過密飼育したい人「ひとつの水槽に金魚をたくさん入れて飼育したいんだよね。金魚をたくさん飼育したいんだけれど、水槽を置く場所が限られているから、同じ水槽にたくさん入れたいと思う。過密飼育になるとどんな問題ができるのかな?その問題を解消できる方法はないかな?」
こんな悩みを解決します
この記事の内容
過密飼育による問題と、その問題を解消できる方法について紹介します
こんにちは、せいじです。
金魚の飼育を15年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。
さて、金魚をたくさん飼いたいけれど、ひとつの水槽にたくさん入れて飼育してもすぐに死んでしまうと感じたことはないでしょうか。
金魚を水槽に適正数以上入れて飼育することを過密飼育といいます。
過密飼育になると、金魚はストレスを感じ、健康を崩しやすくなるんですね。
飼育者としては、管理がとても難しくなります。
それに、成長もしにくくなるんですね。
なんとか、解決する方法はないでしょうか。
というわけで、今回は金魚の過密飼育によって起こる問題点と、解消する方法について解説します。
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金魚を水槽にたくさん入れすぎるとどうなる?過密飼育の問題とは
過密飼育では、金魚が死にやすくなります。
1匹や2匹が死んでしまうだけならまだしも、病気が水槽全体に蔓延して、最悪全滅してしまう可能性も十分にあります。
どのようなことがらによって引き起こされるのか、その問題点をまとめると次のようになります。
過密飼育の問題点
- 金魚がストレスを感じる
- 水が汚れやすくなる
- 成長が遅くなる、大きくならない
それぞれ掘り下げていきます。
金魚がストレスを感じる
過密飼育では、金魚がストレスを感じるようになります。
人間にたとえるなら、人混みの中でずっと生活するようなものだからです。
私たちでも、人がたくさんいる場所にいくと疲れますよね。
思うように動けないし、リラックスすることもできませんからね。
その環境が、日常生活の場で起こるわけですから、ストレスは非常に大きなものになるのが想像にたやすいと思います。
ストレスは金魚の免疫力を低下させ、病気のリスクを高めることになります。
水が汚れやすくなる
それに加えて、過密飼育では飼育水が汚れやすくなります。
金魚がたくさんいるほど、排泄物が増えるからです。
排泄物の中には、金魚に有害となるアンモニアが含まれています。
アンモニアをフィルターの濾過能力で無力化するわけですが、量が多すぎると濾過が追いつかなくなってしまいます。
免疫力が低下しているところに、飼育水の汚れが重なると、金魚が病気になって死んでしまうリスクが高くなります。
金魚の病気がやっかいなのは、感染するものが多いことです。
1匹の金魚が病気を発症すると、同じ水槽の他の金魚にもうつってしまい、最悪全滅するリスクも十分に考えられるんですね。
成長が遅くなる、大きくならない
また、過密飼育になると、金魚の成長が遅くなり、なかなか大きくなりません。
金魚は容器の広さや水量に合わせて成長するからです。
ですから、狭い容器や少ない水量では成長スピードが落ちてしまうのです。
金魚をそこまで大きくしたくない人にはいいかもしれませんが、しかし、単純に大きくなりにくいだけではなくて、大きくならないのにはストレスなども影響しています。
金魚にとって良い環境とは言えませんね。
金魚を過密飼育するための方法
過密飼育によって発生する問題について見てきました。
ここからは、その過密飼育の問題を解消し、過密の状態でも金魚が飼育できる環境を作るためのポイントについて見ていきましょう。
3つの中で、解消できる問題は2番目の水が汚れやすくなる点です。
ここを解決することで、なんとか飼育することができる可能性があります。
解決する方法をまとめると、次のようになります。
過密飼育の問題を解決する方法
- 餌を与える量を少なくする
- 濾過能力を向上する
掘り下げていきます。
あたえる餌の量を少なくする
ひとつめの方法は、あたえる餌の量を少なくするです。
そうすることで、排泄物を減らすことができるからです。
繰り返しになりますが、飼育水の汚れの原因は、金魚の排泄物や餌の成分が主です。
ですから、与える餌の量を減らせば、排泄物などの汚れを軽減することができるわけですね。
濾過能力を上げる
次に、水槽の濾過能力、つまり水質浄化作用を向上する方法です。
汚れを減らす方法とは反対に、飼育水で汚れが出ても、その汚れを浄化することができれば、金魚への悪影響を抑えることができます。
では、どうすれば水槽の浄化作用を向上することができるでしょうか。
一般的な飼育環境の中で、具体的な方法としては次のようなものがあります。
濾過能力を上げる方法
- フィルターの濾過能力をアップする
- サブフィルターを追加する
- 濾材を強化する
- 底砂利を敷く
フィルターの濾過能力をアップする
メインで使用しているフィルターを、濾過能力の高いものに変更してください。
濾過能力の高いフィルターとは、基本的に濾過層が大きく、濾材がたくさん入るフィルターになります。
具体的には、投げ込み式フィルターよりも、上部フィルター、さらに外部フィルターの方が濾過能力は高くなります。
該当する水槽で十分なフィルター能力以上のフィルターを使用することで、過密飼育の汚れを排除できるようにします。
サブフィルターを追加する
メインのフィルターを強化するだけでは不十分な場合、サブフィルターを追加して濾過能力を強化してください。
たとえば、かんたんで安価な方法としては、上部フィルターや外部フィルターに、投げ込み式フィルターやスポンジフィルターを追加するケースが多いですね。
他にも、上部フィルターに底面フィルターをつなげて濾過能力を向上することもできます。
さらなるアップを行う場合、上部フィルターと外部フィルターを両方使用することもできます。
濾材を強化する
濾材を強化することでも、濾過能力は向上します。
というか、フィルターの濾過能力は、使う濾材や量で変化します。
もっともスタンダードなウールなどの濾材に替えて、多孔性の濾材を使用すれば濾過能力を大幅にアップすることが可能になります。
私がおすすめするのは、サブストラットプロと呼ばれるボール状の濾材です。
値段は張りますが、耐久力が高く一度購入すればかなり長い期間使用することができます。
私の環境下でいうと、10年以上使用しても問題ありません。
コスパを考えると十分に元が取れると思います。
底砂利を敷く
もし、底砂利を敷いていないのであれば、敷くことでも濾過能力を向上することができます。
底砂利が、生物濾過に必要なバクテリアの棲み家になるからです。
底砂利を飼育することで、水質浄化能力がアップします。
金魚を水槽にたくさん入れすぎるとどうなる?過密飼育の問題とは:まとめ
金魚をひとつの水槽に適正数以上入れて飼育する過密飼育の問題と、その解決方法について解説しました。
ただし、解決できるのは水の汚れの問題だけですので、ストレスの軽減などは難しいです。
環境を整えれば、飼育できないわけではありませんが、金魚を健康的に飼育するのはとても難しくなります。
ですから、無理をせずに適正数を飼育することをおすすめします。
なお、適正数がどれぐらいなのか、把握する目安を知る方法としては、金魚1匹あたりに必要な水量の目安は?説の検証によって考えるをご覧ください。
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金魚1匹あたりに必要な水量の目安は?説の検証によって考える
こんな疑問を解決します この記事の内容 金魚1匹あたりに必要な水量の目安について書いています こんにちは、せいじです。 金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より、金魚マイスタ ...
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ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。