金魚の繁殖

金魚の卵は掃除しないといけない?その理由と掃除する方法を解説

2021年5月25日

金魚の卵を掃除する必要性が知りたい人「金魚の卵を掃除する必要性が知りたい。金魚が卵を産んだ場合、孵化しない卵は掃除しなければならないって聞いた。どうして掃除しないといけないのかな?そのままおいていたらだめなのかな?」

こんな疑問を解決します

この記事の内容

金魚の卵を掃除しなければならない理由について書いています

こんにちは、せいじです。

金魚の飼育を10年以上しており、金魚のふるさと奈良県大和郡山市より金魚マイスターの認定を受けています。

さて、金魚は春や秋、水温が20℃前後になると産卵します。

金魚の産卵は、産卵巣があればそこに産み付けます。

しかし、産卵床がないと、水槽中に卵を生み散らかします。

こうなるととても大変です。

なぜなら、オスが卵にうまく精子をかけることができず、無精卵が大量に発生するからです。

無精卵はすぐに腐り、カビが生えたり、水を汚すことになります。

ですから、スポイトなどでできるだけ速やかに取り除く必要があるのです。

というわけで、今回は金魚の卵を掃除しなければならない理由について書いていきます。

金魚の卵は掃除しないといけない?その理由と掃除する方法を解説

では、金魚の卵を掃除しないといけない理由について書いていきます。

まず、掃除が必要な卵について見ていきます。

掃除をしなければならないのは白く濁った卵

掃除をして取り除かないといけないのは、白く濁った卵です。

なぜなら、白く濁った卵は孵化しないからです。

受精した卵や、健康な卵は透明です。

しかし、受精しなかった無精卵や、途中で死んでしまった卵は白く濁るのです。

孵化しない卵とは?

  • 無精卵
  • 途中で死んでしまった卵

金魚の繁殖は、メスがまず卵を生んで、その卵にオスが精子をかけることによって受精卵となります。

しかし、メスは1回の産卵で大量の卵を生むため、オスがすべての卵に精子をかけることはほぼ不可能です。

精子がかからなかった卵は無精卵となり、孵化することはありません。

また、なんらかの理由で途中で死んでしまった卵も、当然孵化することはありません。

どうして金魚の卵を掃除しなければならないの?

白く濁った卵を掃除しなければならない理由は、新しい卵に害をあたえるからです。

孵化しない無精卵などは、卵自体が死んでいる状態なのですぐに腐りはじめます。

そして、その卵にカビが生えるようになります。

カビは、近くにある健康な卵を侵食し、殺してしまいます。その浸食はどんどん広がり、孵化できる卵を減らしていくのです。

また、腐った卵は水も汚します。水が汚れると、受精卵や生まれてきた稚魚に悪影響を及ぼします。

せっかく孵化した稚魚がすぐに死んでしまう、といったことが起こります。

ですから、たくさんの卵を孵化させたり、生まれた稚魚を健康に育てるためには、白く濁った卵を掃除しなければならないのです。

掃除する代わりに金魚に食べさせるのはあり?

ところで、金魚が産卵したら、すぐに親魚と卵を分けなければならない、というのはご存じでしょうか。

その理由は、親魚が自分の卵を食べてしまうからです。

ですから、卵を孵化させて稚魚を育てる場合は、別の容器で孵化させる必要があるのです。

そこで、仮に金魚の産卵が望むものではなく、稚魚を育てる気がない場合、卵の掃除を親魚にさせてしまう、つまり親魚に卵を食べさせることで卵を処分するのはありでしょうか。

残念ながら、この方法はNGになります。

というのも、親魚は卵を食べると、消化不良を起こしてしまうからです。

消化不良は様々な病気の原因となります。

なので、稚魚を育てる意思がない場合でも卵を親魚に食べさせるのではなく、人間の手で掃除する必要があります。

金魚の卵を掃除する方法

ここからは、金魚の卵を掃除する方法について書いていきます。

金魚の卵は、かんたんに取り去ることができません。

なぜなら、非常に粘着力が強いからです。なので、けっこう手間がかかります。

白く濁った卵をスポイトで取り除く

産卵した卵の一部が白く濁っている場合は、濁っている卵だけをスポイトで取り除いてください。

ただし、単に吸い込むだけでは卵を取れません。ですから、卵にいったん吸い付いたら、そのまま横にずらすようにしてください。

つまり、卵をちぎり取るようにするわけです。そうすることで、卵を取り除くことができます。

最初のうちは苦労しますが、なれてくるとテンポアップすることができます。

水槽全体をスポンジで磨く

もし、想定していない産卵で、産卵床を用意していない場合、金魚は卵を水槽内にぶちまけてしまいます。

ぶちまけられた卵は、水槽の壁面などにくっつきます。

そうなると、オスの金魚が精子をうまくかけることができず、大量の無精卵が発生することになります。

この場合は、水槽全体を洗浄しなければ、卵を取り除くことができません。

前述したように、卵は粘着力が強いので、普通のスポンジでは取るのに時間がかかります。

そこで、コケ取り用のスポンジや、スクレーパーを使うと、スムーズに取り去ることができます。

砂利は全洗浄が必要

メスの金魚がぶちまけた卵は、砂利の上にも付着します。

卵の数は1回の産卵で数百~数千にのぼります。そのすべてをスポイトで取るのは不可能です。なので、砂利全体を洗浄して洗い流してください。

そのためには、水槽をリセット状態にして洗う必要があります。砂利を水槽からバケツに移し、飼育水やカルキ抜きをした水道水を使って洗ってください。

ただし、粘着力が強いため、かなりしっかり洗わないと取り除くことができません。

金魚の卵は掃除しないといけない?その理由と掃除する方法を解説:まとめ

金魚の卵を掃除しなければならない理由と、掃除の方法について書きました。

無精卵や死んでしまった卵をそのまま放置してしまうと、健康な卵が死んでしまったり、水質の悪化をまねいてせっかく誕生した稚魚がすぐに死んでしまう、といったことが起こります。

ですから、白く濁った卵は、都度取り除くようにしてください。

また、望まない産卵の場合、すべての卵を処分する必要が出てきます。

その場合は、水槽リセットをする形で掃除をしてください。

掃除をしても、卵が残りすぎていると水質の悪化につながります。

ですから、しっかりと掃除をして取り除いてください。

ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

現在:ハッピーアクト代表
住所:金魚のふるさと奈良県大和郡山
金歴:15年以上
実績:金魚マイスター認定者
    全国金魚すくい選手権20位
内容:金魚の飼育、育成、金魚すくいのコツを発信  

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