として最後までできることをしてあげてください。
対処方法:水換え、塩浴、治療、餌やりの見直し
水質の悪化や病気によって弱っている場合は、水換えをして塩水浴を実施します。
そして、病気の症状により、適した薬を用いて薬浴を実施しましょう。
また、餌をあまりあたえておらず、餌不足が原因と考えられる場合は、餌やりの頻度や量を見直しましょう。
複数の金魚を混泳させている場合、餌をあげているのに栄養不足になることも考えられます。
泳ぎの能力が他の金魚より極端に低かったり、小さな金魚を大きな金魚といっしょに混泳させていると、他の金魚に負けて餌にありつけない状況が発生します。
餌やりの際に様子をしっかりと見て、餌を食べられていないようであれば、環境の改善をしてあげてください。
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金魚が横になる原因は病気?治療、対処方法を解説します:まとめ
金魚が横になる原因とその対処方法について書きました。
大まかに見て4つの理由が考えられます。
いずれも予後が厳しい原因ではありますが、改善の余地が全くないわけではありません。適切な対処を実施し、回復に努めてあげてください。
というわけで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。