メダカの白点病について知りたい人「メダカの白点病について知りたい。メダカの身体に白い点々が出てきたんだよね。これって白点病ってやつなのかな?原因や症状、治療方法が知りたいな」
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この記事の内容
メダカの白点病の原因や症状、治療方法について書いています
こんにちは、せいじです。
さて、メダカの病気のひとつに白点病があります。白点病とはその名の通り、メダカの身体に白い点々ができる病気です。
白い点々の正体は、ウオノカイセンチュウと呼ばれる繊毛虫で、ウオノカイセンチュウの寄生によって発生するのが白点病です。
メダカが白点病になってしまう原因は、急激な水温の変化によるストレスです。ストレスによってメダカの免疫力が低下し、ウオノカイセンチュウの寄生をゆるしてしまうんですね。
白点が認められたら、すぐに塩水浴や薬浴などの治療が必要になります。自然治癒することはなく、症状が進行するとメダカが衰弱して死んでしまうことになります。
というわけで、今回はメダカの白点病について解説していきます。
メダカの白点病の原因や症状、治療方法について
では、メダカの白点病の原因や症状について見ていきましょう。
メダカを病気から守るためには、早期発見、早期治療が重要となります。普段からしっかりと観察して、メダカの異変にいち早く気づけるようにしてください。
メダカの白点病とは?
メダカの白点病とは、ウオノカイセンチュウと呼ばれる繊毛中がメダカに寄生する病気です。
寄生したウオノカイセンチュウは、メダカの体表を削って食べ成長します。そして、成長したウオノカイセンチュウが繁殖をし、生まれた幼虫がさらにメダカに寄生します。
ウオノカイセンチュウの寄生は体表までで、内臓までは侵されません。ですから、すぐに致命的なダメージがメダカにおよぶわけではありません。
しかし、大量のウオノカイセンチュウに寄生されると、メダカはそのストレスなどによって衰弱し、死んでしまうことになります。
また、えらに寄生されてしまうと、呼吸ができなくなって突然死することがあります。
メダカが白点病になる原因は?
メダカが白点病になる原因として、もっとも多いのが急激な水温の変化です。急激な水温の変化によって、メダカの免疫力が低下するからです。
そのため、ウオノカイセンチュウの寄生をゆるすことになるのです。
春や秋といった、水温が不安定になる季節は注意が必要です。
また、メダカをペットショップで購入し、新しく持ち帰った場合も白点病になるリスクが高くなります。
環境の変化などによって、免疫力が低下するからですね。
白点病の前兆としてあらわれる初期症状
白点病は、目に見えて病気とわかる前に前兆があらわれます。初期症状とも言えますが、メダカに次のような異変が見られるようになります。
白点病の初期症状
- 暴れるように泳ぐ
- 底や壁に身体をこすりつける
メダカがこのような泳ぎ方をする理由は、ウオノカイセンチュウの寄生によって、身体に痒みなどの不快感や違和感が生じるからです。
身体にまとわりつくものをなんとか振り払おうとして、暴れるように泳いだり、水槽の底や壁面に身体をこすりつけたりするんですね。
白点病が進行すると白い点々が体表にあらわれる
白点病の初期症状では、まだ体表に白点は見られません。ウオノカイセンチュウが目視できるほど成長していないからです。
しかし、時間の経過とともに、メダカから得た栄養によってウオノカイセンチュウが成長し、だんだんと白点が体表にあらわれてくるようになります。
ただ、白点病の特徴として、症状が進行していく中で、いったん白点が消失するタイミングがあります。
なぜ白点が消失するかというと、成熟したウオノカイセンチュウが、繁殖のためにメダカの身体を一時的に離れるからです。
白点病の末期症状
ですから、いったん白点がなくなったからといって、白点病が治癒したと思わないでください。この後、新たに生まれたウオノカイセンチュウがメダカに寄生するからです。いったん消失した白点が、いきなりメダカの全身にあらわれるんですね。
その姿は、まるで白い粉をまぶしたような状態でになります。
これが末期症状です。
ここまでくると回復がむずかしくなり、やがて、メダカは衰弱していき、死んでしまうことになります。
メダカの白点病はうつる?
ウオノカイセンチュウの寄生によって発生する白点病は、他のメダカにもうつります。
1匹の白点病を発症しているメダカがいると、繁殖によって大量のウオノカイセンチュウが発生するからです。
大量のウオノカイセンチュウに攻撃されるメダカは、ふせぎきれずに寄生をゆるしてしまうことになります。
ですから、複数のメダカを飼育していて、1匹のメダカに白点病が認められた場合は、水槽全体にウオノカイセンチュウが蔓延していると判断して、まだ発症していないのにメダカもふくめて、水槽全体を治療するイメージで対処してください。
メダカの白点病の治療方法について
ここからは、メダカの白点病の治療方法について書いていきます。
白点病でやっかいなのは、いったん症状が軽減するタイミングがあることです。しかし、ウオノカイセンチュウが繁殖のために一時的にメダカの身体から離れただけなので、くれぐれも治ったとかんちがいして治療をやめないようにしてください。
逆に、実はいったん身体を離れたタイミングが、ウオノカイセンチュウをやっつけるチャンスになります。
というのも、白点病の治療薬は、メダカの身体から離れているウオノカイセンチュウにしか効果がないからです。
メダカに寄生しているウオノカイセンチュウを殺すことはできないんですね。
ですから、白点が消失したときがまさに白点病の治療のチャンスになるということです。
塩水浴を実施する
白点病の初期症状が見られたら、まずは塩浴を実施してください。
塩浴には、メダカの自然治癒力を高める効果があるからです。自然治癒力が高まると、それ以上のウオノカイセンチュウの寄生をふせぐことができます。
塩浴の詳しい内容や、具体的な実施方法については、メダカの塩浴(塩水浴)の方法や効果、期間や塩の量についてをご覧ください。
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なお、白点病はメダカを隔離せずに、本水槽で実施する必要があります。前述したように、水槽全体にウオノカイセンチュウが発生しており、まだ症状の出ていないメダカについても、ほぼ確実に寄生されているからです。
ただし、本水槽で塩浴を実施する場合は、水草を避難させる必要があります。水草を入れたまま塩を投入すると、水草が枯れてしまうからです。
バケツなどの別容器に水を張って、そちらに移動するようにしてください。
水温を上げる
白点病の治療の際は、水温を28℃まで上げると治療の効果が高まります。
その理由は、次の通りです。
白点病で水温を上げる効果
- ウオノカイセンチュウが弱体化する
- メダカの回復力が高まる
ウオノカイセンチュウは、水温が上がると弱体化します。なぜなら、繁殖の際に核分裂が速くなりすぎて、きちんと身体ができあがらないまま生まれることになるからです。
生まれたウオノカイセンチュウは体質が弱くなり、薬剤が非常に効きやすくなります。その結果、薬剤の効果が高まるんですね。
なお、水温を上げるためにはヒーターを使用する必要がありますが、ヒーターにもいろいろなタイプがあります。
購入する際は、金魚の飼育におすすめのヒーターを紹介【3つのタイプから選ぶ】の記事を参考にしてください。
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また、いきなり水温を上げてしまうと、環境の変化にメダカがついていけず、弱ってしまう可能性があります。
徐々にヒーターの温度を上げていくようにしてください。目安として、1日の上昇温度は5℃程度におさえるようにしましょう。
さらに、水温の上昇は、メダカの回復力を高める効果があります。なぜなら、メダカは変温動物であるため、水温によって活動性が変化するからです。
水温が低いより、高いほうが活動性が上がります。ですから、病気の回復や傷の治りが速くなるのです。
薬浴を実施する
白点病は、初期であれば塩浴のみでも治療することができます。
しかし、確実に治療するのであれば、薬浴が効果的です。
白点病に効果のある薬をまとめると、次のようになります。
白点病に効果のある薬剤
- メチレンブルー
- グリーンFリキッド
- ニューグリーンF
- グリーンFクリアー
- アグテン
- ヒコサンZ
薬剤の中でもおすすめはメチレンブルーです。
白点病への効果が高いですね。
ただし、水槽のパッキンや底砂利が青く染まってしまうデメリットがあります。
また、水草が枯れてしまうため、水草が入っている水槽には使えません。
水草が入っている水槽であれば、グリーンFクリアーがおすすめです。
メダカの白点病の原因や症状、治療方法について:まとめ
メダカの白点病について書きました。
白点病は、メダカの病気の中では完治しやすいです。しかし、重症化すると死んでしまうこともあります。
ですから、予防が重要になってきます。
白点病のリスクとなる水温の変化を防いで、予防するようにしてください。
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。